ハリウッド映画に登場するスーパーヒーローであれば、クライマックスで敵と戦っているときに、銃を撃たれてもまず死にません。
弾丸ごときで倒されていては、最後の最後で待っているお約束の肉弾戦まで間が持たないからです。
一方、普通の、リアルな人間ではこうはいきません。
撃たれたら終わりです。
大抵は。
しかし、ハンパない幸運の持ち主であれば、たとえ弾丸を食らっても死ぬことはないのです。
〈originally posted on November 14,2019〉
1 弾丸を弾いた結婚指輪
2007年、米国ミシシッピ州ジャクソン市にある骨董品店に、二人組の男がやってきました。
男たちはまず、店主のドニー・レジスターにコインのコレクションを見せてくれと頼みます。
そして、ドニーがコレクションを彼らの前に出そうとすると、男の一人が銃を向けて金を要求。
次の瞬間、店内に銃声が鳴り響きました。
客観的に見て、ドニーが胸から血を流して床に倒れるような事態です。
ところが、引き金が引かれるとほぼ同時に、ドニーは反射的に左手を振り上げたため、弾丸は彼の薬指の結婚指輪に当たり、弾道が反れました。
その結果、弾丸の破片が首に刺さったものの、奇跡的にドニーは致命傷を免れたのです。
結婚指輪が彼の命を救ったも同然。
ドニーの妻は、「全て神様のおかげ」とコメントしていますが、奥さんとの絆が命を救ったとも言えるでしょう。
一方、強盗犯は金品を奪うとすぐに逃走して行方をくらましたため、奇跡的なスピード逮捕とまではいきませんでした。
2 弾丸を受け止めたiPhone
2017年10月1日、米国ネバダ州ラスベガスで、ルート91ハーヴェスト音楽祭が行われている最中、スティーブン・パドックという男が銃を乱射し、59人が死亡、800人以上が負傷した事件は記憶に新しいところです。
このとき、現場にいた一人の女性は、身につけていたiPhoneのおかげで命が助かりました。
その女性に向かって飛んできた弾丸は、iPhoneのカメラのレンズ辺りに直撃し、彼女自身は軽傷で済んだのです。
女性についての詳しい情報は公表されていませんが、事件の後、彼女は帰りのタクシーの中で、粉砕されたiPhoneをドライバーに見せながら、そのときの体験を語ったそうです。
3 警察官を救った聖書
2019年11月13日夜、ボリビアのサンタクルス県で、前大統領の支持派と警察とが衝突した際、催涙ガスやミサイルなどが使用される激しい戦闘が発生しました。
その最中、一人の警察官が左胸を撃たれたのですが、彼は奇跡的に助かったのです。
その理由は、制服の左胸ポケットに入っていた聖書が弾丸を防いだから。
弾丸は、聖書の角の辺りに直撃しており、その部分だけポップコーンが弾けたようた状態に。
彼はその後、メディカルチェックを受けるために病院に搬送されました。
今後は、身体に異常が無いと確認されたらまた現場に復帰する予定なのだそうです。
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4 バスドライバーを救った……聖書
聖書が弾丸を止める。
先の警察官のようなミラクルは滅多に起きないでしょうが、しかしながら他にも同様のケースがあるのです。
2014年、米国オハイオ州デイトン市に住むリッキー・ワゴナーというバスドライバーは、運転中の車両を点検するため、バスを止めて降りたところ、銃を持った3人組の男から襲撃されました。
彼は右脚を撃たれましたが、決死の思いで反撃。
男たちと格闘しているときに、彼はさらに左胸に2発の銃弾を食らいます。
しかし、彼もやはり新約聖書を胸ポケットに入れていたおかげで、弾丸の貫通を免れたのです。
その後、ナイフで腕を刺されながらもリッキーは反撃を続け、遂に男たちから銃を奪うことに成功し、彼らを撃退しました。
ちなみに、本人の話によると、胸に弾丸を受けたときはスレッジハンマーで殴られたような衝撃があったとか。
それにしても、幸運に助けられたとはいえ、悪漢どもに勇敢に挑んだリッキーは、真のヒーローと呼ぶに相応しい男かも知れません。