奇妙な事件
が起きない年など無いッ!
2017年の漢字に選ばれたのは「北」だったわけですが、今年起きた奇妙な事件という観点から僕が個人的に選ぶとすれば、これはもう迷うことなく「禿」です。
「このハゲおばさん」こと、豊ナントカ元議員の、あの怨念のこもった「このハゲ~!」に比べれば、北朝鮮が性懲りもなく撃ってくるミサイルですら、インパクトという面では完敗です。
薄毛に悩む男性にとっては気分の悪いニュースだったかもしれませんが、来年は逆に、このハゲ多き世界に祝福をもたらしてくれる珍事件が起きることを願ってやみません。
〈originally posted on December 27,2017〉
1 ニンテンドースイッチだと思ったら洗剤だった
今年最も話題になったゲーム機といえば、やはりニンテンドースイッチでしょう。
全世界で1千万台を販売し、大手量販店では今も入手困難な状態が続いています。
僕も欲しいのですが、転売屋からは買いたくないので、未だに持っていません。
しかし、イギリス在住のシャルロット・ムーアさんは、Amazonのサイバーマンデーセールを利用して、見事にスイッチ本体をゲットしました。
彼女の息子は、お店のゲームソフト売り場でスイッチの試遊台を見つけると、一目散に走って行くほどこのゲーム機を欲しがっていたので、最高のクリスマスプレゼントが用意できたわけです。
ところが、数日後にAmazonから届いたダンボール箱を開けてみると、出てきたのは、やや大きめのパッケージに入った洗濯用洗剤。
何で洗剤が…?
当然、ムーアさんはAmazonのカスタマーサポートに連絡。
しかし、詳しい調査の結果、これはAmazon側のミスではなく、配達の過程で中身がすり替えられていたことが判明しました。
誰かに盗まれたということは分かったものの、犯人は不明。
ムーアさんは、Amazonから代金を返還される可能性はありますが、残念ながらスイッチ本体の在庫はAmazonに一つも無く、彼女の息子は、もうしばらく試遊台で我慢せねばならないようです。
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2 世界一心臓に悪いプロポーズ
今年の6月、オクサナ・ティーシュコフスカヤという女性が、母親とともに車でポーランドからウクライナに向かっていたところ、国境で税関職員によって車を止められました。
麻薬犬を引き連れた職員が車内を調べると、何やら怪しげな白い粉の入った袋が。
この瞬間、オクサナは、覚せい剤密輸の容疑をかけられてしまいます。
その袋は、彼女にとって全く身に覚えがなかったのですが、懲役刑を食らう可能性があることを職員から告げられると、驚きのあまり、彼女は心ここにあらずといった表情に。
と、そこへいきなり彼女のボーイフレンドが登場し、101本のバラの花束を差し出しながらプロポーズ。
全てがドッキリであったことを知った彼女は、安堵のあまり涙を流しながら、彼氏と抱擁しました。
これで、一応はハッピーエンドとなったわけですが、ネット上の反応は賛否両論。
女性にとっては最悪のプロポーズだという声も多く、オクサナがプロポーズを受け入れたのは、単にその場から一刻も早く立ち去りたかったからだろう、という(もっともな)意見もあります。
3 怪物からクリスマスを守った5才児
クリスマスを象徴するキャラクターはいくつかありますが、特に海外で有名な子供向けのキャラクターに、グリンチというのがあります。
絵本作家のドクター・スースが生み出した怪物(?)で、クリスマスの時期になると、街の中にあるクリスマス関連の物を片っ端から盗み、クリスマス自体を無くそうとします。
米国ミシシッピ州バイラムに住む、タイロン・ピットマン(5)は、YouTubeの動画でこのことを知り、楽しみにしているクリスマスがグリンチに奪われるのではないかと不安になりました。
そして、居ても立ってもいられなくなった彼は、遂に最終手段に出ます。
警察に通報したのです。
本来なら真面目に相手にされないような通報でしょうが、巡回中だったある女性警察官がこれを知り、わざわざタイロンの自宅を訪れます。
その警察官が、「グリンチが来たらどうするつもりなの?」と尋ねると、彼はこう答えたとか。
両手を後ろに回して地面に伏せるように命じてから、グリンチにこう聞くんだ。
「何でクリスマスを盗むんだ?」って。
5歳の子供にしては前半の台詞がちょっと生々しいですが、後日、彼は実際にグリンチ(に扮装した警察官)とご対面することに。
そして、バイラムの人々のためにクリスマスを守ろうとした勇気をグリンチ本人から称えられるという妙な経験をし、最後にはグリンチの人形が贈られ、タイロンはまさにグリンチ尽くし。
そして、グリンチは帰り際に、
と言い残したそうです。
4 人間の男に飽きた女性
今年、イギリスの国営放送のテレビ番組に、アメシスト・レルムという女性が出演し、驚くべき体験談を話しました。
今から12年前、フィアンセと共に現在の自宅に引っ越して来たレルムは、家の中に霊体が彷徨っていることに気づきます。
しかも、夜中に寝ていると、その霊が彼女の太ももに触れたり、首筋に息を吹きかけたりしてきたとか。
次第に彼女はその霊とのもっと親密な関係を望むようになり、殊更セクシーな下着姿になって、ベッドの上で待ち構えるようになりました。
そしてある日、ついにレルムは霊体と一線を越えたのです。
なかなかに嘘くさい話ですが、何とレルムの彼氏は、仕事から帰宅した際に、「ヒトのような形をした何か」と彼女がイチャコラやっている現場を目撃してしまい、それが元で二人は破局。
それ以来、彼女は複数の霊体とラブラブな関係を続けており、エネルギーの違いによりそれぞれの霊体を区別することも可能なのだとか。
そして、「人間の男にはもう何の興味も無い」と彼女は言い切り、いつか霊体との子供を作るのが目標であると語っています。
5 コヴフェフェ狂想曲
今年の5月16日深夜、アメリカのトランプ大統領が、次のような謎のツイートをしたことが話題となりました。
トランプ大統領のツイートは世界中で注目されていますから、当然このツイートも多くの人の関心を集めました。
「コヴフェフェって何?」
「そもそもどう発音するの?」
どんな辞書にも載っていない謎の単語をアメリカ合衆国大統領が使ったことで、ネット上はちょっとしたお祭り騒ぎに。
マグカップやTシャツに「covfefe」の文字をプリントした画像がツイッターなどに次々と投稿されました。
これだけ大騒ぎになったものの、「コヴフェフェ」の真実は、トランプ大統領が単に寝ぼけて打ち間違えただけ、と見られています。
6 スマホゲームで失明した女性
現在、中国で爆発的な人気となっているスマホゲームが、『オナー・オブ・キングズ』です。
歴史上の武将などが登場して戦いを繰り広げるゲームで、中国国内だけでも2億人のプレイヤーがいると言われています。
金融業界で働くウー(仮名)という21歳の女性は、このゲームの中毒になり、仕事から家に帰るとすぐにゲームを始め、仕事の無い日に至っては一日中プレイを続けていました。
ある休日も、朝からぶっ通しでこのゲームをやっていたところ、突然、右目だけ視界が真っ暗に。
病院で診察を受けたところ、彼女の右目は、「網膜動脈閉塞」という症状により視力を失っていたのです。
これは、通常は高齢者によく見られるものなのですが、ウーさんは、異常なほど長い時間スマホの画面を見続けたせいで、この症状が現れたと考えられています。
この『オナー・オブ・キングズ』の中毒性は近年深刻な問題となっており、例えば、このゲームにハマりすぎた13歳の少年は、そのことを父親から説教され、身を投げました。
また、ある11歳の女の子は、ゲーム内の装備を手に入れるために、親の金を10万元(約170万円)も使い込み、別の17歳の少年は、40時間連続で遊んでいたところ、心臓発作を起こして死にかけています。
7 スマイリーフェイスの遺言
今年、55歳で亡くなったオーストラリア人男性(名前は明らかにされていません)の、少し変わった遺言をめぐる裁判が行われました。
問題の遺言は、スマホのテキストメッセージとして書かれており、その内容はというと……。
家や退職金も含め、私の全財産を弟と甥に相続させる。
遺灰は裏庭に埋めること。
これが私の遺言だ。
そして、文章の最後にスマイリーフェイスが。
この遺言内容に心中穏やかでいられなかったのが、彼の妻。
メッセージが未送信だったため、これは遺言としては無効であると主張して、彼女は裁判を起こしました。
確かに、スマイリーフェイスで終わっている未送信のメールは、遺言と呼ぶにはあまりにもお気楽な感じがします。
しかし、クイーンズランド州最高裁判所のスーザン・ブラウン裁判長は、この遺言は有効であると結論付けたのです。
少なくとも、この男性が自分の死を考えているときに書かれたことは間違いないので、遺言の適格性を満たすというのがその理由。
ただし、遺産である不動産について、妻の持分を認めることは妨げないとも付け加えています。
8 60年の付き合いになる親友が実は……
アラン・ロビンソンとウォルター・マクファーレンの二人は、どちらもハワイのオアフ島で生まれ育ち、小学校で出会ったときからずっと親友の関係が続いています。
ロビンソンは幼い頃に養子として引き取られ、一方、マクファーレンは実の父親が誰なのかを知らずにいました。
今年、ふとしたきっかけから、マクファーレンは自分の父親について本格的に調べ始めたのです。
そして、DNA検査を受けたところ、驚きの事実が発覚。
60年間、マクファーレンが親友だと思っていたロビンソンは、彼の実の兄弟だったのです。
60年経って真実に気づいたことが凄いと言うべきか、60年間も気づかなかったことが逆に凄いと言うべきか。
いずれにせよ、この発見は、ロビンソンにとって当分は気持ちの整理が付けられないほどの衝撃があったそうです。
9 Amazon倉庫スタッフからの魂の叫び
イングランド北部のボルトンに住むエイプリル・ドーセット(13)は、あるとき、彼女のために両親がAmazonで注文したプレゼントを受け取り、箱を開けてみました。
中に入っていたのはお洒落なカレンダーと、納品書。
そして、何気なくその納品書を広げてみると、下の余白に、ボールペンで走り書きされたメッセージが。
助けてくれ。
プロジェクト管理部の連中は鬼だ。
彼女の両親は、お祝いのギフトメッセージを入れたはずでしたが、娘が代わりに目にしたのは、過酷な労働条件に喘ぐ従業員の叫びだったのです。
イギリスにおけるAmazon倉庫スタッフの仕事はかなりの激務で、1時間に120個の荷物を梱包せねばなりません。
そのノルマを達成して初めて、荷物一個あたり7ペンス(約10円)の報酬がもらえるのです。
30秒で1個を梱包するというペースを延々と続けるのは、もはや自分の体をマシンだと思い込まざるをえない次元です。
スタッフは、トイレに行く時間も厳しく管理され、疲労により壁などにもたれかかって寝てしまう者も多いとか。
さすがにこれではマズイと考えたのか、彼らの士気を上げるために、会社はスタッフ全員に「ある贈り物」をしました。
その贈り物とは、これです。
一口サイズのチョコレートを、一人につき2個。
流石はAmazonです。
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10 KFCの謎を解いた男
ツイッターで企業のアカウントをフォローしている人は多いでしょうが、その企業が一体誰をフォローしているのかをいちいち気にする人はまずいないでしょう。
しかし、マイク・エジェットという男性は違いました。
米国ケンタッキー・フライドチキンの公式ツイッターアカウントは、11人だけをフォローしていた(執筆時点で12人)のですが、彼はその11人に隠された謎に気づいたのです。
KFCのアカウントがフォローしていたのは、元スパイスガールズのメンバー5人と、「ハーブ(Herb)」という名前を持つ6人。
フライドチキンのレシピは門外不出のトップシークレットなのですが、KFCがフォローしていた11人は、その秘密のレシピに計11種類のスパイスとハーブが使われているということを示していたのです。
この謎を解いたエジェットが早速それをツイートしたところ、実に30万回以上もリツイートされました。
さらに、KFCは彼の功績を称え、カーネル・サンダースがエジェット本人をおんぶしている肖像画を彼にプレゼント。
エジェットは、世界に二つと無いお宝をゲットしたのです。