2016年
に世界で起きた奇妙な事件の数々をご紹介します。
今年もいろいろありました。
まあ、いろいろなことが起きない年の方が珍しいわけですが。
などというこの書き出しも、昨年と全く同じような気がします。
ちょっと調べてみたら、やはり同じでした。
全く同じと言えば、年が明けると必ず誰かが「今年も残すところあと三百六十何日ですね」というオヤジギャグを放ち、1月が終わる頃には必ず誰かが「今年ももう一ヶ月過ぎたなんて信じられない!」と驚き、2月が終わる頃には必ず誰かが(以下略)。
前置きはこのくらいにして、2016年最後の記事は、ことし世界で起きた奇妙な事件です。
〈originally posted on December 31,2016〉
1 マネキンと化して誰にも気づかれなかった泥棒
イングランド南部ワージングにある百貨店ビールズで、総額1万ポンド(約143万円)に相当する服が盗まれました。
犯人は店内にあるマネキンの振りをして、閉店時刻になるまで微動だにせず待ち続けたのです。
そして、店員が店のシャッターを降ろして帰ったあと、堂々とお目当ての商品を盗んで逃走しました。
映画好きの方ならお気づきかもしれませんが、実はこの犯行手口、『ホーム・アローン2』という映画の中で二人のマヌケな泥棒が実践する方法と同じなのです。
店員に全く気づかれなかったことも驚きですが、そもそもどうやってマネキンに紛れ込んだのか。
この点について、地元の警察は皆目見当がつかず、犯人は現在も逃走中です。
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2 葬儀の最中にアレな映像
ウェールズの首都カーディフで、交通事故により亡くなったサイモン・ルイス(33)とその幼い息子の葬儀が行われている最中、絶対にあってはならない「事故」が起きました。
親子の生前の思い出を映像にまとめたものが式場で再生される予定だったのですが、参列者が実際に目にすることとなったのは、わいせつな映像。
遺族にとって悪夢のようなこの状態は、4分間も続きました。
葬儀を執り行った側の説明によると、ネットに接続されたスマートテレビがWi-Fi経由でわいせつな映像を拾ってしまったのではないかとのことです。
3 自分の出したゴミに押し潰された男
スペイン北西部のアルカブレに住む51歳の男性は、「ディオゲネス症候群」という病気を患っていました。
あまり聞き慣れない病名ですが、これは、自分の身の回りに関するあらゆることに対し無関心になってしまう病気です。
その結果、毎日でるゴミを捨てることも無くなり、家の中に放置する一方。
気がつけば完全なゴミ屋敷になっていたのです。
2016年4月、彼は崩れ落ちてきたゴミと玄関扉の下敷きになって帰らぬ人となりました。
4 300頭以上の動物を瞬殺した犯人とは……
2016年8月、ノルウェー中央部のハダンゲルヴィッダ山脈で、253頭のトナカイと70頭の子牛が死んでいました。
同国の環境庁の発表によれば、300頭以上もの動物を死体の山にした犯人は、カミナリ。
動物がカミナリに撃たれて死亡すること自体は珍しくはないですが、ここまで数が多い例は滅多にありません。
トナカイは悪天候の下では密集する性質があるので、それが一因であると考えられています。
ちなみに、カミナリがきっかけで300人以上の人間が犠牲になった例もあります。
1807年、ルクセンブルクの火薬工場が落雷によって大爆発を起こし、300人以上の作業員が犠牲になったのです。
5 分娩中にメイクアップ
をしたことのある女性でも、さすがに赤ん坊を産んでいる真っ最中にメイクをしようとは思わないでしょう。
しかし、ニューヨーク在住のメイクアップ・アーティストであるアラハ・マジドさんは、2016年2月15日にそれをやってのけました。
いつも仕事で使っているメイク道具一式をベッドの上に用意し、分娩中にも関わらずアイシャドーを入れたり、つけまつ毛を付けたりと、本格的なメイクを始めたのです。
こんなことをした目的は、出産時の痛みを少しでも紛らわせるためだったとか。
彼女は無事に女の子を出産し、このときの様子をインスタグラムに投稿したところ、大反響を呼びました。
分娩中に信じられないことをしたという意味では、ジョナサン・テリオという男性もその一人。
彼は、妻のジェシカが分娩しているとき、そのすぐ側でポケモンGOに夢中になっていました。
すると、妻の寝ているベッドの上にポッポ(モンスターの一つ)が!
その瞬間、彼はスクリーンショットを撮り、ゲットしたポッポを嬉しそうに妻に見せたそうです。
6 解いてはいけないパズルを解いたお婆ちゃん
ドイツのニュルンベルクのとある美術館には、前衛芸術家アーサー・ケプカの『リーディング・ワーク・ピース』という作品が展示されていました。
前衛芸術なだけあって普通の作品とはかなり毛色が異なり、見た目はただのクロスワードパズル。
しかも、ご丁寧に「適切な言葉を埋めよ」という指示まで大きく書かれていました。
もちろん、そういう部分を含めて全体として芸術なのでしょう。
しかし、クロスワードパズルを見たら解かずにはいられない91歳のお婆ちゃんが、116000ドル(約1350万円)の芸術作品にボールペンで答えを書き込んでしまいました。
美術館側は困惑し、警察に被害届も出したのですが、お婆ちゃんは弁解として「だって、適切な言葉を埋めよって書いてたから……」と言ったそうです。
7 ガソリンと間違えてウンコを盗んだこそ泥
今年の1月、オーストラリア西部のラヴァートンで、夜中に観光バスが停車しているのを発見した窃盗団が、そのバスからガソリンを盗もうと考えました。
彼らはバスに近づくと、ガソリンタンクのキャップを開け、パイプを突っ込もうとしたのですが……。
なんと、間違えてトイレの排泄物を溜めておくタンクのキャップを開けてしまい、顔面めがけて茶色い液体が吹き出したのです。
警察が発表したコメントによると、盗まれた「汚物」を取り戻すことには何の関心も無いとのこと。
このおバカな窃盗団はまだ捕まっていませんが、彼らが観光バスを狙うことはもう二度と無いでしょう。
8 教授の誰にも言えない副業
イギリスのマンチェスター大学で化学工業を専門にしていたニコラス・ゴダール教授は、今年のはじめ、大学から停職処分を受けました。
名門オックスフォード大学出身の彼がこのような処分を受けた理由は、いかがわしいビデオに出演していたから。
実はこの男、10年前に離婚してからずっとこの業界で男優の副業をこなしていました。
その事実に今年になってようやく大学側が気づき、事実関係を詳しく調査するまで停職処分としたのです。
ちなみに、ゴダールは現在60歳を超えています。
9 邪悪な道化師
これは特定の事件ではなく社会現象というべきものですが、2016年10月に、アメリカやカナダなどの国において不気味な道化師の格好をした者が目撃される、という奇妙な出来事が多発しました。
一体誰が始めたのか、目的が何なのかもよく分からないまま、「イーヴル・クラウン」と呼ばれる道化師の話題がネットで拡散し、それを真似る人たちが急増したのです。
数々の目撃情報がニュースで報じられましたが、その中でも多くの人を不安にさせたのが、カナダに現れた「スケアリー・クラウン」。
謎の道化師が、ケベック州やオンタリオ州で合計23人を殺害したというニュースがまことしやかに報じられたのです。
しかしながら、このニュースは後に事実無根であることが明らかになりました。
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10 今は亡き父親とのヴァージン・ロード
最後にご紹介するのは、奇妙だけれど良い話です。
ピッツバーグ出身のジェニ・ステピアンには長年の夢がありました。
それは、自分の結婚式で父親とヴァージン・ロード(アイル)を歩くこと。
しかし2006年、その願いを叶える前に彼女の父親は交通事故で亡くなります。
それから10年経った2016年、ジェニは結婚式を挙げることになるのですが、彼女は自分の宿願を果たす唯一の方法を見つけました。
ジェニの父親の心臓は、ニュージャージーに住むアーサー・トーマスという男性に移殖されていたのです。
そこで彼女はアーサーに手紙を書き、その中で、自分が心臓提供者の娘であること、亡くなった父親の代わりにヴァージン・ロードを一緒に歩いてほしいことを伝えました。
これに対し、アーサーはもちろん快諾。
8月6日、ピッツバーグの教会で、ジェニは父親の心臓を受け継いだアーサーとともにヴァージン・ロードを歩き、夢を叶えたのでした。