ゲーム好きをナメているとしか思えない大胆なウソの数々をご紹介します。
大ウソというほどではないですが、昨年発売されたビデオゲームで物議を醸したものに『ノーマンズスカイ』というのがあります。
広大な宇宙を舞台に、宇宙船に乗って惑星から惑星へと移動して自由に探索を行えるシミュレーション・ゲームです。
実質的に無数に存在する惑星は、それぞれに固有の気候や環境を持ち、そこでは様々な生物も暮らしていて、宇宙探索のロマンを堪能したい人には最適のゲームかもれません。
〈オフィシャル・トレーラー〉
しかし、ゲームを開発したHello Gamesが事前に公表していた幾つかの要素が、実際のゲームには無いことが発売直後に発覚し、一部のユーザーが激怒。
特に、同社の創設者の一人であるショーン・マーレイがTV番組に出演した際、「オンライン・マルチプレイは可能」という趣旨の発言をしていたのに、実際はそれが不可能だったことに非難が集中しました。
開発者側はしばらくの間ダンマリを決め込んでいたのですが、昨年の11月に大規模なアップデートを実施しています。
〈originally posted on February 2,2017〉
1 『キネクト・スター・ウォーズ』の実演
と言えば、センサーの前に立ったプレイヤーの体の動きに合わせて画面内のキャラクターが動くのを実現する周辺機器で、実はかなり凄い技術が使われているという、Xboxにとっての最終兵器。
ちなみに僕も持ってます(旧型ですが)。
このキネクトを利用すれば、映画『スター・ウォーズ』シリーズに登場する戦士のように、ライトセーバーを駆使して敵と戦う感覚を味わうのも夢ではありません。
2011年のE3で、そんな夢を叶えてくれる『キネクト・スター・ウォーズ』のデモンストレーションが行われました。
大観衆が見守る中、ステージ上のプレゼンターが剣を構える動きをすると、後ろの巨大スクリーンに映ったゲーム画面内のキャラクターが全く同じ動きでライトセーバーを構えます。
この時の観客の反応は、多分次のようなものだったことでしょう。
うぉぉぉ~、これはスゴイ!
……いや、ちょっと待った。
今、ゲームのキャラクターの方が先に動いていたような……。
このときの様子を後から映像で確認してみると、やはりゲームのキャラの方が先に動いていました。
つまり、このプレゼンはキネクトの実演でも何でもなく、予め録画されたゲーム映像に合わせてプレゼンターが体を動かすという、いわば「逆キネクト」になっていたのです。
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2 『バトルフィールド3』の特典
2011年、エレクトロニック・アーツが『バトルフィールド3』を発売する際、PS3版だけの購入者特典として『バトルフィールド1943』を無料で付けると発表しました。
しかし、商品を購入したユーザーがパッケージを開けてみると、悲しい現実が待っていたのです。
特典で付いてくるはずのゲームが、どこにも……無い。
その理由は至って単純。
エレクトロニック・アーツの気が変わったためです。
ただ、そのことを全く公表していませんでした。
怒ったユーザーから抗議が殺到し、それを受けて同社はようやくコメントを出したのですが、その内容は、ゲームは付かないけれどダウンロード・コンテンツをちょっと早めに購入させてあげますよ、というもの。
DLCが無料でもらえるのではありません。
「購入」できるのです(ちょっと早めに)。
特典が付かないどころか、逆に追加で金を払わされるというありえない対応に、ユーザーの怒りがさらに増したのは言うまでもありません……。
3 PS3 vs Xbox360
スクウェア・エニックスの『ファイナルファンタジーXIII』が発売されたとき、PS3ユーザーとXbox360ユーザーとの間で、仁義なき画質バトルが勃発しました。
どちらのハードのバージョンがよりグラフィックがキレイなのかという点について、(不毛な)争いをネット上で繰り広げていたのです。
これを見るに見かねた発売元のスクエニが、両ハードのゲーム映像からの同じシーンのスクリーンショットを比較画像として公開。
争いを続けていた両ハードのファンたちは、それを見てこう思ったことでしょう。
うぉぉぉ~、ほとんど違いが分からない!
……いや、ちょっと待った。
これって全く同じ画像なのでは……。
正にその通り。
PS3版とXbox360版のスクリーンショットは完全に同じでした。
それもそのはず、スクエニは両方ともPS3版からの画像を使用していたのです。
4 Xbox Oneの明るい未来
に発売されたXbox Oneは、日本での累計販売台数が(執筆時点で)未だに10万にさえ達しておらず、相当に厳しい状況が(少なくとも日本では)続いています。
実は、Xbox Oneは発売前から海外のユーザーの間でさえ、あまり評判が良くありませんでした。
24時間オンラインにつながっている必要があり、中古ソフトは起動できないといった、ユーザーが歓迎しない情報が公表されていたためです(後にこれらは仕様から外されています)。
ところが、いざ発売されてみると、海外の有名なYouTuberたちがローンチタイトルのゲームをプレイしながらXbox Oneを絶賛する動画が次々と公開されました。
あんなに前評判が悪かったのにどういう風の吹き回しか。
これはひょっとして何か裏があるのではと考えた人もいたことでしょう。
実際、裏がありました。
マイクロソフトは、YouTuberの動画制作を支援する会社を通じて、Xbox Oneに好印象を与えるような動画を投稿した者に報酬を与えていたのです。
報酬の具体的な中身は、チャンネル規模の大きいYouTuberには最大で3万ドル、その他のYouTuberには再生回数1000回ごとに1ドル(最大で計25000ドル)が支払われることになっていました。
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5 クソゲーをクリアして賞金ゲット
クソゲーの匂いがプンプンするのに、わざわざそれを購入しようとする人はいないでしょう。
そのゲームが、199.99ドル(約22500円)もするならなおさらです。
ところが、かつてアメリカでそんなゲームがそれなりに売れてしまうという珍事が発生しました。
その不思議なパワーを持ったゲームこそが、NES(ファミコンの海外版)専用ソフトとして販売された『アクション52』。
泣く子も黙る超クソゲーが、一個のソフトに52本も詰まっています。
悪夢としか言いようのないこのゲームが何故売れたのか。
その秘密は「賞金」です。
ソフトに収録されたゲームの一つである「ウーズ」という横スクロールアクションゲームを見事にクリアしたユーザーの中から、抽選で一名に104000ドル(約1170万円)が当たるのです。
ゲームをクリアするだけで大金を手にするチャンスが得られるのなら、200ドル払っても構わないと考える人がいてもおかしくはないでしょう。
200ドル分の宝くじを買って全部ハズレだった場合、後には何も残りませんが、『アクション52』の場合はとりあえずクソゲーが52本残ります。
ただ、このキャンペーンには重大な欠陥がありました。
このソフトを買った者の中で、誰一人として「ウーズ」をクリア出来なかったのです。
ゲームが激ムズだったからではありません。
2面をクリアした瞬間に必ずゲームがクラッシュして動作を停止するからです。
ファミコン時代には、今のように修正パッチをダウンロードするといった手段は無く、バグが放置されたゲームを買ってしまった場合、為す術はありません。
つまり、悪夢のようなこのクソゲーを買ったユーザーには、本当の悪夢が待っていたというわけなのです……。