塾の生徒が超難問を質問してくる罠

個別指導塾に採用された新人バイト講師の皆さんに知っておいて欲しい罠の数々をご紹介。

最初の内は軽く予習を

新人のバイト講師にいきなり高校3年の受験生を任せることはまず無い。

最初は中学生であるのが普通だ。

大学生からすれば、中学の教科など大したことないと思うかも知れないが、中学だからとナメていると思わぬ失敗をすることもあるので気をつけよう。

例えば、数学では高校で習う公式・知識は使えない。こんなもの公式を使えば一発なのにと思っても、中学生が解けるやりかたで解かないとダメなのだ。

数学などはまだいいが、理科・社会などはけっこう忘れている部分もあることが多いので最初の内は軽く予習してから授業に臨むほうが無難だ。

中学の教科でもっとも予習の必要性が低いのはおそらく国語・英語だろう。

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意外と難しい1対2の授業

新人講師にとっての最初の難関はこれだ。

ほとんどの個別指導塾は1人の講師につき2人の生徒をあてる「1対2」形式を取っている。

この2人の生徒の組み合わせはバラバラであることが多く、例えば片方は中1の数学、もう片方は高3の英語、などといったこともある。

当然だが、同時に2人に説明することなど不可能なので、片方の生徒に問題を解かせている間にもう片方に解説する、といった形になる。

ところが…。

これが実際なかなか難しい。生徒によって説明を理解したり、問題を解いたりする速さは全然違うのである。だから、一方の生徒への説明が終わらないうちに、もう一人の生徒が問題を早々に解いてしまうなどといったことが起こる。

こういう場合に備えて、それまでに教えた箇所を復習できる簡単な練習問題をコピーしておくと便利だ。これなら、すでに問題を解き終わって時間を持てあましている生徒にスムーズに対処できる。

試験範囲を予測すべし

生徒にとって重要なのは、やはり普段の定期考査の成績である。

そして、定期考査の対策を十分に行うためには試験範囲の把握が必須だ。しかし、学校で試験範囲が発表になるのは早くてテストの2週間くらい前なので、そこから対策を取っていては遅すぎるのである。

そこで、日頃から生徒に学校で配布されているプリントを持って来させたり、授業の進度をこまめにチェックするなどしてある程度試験範囲を予測しながら早めに対策を立てていこう。

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分からないことを質問されたら…

たとえ相手が中学生であっても、分からないことを質問される可能性はある。それが自分の得意教科であっても、だ。

こちらとしては、専門家ではないのだからある程度は仕方の無いことだ。もちろん、なるべくそういう事態が生じないように日頃から勉強しておくことは必要だが…。

分からないことを質問された場合の最悪の答え方は、「適当に誤魔化す」ことだ。

例えば、中学1年に英語の冠詞を教えているとしよう。

先生: 「数えられる物には、それが1つの場合、”a”が付くんだ。そして2回目以降に使う時は”the”が付く。

I bought a book yesterday.

The book was interesting.

こんな感じだね」

生徒: 「なるほど。会話で初めて使う単語にはaを付けて、2回目からはtheなんですね。じゃあ、テキストにあるこの

I went to the library yesterday.

には何でaじゃなくてtheが付くんですか?

先生: 「それは…。2回目に…」

生徒: 「これ、会話の一番最初の台詞ですけど?」

先生: 「・・・」

生徒: 「そういえば、”He goes to school by bus.“にはschoolに冠詞が付いてないのは何故ですか?」

先生: 「ああ、それはね、建物それ自体ではなく、建物の中で行われる活動が目的になっている場合には冠詞が付かないんだ。『学校に行く』というのは普通『勉強しに行く』ことを表すから、冠詞が付かないんだよ」

生徒: 「なるほど、そんなルールがあるんですね。じゃあ何でさっきのlibraryにはtheが必要なんですか?『図書館に行く』というのは普通『本を読む』という活動が目的でしょうから、schoolと事情はまったく同じだと思うのですが。

I went to school yesterday.

が正しいのなら、

I went to library yesterday.

も正しいように思えるのですが、ダメなのですか?

また、冠詞が必要だとしたら、

I went to a library yesterday.

という文を会話の最初に使うのは正しいのですか?

あ、ちなみに、

そうなってるんだから、それを覚えりゃいいのさ

みたいな答え方をしたら、ウチのモンスターペアレントがクレームにやって来ると心得ておいて下さいね」

先生: 「・・・」

まあ、ここまで鋭い着眼点を持った生徒なら、そもそも個別指導塾に来ないだろうという見方もできるが、それはともかく一番重要なのは、その場で分からなければ、「次回までに調べてくる」と言っておけばいいのである。

生徒側も、講師は大学生であり、ある意味「シロウト」の面も持ち合わせているから、どんな質問でも答えられるわけではないことくらいは分かっている。

講師として情けない感じがするのは否めないが、適当な答え方をするよりはよっぽどマシだ。

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