毎年毎年、奇妙な事件を起こす人が何故こんなにも多いのか。
今年も多くの人が、常人には理解しがたいことを色々やってくれました。
そんな彼らに対し、僕は声を大にして言いたい。
グッジョブであると。
奇妙な事をしでかす人がいてくれるからこそ、毎年年末にこの記事が書けるわけで、さらに言えば、奇妙な事件こそが、ある意味このサイトを続けるための原動力にもなっているのです。
来年も、変なことが頻繁に起きますように……。
〈originally posted on December 25,2018〉
1 一ヶ月半トイレを我慢した容疑者
今年の1月17日、ロンドンのブリクストン区で、ラマール・チャンバースという24歳の男が、ドラッグを所持していたことで警察に逮捕されました。
しかしその直後、証拠隠滅のために男はドラッグをゴクリと飲み下します。
こうなると、警察が彼の体内にあるドラッグを取り出す方法は一つしかありません。
チャンバースの大便からドラッグを採取するのです。
そのため、彼は拘留されて24時間の監視下に置かれることに。
あとは、彼が脱糞した瞬間に証拠を確保するだけ。
これに対し、チャンバースは一つの策を思いつきました。
このまま一度も脱糞しなければ、警察は証拠を入手できず、自分は罪を免れるのではないか。
この目論見を成功させるべく、チャンバースは、拘留されたその日から毎日ウンコを我慢。
その日数はなんと47日間。
イギリス国内においては、23日間トイレを使用しなかった囚人がウンコ我慢の最長記録保持者でしたが、チャンバースはそれを2倍以上の長さで記録更新したのです。
約一ヶ月半も大便を溜め込んだ彼は、その後、病院で一旦治療を受けることとなりました…。
ちなみに、拘留中のチャンバースの食事は、シリアルや野菜、果物などだったそうです。
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2 麻薬入りハンバーガーを出す店
米国テキサス州テイラー市にある某ファーストフード店で、客にうっかり麻薬を提供するというショッキングな事件がありました。
11歳の女の子が、弟のために買ったハンバーガーを袋から取り出し、その包み紙を取ってみると、何やら錠剤のような物がハンバーガーと一緒に入っているのを発見。
彼女は両親に、「これってキャンディ?」と尋ねました。
それを見た両親は、嫌な予感がしてそれをすぐに警察に持ち込みます。
すると案の定、それはキャンディなどではなく、「エクスタシー」と呼ばれる麻薬の一種だと判明。
子供が食べるハンバーガーに麻薬の錠剤を混入させたのは、同店舗の店員であるタニーシャ・ダンサー、ジョナサン・ロバースン、ホセ・モリーナの3人。
彼らは逮捕されましたが、子供が食べるものに、故意に麻薬を入れたのか否かは不明です。
3 ヴァンパイアに豹変した彼女が彼氏を襲う
エカテリーナ・タースカヤという22歳のロシア人女性は、SNSを通じて知り合った男性と付き合うようになり、今年の11月、初めて二人で一夜を共にしました。
ところがその翌朝、彼女は豹変し、いきなりキッチンからナイフを持ち出したかと思うと、
「オオカミ男は私が殺さねばならないの」
などと言いつつ彼氏に襲いかかります。
男性は、ナイフを持つ彼女の手を咄嗟に掴みましたが、彼女は二本目のナイフで彼氏の胸をグサリ。
彼は何とかアパートから逃げ出し、近所の人に助けを求め、その後病院に搬送されました。
その男性は、重傷を負ったものの、一命はとりとめています。
それにしても、一体その女性に何が起きたのか。
本人の話によると、彼女は自分が、『ヴァンパイア・ダイアリーズ』という人気ドラマの主人公エレナ・ギルバートであると信じているのだとか。
そして彼氏と寝たことで、その相手がオオカミ男であると分かり、使命感から殺害を試みたとのこと。
精神鑑定の結果、エカテリーナは正常な判断能力を有しているとされ、裁判で懲役2年6ヶ月が言い渡されました。
彼女は本当にドラマにハマりすぎて自分がヴァンパイアだと思いこんでいたのか、それとも単なるウソの言い訳なのか……。
4 アマゾンからの荷物が何故か便器の中に
イギリスのダービシャーに住むジェイド・エリオットという女性が、電子体温計をアマゾンで注文したところ、実に意外な形で荷物が配達されていました。
自宅のトイレの便器内に箱がズボッとはまっていたのです(ちょうど画像のような状態で)。
一体なぜ荷物がトイレに入っていたのか。
実は、配達員がエリオット宅を訪れた際、誰も居なかったので、開いている窓から荷物を投げ入れたのです。
荷物が放り込まれたのがたまたまトイレで、しかも便ふたがたまたま開いていたため、うまい具合に便器内にスッポリ収まってしまったというわけ。
彼女は早速、運送会社にメールで苦情を伝えました。
すると、一応向こうからの謝罪はあったものの、返金や賠償などについてはアマゾンに言ってくれ、というそっけない対応。
これに対し、彼女は怒り心頭でしたが、とりあえず電子体温計は故障していなかったそうです。
5 迷子になって出られなくなった窃盗犯
今年の8月、イングランド南西部のデヴォンで、ダニー・ホーキンス(26)という男が、ガールフレンドと一緒にコンビニなどで窃盗を繰り返していました。
そして、彼らがテイクアウトの中華料理店に侵入したとき、犯罪史上稀に見るアホなことが起きます。
その店舗は、オーナーの自宅を兼ねていたため建物の内部がかなり広く、ホーキンスは中を物色しているうちに迷って出られなくなったのです。
盗んだアイスクリームを抱えたまま、まるで迷子になった子供のようにあちこち移動していると、オーナーの妻であるペイン・リンとばったり。
彼女は驚いて、「すぐに出ていきなさい!」と怒鳴りますが、ホーキンスはただウロウロするだけ。
出口の場所が分かってなさそうなその男に対し、リンは「あっちから出られるわよ!」と助け舟を出したものの、それでも埒が明かない様子なので、「正面ドアの鍵を取って来るから待ってなさい」と言って鍵を取りに行くはめに。
その後、間抜けなホーキンスたちは無事に建物から出られましたが、彼らは他の窃盗ですでに通報されており、すぐに警察に逮捕されることとなりました。
警察の取り調べに対し、彼は、催眠鎮静薬の「ジアゼパム」を大量に服用していたため、犯行時のことはよく覚えていないと語っています。
6 小説の結末を言いつづける同僚をブスリ
セルゲイ・サヴィツキー(55)という男性は、南極大陸の観測所でエンジニアの仕事をしていました。
仕事をしている場所が場所ですから、常駐するスタッフの人数は最小限であり、彼の毎日は孤独との戦いでもあったのです。
そんな彼の唯一の楽しみは、敷地内に設置された図書室にある本を読むこと。
そして、彼の同僚であるオレグ・ベログゾフ(52)も、同じく読書家でした。
ところが、オレグは人間的にかなり問題があり、セルゲイがまだ読んでいる途中の本の結末を、必ず彼に教えていたのです。
この地味な嫌がらせが何度も繰り返されたことで、セルゲイがついにブチ切れ、ナイフでオレグの胸をブスリ。
幸い、致命傷ではなく、オレグの命に別状はありませんでした。
セルゲイはその後逮捕されましたが、殺意は否定しています。
ちなみに、南極大陸での流血事件は、おそらくこれが初めてではないかと言われています。
7 電子レンジを抱えて登校する学生
電子レンジを抱えて校内を移動する学生を見かけたら、誰でも二度見してしまうでしょう。
今年の夏、そんな学生が実際に現れたのが、イングランドにあるスポールディング・グラマー・スクール。
この学校では、次の授業を受けるために生徒が教室を移動する際、教科書等をバッグに入れて持ち運ぶと校則違反になります。
よって、必要な物は全て手で抱えなくてはなりません。
バッグの使用が禁止されているのは、学校の説明によれば、やたらと大きなバッグを使う生徒が多いので、彼らの健康面・安全面に配慮した結果とのこと。
この馬鹿げた校則に、奇抜な方法で無言の抗議を行ったのが、ジェイコブ・フォードという17歳の学生。
彼は、バッグは駄目でも電子レンジなら文句はあるまいと考えて、電子レンジの中に教科書やノートをどっさり詰め込んで教室間を移動するようになったのです。
おまけに彼は、状況の改善を求めて3000ワードに及ぶエッセイも書き上げました。
ジェイコブの行動は、他の学生や保護者の共感を生みましたが、同校の校長はそれに対して猛反発。
ちなみに、ジェイコブはその後2日間の停学処分を食らっています。
8 伝説の宝剣(?)を引き抜いた女の子
映画に出てくる伝説の勇者のように、誰も抜くことの出来なかった宝剣を引き抜くというのは、ロマンに溢れています。
現実にそんなことあるわけない、と普通なら考えてしまいますが、それを実現してしまった子供がいるのです。
スウェーデン南部のスモーランド地方に、夏休みに家族で遊びに来ていたサガ・ヴァネチェクという8歳の女の子がその「勇者」。
水位の下がった湖で石を投げたりして遊んでいた彼女は、水底に何やら細長い棒のような物を見つけ、思い切ってそれを引っ張り上げました。
一見するとそれはただの錆びた棒でしたが、それにしては棒の端に柄(つか)のような部分が……。
後に専門家が調べたところ、それは今から約1500年前の剣であると判明しました。
その保存状態は、完璧といってもいいほど良好だったとか。
また、専門家の予測では、剣が発見された一帯にはまだまだ多くの「お宝」が眠っている可能性があるとのこと。
現在、その剣は地元の博物館で展示されています。
9 自分の靴下の匂いを嗅いで病気になった男
中国福建省のショウ州市に住むある男性(名前は非公開)は、毎日仕事から帰ってから必ず行う奇妙な習慣がありました。
それは、一日の汗をたっぷり吸い込んだ、自分の靴下の匂いを嗅ぐこと。
その強烈な臭さを感じることで、自分がその日どれだけ必死に働いたのかを確認したかったのでしょうか。
何にせよ、匂いを嗅ぐだけなら特に問題は無さそうです。
しかし、運が悪かったのか、あるいは激臭を嗅ぎすぎたためか、彼はその日課が原因で、肺に真菌感染症を患いました。
病院で肺のレントゲン写真を撮ったところ、かなり重い症状だったので、彼は入院して治療を受けることに。
ひょっとすると、日本のお父さんたちの中にも、同じような癖を持った人がいるかも知れませんが、ほどほどにしておいた方が良さそうです。
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10 隣人から14年分のクリスマス・プレゼント
ウェールズ南部の町バリーに住むキャロライン・ウィリアムスとその夫オーウェンには、2歳になる娘カディがいます。
彼らの家の隣には、懇意にしているケン・ワトソンという老人が暮らしていたのですが、今年のクリスマスを迎えることなく、87歳でその生涯を終えました。
ワトソンが亡くなってから数日後の夜、彼の娘がウィリアムス夫妻の家を訪れ、呼び鈴を鳴らします。
オーウェンが玄関のドアを開けると、そこには大きな袋を抱えた女性の姿が。
その袋の中身が何であるかを聞いて、ウィリアムス夫妻は驚きます。
それはワトソンが、普段から自分の孫のように可愛がっていたカディのために用意したクリスマス・プレゼントでした。
それも何と14年分。
つまり、カディが16歳になるまでのプレゼントをワトソンは遺していたのです。
それらのプレゼントは、一つ一つ綺麗にラッピングされていました。
ウィリアムス夫妻の話によると、ワトソンはいつも彼らに、自分は100歳まで生きると豪語していたとか。
隣人の心温まる贈り物に、ウィリアムス夫妻は、「まるでクリスマス・ムービーの1シーンのような体験だった」と語っています。