マズイ、困った、一体どうすればよかんべか……。
こういう場合、機転のきいたアイデアが、突破口になります。
今回は、様々な難題を見事に解決した「最後の切り札」の数々をご紹介しましょう。
万策尽きて、天を仰ぐような状況に陥っても、発想の転換で事態を乗り切れることもあるのです。
しかも、場合によっては大勢の命を救う結果になることも。
〈originally posted on December 3,2015〉
1 異物を飲み込み過ぎたイルカ
中国のとある動物園で、2頭のイルカがビニール袋などの異物を大量に飲み込んでしまう事態が発生しました。
獣医が器具を使って取り出そうと試みるも、イルカの胃袋まで届かずに失敗。
そのまま放置すれば重篤な状態になりかねないという時に考えだされた「最後の切り札」が、世界一背の高い男だったのです。
身長236cmの「鮑喜順」さんは、かつて世界一身長の高い男としての記録を持っていた人物。
動物園の要請を受けて駆け付けた彼は、弱り切ったイルカの口へ長い腕を突っ込み、見事に異物を取り出したのでした。
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2 スパコンの予算が無い
かつてアメリカ空軍が「スーパーコンピューター」の必要性に迫られたとき、予算が無いという根本的な問題にぶち当たりました。
そこで思い付いた打開策が、プレイステーション3。
何と、1716台ものプレステ3を連結させることで、スパコンとほぼ同等の性能を実現させました。
「コンドル・クラスター」と名付けられたそのメガマシンを作るのにかかった費用は、実際のスパコンを作る場合の10分の1で済んだそうです。
これは…プレステ3が凄いのか、それとも1716台も連結させた根性が凄いのか…。
3 紀元6世紀の縫合手術
今の医療技術をもってすれば、傷口の縫合などは特に難しくはありません。
しかし、6世紀となると話は別。
その時代には、今のような縫合技術は存在していませんでした。
そこで、世界の複数の地域で実践されていた驚きの治療法が、アリだったのです。
興奮状態にさせたアリに傷口の上を這わせ、アリが傷をガブリと噛んだら、そのアリの体をむんずと捻る、ということを繰り返し、傷口をつなぎ合わせていたそうです。
4 太陽光が届かない村
イタリアにある、ヴィガネッラという村は、谷底に位置するため、年間84日間もの間、太陽光が届きません。
そこで考え出された秘策が、超巨大ミラーを設置することでした。
これで太陽光を村の方角へ反射させようというわけです。
そして、この巨大ミラー、単にドでかい鏡というだけではなく、コンピューター制御されていて、太陽の動きに合わせて常に最適な角度を保つようになっているそうです。
5 トラの襲撃が続く村
ヒマラヤ山脈南側のガンジス川デルタは、年間約60人もの住民が「ベンガルタイガー」に襲われるという危険区域。
トラが人間を襲うのは背後からの場合がほとんどで、正面に向き合っているときは襲ってこないのですが、この性質を利用して、ある対抗手段が取られたのです。
それは、人の顔をした「お面」を自分の後頭部に付けておくというもの。
傍から見ると、少しおバカな感じがしないでもないですが、いずれにせよ、これで後ろからベンガルタイガーが近づいて来ても安全というわけです。
6 悪臭で死にそうな町
ジンバブエ南西部にある都市、ブラワヨでは、下水管の整備が不十分で、町全体の下水管に詰まりの問題が発生していました。
その結果、トイレで大便をしたあとに強烈な悪臭が上がってきてしまい、市民が健康上の被害を訴えるまでになっていたのです。
しかし、国がすぐに全ての下水工事を完了させるのは現実的に不可能。
そこで、行政は、市民に驚くべきことを要請しました。
それは、町の住民が同じ時刻に、一斉にトイレの水を流すというもの。
一気に大量の水を下水管に流すことで、「詰まり」を解消しようと試みたのです。
そして、市民が一致団結して実行した作戦は功を奏し、下水の詰まりは見事に無くなったのでした。
7 絶対にスパイされない方法
パソコンで文書を作成している限り、ウィルスやスパイウェアによってそれらの文書が第三者に読み取られる危険性があります。
そこで、ロシアのプーチン大統領は、どんな文書を作ろうとも決してスパイされない、絶対に安全な手段を考え出しました。
それは、タイプライターです。
これなら、パソコンと違って、怪しいプログラムが入り込む可能性はゼロ。
プーチン大統領は、公務に使用するタイプライターのために、約15000ドルを投じたそうです。
8 腐敗した警察官だらけの国
南コーカサスに位置する共和制国家、ジョージア(旧呼称:グルジア)では、交通違反を取り締まる警察官の汚職が深刻な問題となっていました。
そこで、同国の大統領、ミハイル・サーカシビリ氏は、かなり思い切った最終手段に出ました。
一体何をしたのかというと……。
警察官を全員クビにしたのです。
約3000人の腐りきった警官たちは全員解雇され、3ヶ月かかって新たな人材と入れ替えられたそうです。
9 銃を持った少年を止めたのは…
2006年3月14日、アメリカ、ネバダ州リノにある中学校で、14歳の少年が38口径のリボルバーをぶっ放し始める、という事件が起きました。
2人の生徒が負傷し、誰もが最悪の事態を予想しつつあった時、体育教師のジェンシー・フェイガンさんが、ゆっくりと少年の方へ近づいて行きます。
そして、彼女は少年に銃を手放すように説得すると、いきなり彼の体を抱きしめ、警察が到着するまでの間、ずっとそのままでいたのです。
幸い、怪我を負ったのは2人の生徒だけで済み、彼らは後に完全に回復したそうです。
身を挺して生徒たちの命を守ったフェイガンさんは、その後、勇敢な行動を称えられ、「名誉勲章」を授与されました。
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