予想外の結末になった死刑執行5選

何においても予想外の事態というのは避けられません。

それがたとえ「死刑執行」であったとしても…。

とはいっても、さすがに死刑執行の最中に何かが起きるのは色々と問題がありそうです。

死刑囚の人生で一度きり、なおかつ最期の瞬間くらいは、何の問題もなく予定通りに終わった方が良いでしょう。

何度も失敗してやり直し、などどいうのは死刑囚に無用の苦痛を与えることになるわけで、実質的には「残虐な刑罰」になっている可能性もあります。

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1 注射地獄

注射

1984年、米国オハイオ州クリーブランドで、友人と遊んでから帰宅途中だった14歳の少女が、誘拐・殺害される事件が起きました。

程なくして逮捕されたロメル・ブルームという男には、後の裁判で死刑が宣告されます。

そして、2009年9月15日に執行の時を迎えました。

死刑の方法は「薬物注射」。

本来なら、注射器の針から薬物がブルームの体内へ注入され、それで死刑は完了するはずでした。

ところが、ここで誰も予想しなかった問題が発生。

針を刺すべき適切な血管がなかなか見つけられなかったのです。

腕にブスリと注射器を刺すものの、「いや、ココじゃないな…」の繰り返し。

途中で担当者を交代させたのですが、結果は同じ。

ブルームは、約2時間にもわたって18ヶ所以上も注射器の針をブスブスと刺され続けたのです。

その間、彼はただ悲鳴を上げるだけだったとか。

ちなみに、彼は特に肥満体型というわけではありません。

結局、この日の死刑執行は中止に。

ブルームは、二度目の執行を阻止しようと法的手段に出ますが、最高裁によってその請求は棄却されました。

これにより、彼は現在も自分の死刑執行を待つ日々を送っているのです。

2 銃弾地獄

壁

1879年5月16日正午、米国ユタ州プロボにある刑務所で、ウォレス・ウィルカーソンという男の死刑が執行されようとしていました。

彼は殺人罪で死刑を宣告されてから一貫して無実を訴えていましたが、その主張が認められることはなく、遂に死刑執行の日を迎えたのです。

絞首刑断頭台銃殺の中から彼が選択した死刑の方法は、銃殺でした。

ウィルカーソンは椅子に座らされ、約10メートル離れた場所から執行人たちが銃を構えます。

死刑囚には通常なら目隠しがされるのですが、彼はそれを拒否。

その理由として、「死刑執行人の目をしっかり見据えて男らしく死にたい」と語ったとか。

小さな紙切れがターゲットとしてシャツの心臓の辺りに張られ、万一の失敗が無いように配慮されていました。

いよいよ執行が行われる瞬間、ウィルカーソンは大声で「心臓を狙え!」と叫びます。

この直後、一斉射撃が行われたのですが、全弾が見事に心臓を外れていました

椅子からふっ飛ばされたウィルカーソンは、

「オーマイゴッド!オーマイゴッド!奴ら、外しやがった!」

と叫んだのです。

実は、射撃が行われる瞬間、ウィルカーソンが体を強張らせたためにターゲットの位置がズレてしまったのが失敗の原因でした。

この27分後、彼は、出血多量による死亡が確認されました。

3 埋葬される日に「復活」した死刑囚

棺

18世紀始めにスコットランドの首都エディンバラで暮らしていたマギー・ディクソンは、1723年に夫に見捨てられてしまいます。

生活していく手段のない彼女は、国境付近の街ケルソーにある宿屋でようやく仕事を見つけました。

そして、宿屋の主人の息子と恋仲になり、やがて妊娠

しかし、この事実がバレたら解雇は避けられないと考え、マギーは妊娠のことをひた隠しにします。

その後、彼女は出産しますが、早産のため数日後に赤ん坊は死亡

マギーは死体をツイード川の土手に放置しました。

同じ日に死体が発見され、犯人がマギーであることが発覚します。

当時の法律では、妊娠の事実を隠すこと自体が犯罪にあたるため、1724年に彼女は有罪に。

それに続いて、絞首刑による公開処刑が執行され、マギーの死亡が確認されました。

その後、埋葬のために彼女の遺体は木製の棺に収められ、マッスルバラに向けて搬送されます。

棺

ところが、その道中で突然棺の中から蓋を叩く音が聞こえ始めました。

恐る恐る棺を開けてみると、そこにはピンピンしているマギーの姿が…。

当時の時代背景などを考えると、恐らくこの出来事を「神の思し召し」と考えた人は少なくないでしょう。

これ以降、マギーは法律的にも完全に自由の身となりました。

ちなみに、彼女はこれをきっかけに地元で有名人になり、「マギー・ディクソン」という名前を付けた居酒屋が今でもエディンバラに存在しています。

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4 絞首刑が終わってみたら「斬首刑」だった

ロープ

マギーのようにラッキーな死刑囚がいるかと思えば、むしろそれとは逆の運命を辿った死刑囚もいます。

米国アリゾナ州出身のエヴァ・デュガンは、自分の勤め先である養鶏場を所有するアンドリュー・マティスを殺害した罪により死刑になりました。

殺人の動機は、唐突に解雇されてしまったことへの個人的な恨み。

ちなみに彼女、5回の結婚歴がありますが、5人の夫は全員謎に満ちた理由で行方不明となっています。

1930年2月21日、一般人の見守る中、 エヴァの死刑が絞首刑により執行されることとなりました。

絞首刑の台の上に乗る際、自分の腕をつかんでいる警備員に対し、彼女は

「そんなに強くつかまないで!私が怖がっているように見えるじゃない!」

と怒鳴ったとか。

そして、エヴァの首にロープの輪がかけられ、足元の床が勢い良く開きました。

次の瞬間、見物していた人たちの足元に、何かがゴロゴロと転がってくる…

「こ、これはッ…!?」

何と、エヴァに対する絞首刑は、体重が重かったためか、期せずして「斬首刑」になってしまったのです。

この予想外の事態をきっかけに、アリゾナ州では死刑執行の手段が絞首刑から「ガス室」に変更されました。

5 酔っぱらいによる死刑執行

酒

1944年、米国ルイジアナ州セント・マーティンビルで、アンドリュー・トーマスという53歳の薬剤師が殺される事件が起きました。

彼は、自宅の外で、至近距離から5発の弾丸を撃ち込まれていたのです。

この事件は、約9ヶ月もの間、ほとんど手掛かりが得られず未解決のままでした。

しかし、別件で逮捕されていたウィリー・フランシス(16)という少年が、トーマスの財布を所持していたことが発覚し、第一容疑者となります。

後の裁判で、彼は殺人罪により死刑が宣告されました。

1946年5月3日、フランシスの死刑執行のために電気椅子が準備されます。

そして執行の時刻になり、電気椅子のスイッチが入れられました。

本来なら、ものの数秒で全てが完了するはずでしたが、執行は一向に終わる気配が無く、フランシスの悲痛な叫びが続くだけ。

このときの様子を目撃していた人の話によると、彼は何度も

「外してくれ!外してくれ!息が出来ない!」

と喚いていたとか。

とりあえず、この日の執行は中止に。

死刑執行が失敗に終わったのには、実に呆れた事情がありました。

電気椅子の準備を担当した二人の男が酒に酔っており、適切なセッティングをしなかったのです。

この失敗のことが報じられると、人権保護の観点から二度目の執行を阻止しようと試みる法律家もいましたが、結局、翌年の5月9日にフランシスは二度目の死刑執行を受けます。

そして今回は、全てが予定通りに運びました

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