頭脳明晰な犯罪者が警察を出し抜いたりするのは、あくまで刑事ドラマや映画の中だけ。
実際の犯罪者は、そこまで賢くはない場合がほとんど。
中には、自ら捕まえてくれと言っているようなアホな犯罪者も。
綿密に計画を立てて実行に移し、警察の追跡を免れる犯人もいますが、一方で、後先考えずに……というか、もはや何も考えずに犯罪を犯してしまったマヌケな男たちがいるのです。
〈originally posted on March 24,2018〉
1 何も聞こえない銀行強盗
1995年8月、ベルリンで、クラウス・シュミットという男が、とある銀行にピストルを片手に押し入り、金を要求しました。
銀行員が、
「金を入れるバッグは必要か」
と尋ねると、彼は大声でこう言い放ったのです。
「その通りだよ!これは本物のピストルだ!」
・・・・・・
・・・
・
「は?」
この瞬間、銀行員たちはどうも男の様子がおかしいことに気付きます。
そして確信したのです。
この男は「耳が聞こえない」のだと。
行員は堂々と警報器を鳴らし、けたたましい音が響き渡る中、男は平然と金を要求し続けました。
そこへ、これまた大音量でサイレンを鳴らしながらパトカーが到着。
当然のごとく、そのまま男は逮捕となったのでした……。
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2 ビールが欲しかった容疑者たち
容疑者の住所が判明していても、行方をくらましている場合にはなかなか逮捕につながりません。
そこで、イギリス、ダービシャーの警察では、ある面白い方法を試みました。
逮捕を免れている容疑者たちの住所に「ビールが1ケース当選しました」という、ビール会社のキャンペーンを装った封書を送ったのです。
ビールを貰うためには、封書に書かれてある番号に電話して、待ち合わせの時間・場所を告げる必要があり、まさにビールをエサに犯人を釣ろうという計画。
こんな分かりやすい手にひっかかる奴がいるのかと思ってしまいますが、何と19人もの容疑者がビール目当てに姿を現し、その場で御用となったのです。
3 電話番号を置いていった強盗
2008年、ルーベン・ザラテ(18)という男がシカゴにあるカー用品店に銃を持って押し入り、カウンターで金を要求。
店員が、
「店のマネージャーしか金庫を開けられないが、彼は今ここにいない」
と告げると、この男は信じられない行動に出ました。
「マネージャーが戻って来たら、ここに電話してくれ」
と言って、自分の電話番号を書いたメモを店員に渡し、帰ってしまったのです。
店員がすぐさま警察に連絡し、程なくして警官がやって来て店の奥にスタンバイ。
その状態で店員が犯人に電話をかけます。
その後、のこのこやって来た男はそのまま逮捕となりました。
4 ロバで逃げようとした強盗犯
犯罪を計画するとき、逃走手段をどうするかは極めて重要な要素です。
しかし、コロンビアにはその点を全く考えない強盗団がいました。
3人のメンバーからなるその強盗団は、何を思ったか10歳のロバを盗んでからコンビニで強盗を決行。
盗んだ山盛りの品物をロバの背中にドカンと乗せ、ロバに盗品を運ばせて逃げるつもりだったようです。
しかし、彼らにとって予想外だったのは、ロバが1ミリも動かなかったこと。
それだけではなく、背中にかかる重圧に堪りかねたロバが、大声で鳴き始めたのです。
その結果、思いっきり付近の住民の注目を集め、ついには警察官までやって来ました。
計画続行が不可能だと悟った男たちは、ロバと盗品をその場に置いて逃走したそうです。
5 事前通知してしまった強盗犯
2010年、コネチカット州フェアフィールドで銀行強盗を計画していたアルバート・ベイリーは、素早く強盗を遂行出来る「妙案」を思いつきました。
彼は、強盗に向かう数分前、ターゲットにした銀行に自ら電話をかけ、
「今から強盗に行くから、金を準備しておくように」
と告げたのです。
こうしておくことで、強盗に入ってすぐさま金を受け取れると考えたのでしょうが、銀行が警察に通報する可能性は全く考えなかったのでしょう。
その後、ベイリーは予告どおり銀行強盗を決行し、待ち伏せていた警察官たちにアッサリ逮捕されることとなりました。
6 マニュアル車が苦手な少年
続いては、米国ネブラスカ州オハマで起きた珍事件。
メリッサ・ピーターズという女性が、ちょうど子供を学校に迎えに行くために車を出そうとしているとき、いきなり少年に銃を突きつけられました。
彼女がすぐさま車から離れて逃げると、その18歳の少年は車を奪って逃走しようとしたのですが、ここで大問題が発覚。
その車は「マニュアル車」だったのです。
実は、その少年はオートマ車しか運転したことがなく、どうやってもそのマニュアル車が動かせなかったのでした。
モタモタしている間に近所の人が通報し、警察が到着。
彼は車を諦め、自分の脚で「走って」逃走を試みたものの、同じく「走って」追いかけてきた警察官にアッサリ捕らえられました。
7 渡す物を間違えた強盗犯
ロンドンにあるハリファックス銀行に強盗に押し入った男は、銀行員に銃を突きつけ、70万ポンドを用意するように命じました。
ここまではよくある強盗事件。
しかし、ここからがおバカ全開なのです。
この強盗は、金を入れるためのバッグを用意しており、それを銀行員に渡そうとしたのですが、何を間違ったか、右手に持った拳銃を渡してしまったのでした。
強盗犯も銀行員も、一瞬何が起きたか事態が飲み込めず、その場が一瞬凍り付いたそうです。
ようやく致命的なミスに気付いた強盗犯が銃を取り戻そうとするも、銀行員が咄嗟に銃を犯人に向けます。
どう考えても銃を持った相手に敵わないと知った犯人は、駐車場にあった銀行員の自転車に乗って逃走したそうです……。
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