ヤバ…後ろからパトカーが付いて来てるよ…。
このままだと違反切符だな…。どうする?何か策は無いか?
考えろ…考えるんだ、オレ!
と、こんな状況になれば、大抵の人は素直に違反を認めて罰金を払うわけです。
しかし、世の中には、実に意外な方法で違反切符を免れようとした人たちがいます。
今回は、そんな人たちの話をご紹介しましょう。
〈originally posted on December 16,2015〉
1 バラードを熱唱したゴスペル歌手
2015年12月、フロリダ州で車を運転していたゴスペル歌手のTJブリストルさんは、二人の女性警察官から停車するよう指示されました。
その理由は、シートベルトの非着用。
しかし、彼は車を停めると驚きの行動に出ました。
スマホのカメラで自撮りしながら車を降り、警察官に軽く挨拶を済ませ、いきなり愛のバラードを歌い始めたのです。
ちなみに曲名は、ジョー・コッカーの名カバー曲、
You Are So Beautiful
でした。
彼が歌い終えると、女性警察官からは拍手喝采。
その後、固い握手を交わして、ブリストルさんは違反切符を回避したのでした。
【スポンサーリンク】
2 ウソの通報で最悪の結末
2014年、フロリダ州メルボルンで車を運転していたジュリアス・ルポウィッツ(52)は、速度違反を犯して警察に車を止められました。
何とか違反切符を免れたいこの男は、警察官が背を向けた隙に、110番通報(911コール)をしたのです。
その驚くべき通報内容は以下の通り。
ジュリアスは、この通報によって目の前の警察官が現場に急行するものと踏んでいたようですが、そこへ向かったのは別の警察官でした。
結局、電話の通信記録からこの男の目論みは全てバレてしまったのです。
おまけに、素直に罪を認めておけば、200ドルの罰金で済んだのですが、警察の公務をかく乱したせいで、最長5年の懲役刑が課せられる罪で起訴されたのでした…。
3 娘に濡れ衣を着せようとした母親
のジェニファー・クロスビーという女性は、免許停止期間中に交通違反を犯して警察に車を止められました。
本名を伝えたら逮捕は免れないと思った彼女は、自分の娘(22歳)のフリをしたのです。
しかし、ここでの大問題は、どう見てもジェニファーは22歳には思えないフツーのおばさんだったということ。
そこで彼女が言い放った強引すぎる言い訳が、
というものでした。
言うまでもなく、この大胆不敵な言い訳は全く通用せず、ジェニファーは普通に逮捕されました。
4 無罪を証明する論文を書いた教授
サンディエゴにあるカリフォルニア大学で教鞭をとっていたドミトリ・クリオコフ教授は、一旦停止違反で捕まった際、自分が無罪であることを証明すべく、その名も『無罪の証明』というタイトルの論文を書きました。
その概要は以下の通り。
幾つかの条件が重なれば、ある車が一旦停止していても、停止していないと見間違う可能性がある。
その条件とは、
(1)警察官が、車の進行方向に対して斜めの角度から見ている。
(2)その車が減速し、続けて加速する。
(3)その時、問題の車が別の車の影になる瞬間がある。
の3つである。
何だか屁理屈のような気がしないでもないですが、この論文によって彼は見事に違反切符を免れたのでした。
5 標識の欠陥を突いて勝訴した弁護士
2014年、シアトルで弁護士をしていたジョー・ハント氏は、通学区域で車を運転しているとき、標識に表示された速度を守らなかったため、違反切符を切られることに。
しかし、彼はその標識の文字の読みにくさに不満が爆発。
と大きく書かれた標識の下に、
という表示があったのですが、その字が小さすぎて、車の運転中に読むのは現実的ではないと感じたのです。
納得のいかない彼は、さすが法律家というべきか、道路標識についての公的なルールブックを徹底的に調べた結果、ある事を発見しました。
非常に細かいことですが、ルールブックには「ライトが点滅中」ではなく、単に「点滅中」と書かれてあったのです。
この些細な違いをもとに、この弁護士は訴訟を起こして、問題の標識がルールブックに則っていないことを指摘。
その結果、彼は見事に裁判で勝利し、違反切符を免れたのでした。
ただ、ハント氏自身は罰金をケチりたかったわけではないのです。
その証拠に、素直に罰金を払えば189ドルで済んだのに、訴訟費用に700ドルも費やしています。
彼の真の狙いは、字が小さくて読みづらい標識に問題提起することにあったようです。
6 お守りをもらって感動した警察官
2015年9月、仕事の約束に間に合わせるため、ミシシッピの町中を車で急いでいたマイク・パワーズ氏は、制限速度違反で捕まってしまいます。
パトカーから出てきたのは、それまで見たこともないほど大柄な黒人の警察官。
ジェイソン・アレスという名のその警官は、マイクに違反切符を切るとパトカーの方へ戻ろうとしたのですが、その時、マイクは思わずその警察官に声をかけたのです。
彼は、世間で起きている残忍な殺人事件や、それに対処する警察の仕事の苛酷さなどに同情し、自分がはめていた「お守り」のブレスレットをジェイソンにプレゼントしました。
その行為にジェイソンは感動し、思わず涙ぐんでしまいます。
そして、それを見たマイクも胸に熱いものがこみ上げ、目に涙を浮かべたのです。
結局、ジェイソンは違反切符を無かったことにしました。
もちろん、マイクの善意は決して打算的なものではありません。
彼は、自分が本来払うべきだった200ドルの罰金を慈善団体に寄付したのです。
職業も肌の色も違う彼ら二人は、現在自分たちなりのチャリティ活動を計画中なのだとか。
ちなみに、この時の体験をマイクがフェイスブックに投稿したのですが、それには100万以上もの「いいね!」が付けられています。
【スポンサーリンク】