魅力的な顔の人と残念な顔の人。
残念な顔の人に、魅力的な顔に生まれたかったかと聞けば、おそらくほぼ全員がYESと答えるはず。
では、残念な顔で一生を過ごすくらいなら生まれたくなかったか、と聞けばどうか。
「お前はこの世界へ生まれてくるかどうか、よく考えた上で返事をしろ」
芥川龍之介著『河童』より
河童でもない限り、自分がまだ母親の腹の中にいるときに父親からこんな質問をされることはないでしょう。
しかし、仮に質問されたとして、しかも自分に選択権があるとしたら……。
閑話休題。
魅力的な顔の人は、それだけで様々な恩恵を受けながら生きていける、有利な立場にあります。
この世に生まれてくる瞬間にロケットスタートを決めているだけでなく、事あるごとに使えるダッシュキノコを山ほど抱えているのです。
一方、残念な顔にはどんなメリットがあるのか。
というか、そもそもメリットなんてあるのか。
大変意外なことに、ブサイクにもメリットはあります。
ブサイクな人が、ブサイクだからこそ持つ、驚くべきブサイクパワー。
しかし、こんな記事を書いておいて何ですが、やはり……。
イケメンに生まれたかった……。
〈originally posted on December 22,2018〉
1 ブサメンは繁殖能力が高い
確実に子供が欲しいという女性が自分のパートナーとして選ぶべきは、イケメンではなくブサメンかもしれません。
イギリスのオックスフォード大学とユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンが行った研究によると、ブサメンの方が、イケメンよりも繁殖能力が高いそうです。
イケメンの場合、多くの女性とラブラブな関係を築ける可能性が高いので、女性とイチャコラする機会も必然的に多くなります。
よって、回数でカバーできるために、繁殖能力は低くても問題ないのです。
一方、ブサメンの場合、彼女をつくること自体がすでに高難易度ミッションとなっており、イチャコラのチャンスが一生に一度あるかないかという人もいるでしょう。
それゆえ、確実に子孫を残すために、一回の行為で文字通り「全精力」を注ぎ込もうとするので、繁殖能力が高くなるのです。
ちなみに、この研究結果は動物を使った実験で得られたものですが、人間にもほぼ当てはまるだろうと見られています。
繁殖能力という点ではブサメンの方が有利なのですが、イケメンに勝った気が全くしないのは不思議です。
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2 ブサイクな科学者の方が優秀だと思われやすい
魅力的な顔の人にデメリットなどあるはずが無いと思いきや、ある職業の人たちについては、そうとは限らないようです。
イギリスのエセックス大学のアナ・ゲオルギュー氏らが行った実験によると、見た目が魅力的でない科学者ほど、その能力が高いという印象を持たれやすいのだとか。
確かに、ドラマなどによく登場する、モデルのような顔立ちの科学者よりは、疲れた表情で、髪の毛がボサボサの科学者の方が、色々と説得力がありそうな気がします。
ただし、美男美女の科学者は、不利なことばかりではありません。
科学者の研究成果が興味を持たれる割合は、その科学者が魅力的であればあるほど高いのです。
つまり、見た目に恵まれた科学者は、自分の研究内容が注目されやすい反面、学者としての能力は低く見られてしまう傾向があるということになります。
3 美人でない方が会社に採用されやすい(但し、イスラエルの話)
イスラエルで、約5000人を対象にして調査を行い、会社に採用される確率に応募者の見た目がどのように影響するのかを調べたところ、面白い事実が分かりました。
男性の場合、書類選考を通過して、面接に呼ばれる割合は、平凡な顔の人よりもイケメンの方が1.5倍も高かったのです。
ところが、女性の場合は逆に、平凡な顔の人よりも、美人の方が面接に呼ばれる割合が少ないという結果が出ました。
この奇妙な現象の理由は、分かってしまえば実に単純。
会社の人事担当者に女性が多かったのです。
つまり、同じ会社で働く者として、美人のライバルにはなるべく来てほしくないという心理が働いたというわけ。
それを裏付ける事実として、人材派遣会社での面接に関しては、そのような差別はほとんど見られなかったとか。
4 ブサイクな人の方が顔を覚えてもらいやすい
美人やイケメンの顔は、一度見たら忘れないといったイメージがありますが、これは必ずしも正しくないかもしれません。
ドイツのイエナ大学で行われた研究によると、魅力的な顔よりもブサイクな顔の方が、人間の脳にとって、 より正確に記憶に残りやすいのだとか。
ただし、魅力的な顔の場合でも、目が非常に大きいとか、鼻が特に高いなど、はっきりとした特徴のある場合は記憶に残るのだそうです。
魅力的な顔の方がなぜ正確に記憶しにくいのかについては、我々が美人やイケメンを見るとき、感情的な要素が影響して、実際とは異なった形で顔を認識してしまうからではないかと見られています。
5 イケメンでない方が面接で好印象を与える場合がある
アメリカのメリーランド大学の研究によると、イケメンは会社の面接で不利になる可能性があります。
特に、チーム間の競争が激しいような会社の場合は要注意で、イケメンであることが原因で採用を逃してしまうかもしれません。
その理由は、上司にとって、イケメンの新入りは、将来的に競争相手として脅威になりうると感じられるから。
また、そう感じてしまうのは、一般的に、見た目が魅力的だと、その人は仕事ができる有能な奴だという印象を周りに与えるからだとされています。
しかし、イケメンは面接で必ず不利になるというわけではありません。
競争相手ではなく、同じチームで仕事をする仲間として見られる場合、イケメンの応募者は、むしろ面接で有利になるそうです。
要するに、採用する側にとって将来の競争相手と見られるか否かで、イケメンは有利にも不利にもなります。
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6 超が付くほどのブサイクは、億万長者に化ける可能性あり
アメリカのボストン大学において、外見的な魅力と経済力との関係を調べるためのリサーチが行われたことがあります。
13歳以上のアメリカ人2万人を対象にして、彼らが16歳から29歳になるまでの間、一定期間ごとにその経済状態を調査したのです。
その結果、魅力的な顔の人たちは、基本的に自分に自信があり、社交的・活動的なので、経済的に成功する確率が高いということが分かりました。
逆に言えば、残念な顔の人たちは、金持ちになれる可能性は低いということ。
ところが、この調査では非常に興味深いことが分かりました。
ブサイクを超えるブサイク、すなわち、限界突破した「覚醒ブサイク」の人の場合は、「並のブサイク」の人よりも常に多く稼いでおり、中には魅力的な顔の人を超える収入を得ている人も。
中途半端にブサイクな人よりも、極みに達したブサイクの方がはるかに成功する可能性があるのです。
さて、気になるのはその理由。
魅力的な人は、先述のとおり社交的・活動的なので、新しいことに果敢に挑戦することが多く、ある程度のリスクを背負います。
それに対し、覚醒ブサイクの人は、あまり色々な事に手を出さず、一つの分野で仕事を極めようとするので、結果的にその道で大成功を収めることが多いのではないかと考えられています。