日本人にとって「パーティ」というのは、特に大人になってからは縁が薄くなっていくように思います。
近所の人が屋上に集まってパーティを開き、ニンテンドースイッチを「おすそわけ」してゲームに興じるような光景は、日本ではまず見られないでしょう。
一方、欧米では日本に比べるとパーティが文化の一部として根付いている印象があります。
しかしパーティは、誰もが楽しいひとときを過ごすものになるとは限りません。
さらには、実に意外な理由で行われるパーティもあるのです。
〈originally posted on December 29,2018〉
1 孫の誕生日に220万円のパーティ
イングランドのエセックスに住むシャロン・モーズリーの孫ダニーは、2018年の6月に1歳の誕生日を迎えました。
その誕生日パーティの規模が普通ではありません。
かかった総費用は、16000ポンド(約224万円)。
招待されたゲストの総数は170人以上。
黄金の椅子に座らされたダニーには4段のバースデーケーキが用意され、ゲストにも豪勢な料理が。
集まった人たちを飽きさせないように、プロのマジシャンなどのエンターテイナーを呼ぶという配慮も。
ちなみに、パーティが終わるまで、ダニーには3回の「衣装チェンジ」がありました。
1歳の誕生日でこれだと、今後はどうなるのか気になりますが、モーズリーの話では、またこのようなパーティを開くつもりだとか。
一回の誕生日に200万以上もつぎ込むというのは、甘やかし過ぎではないかとの声も周りからはあるようですが、モーズリーがここまで孫の誕生日にこだわるのには理由があります。
ダニーの母親であるジョージアは、2008年に交通事故に遭い、そのときに骨盤を酷く損傷したため、出産は無理かもしれないと医師から警告されていたのです。
孫の顔が見られないのではないかと諦めかけていただけに、モーズリーにとっては大金をつかってパーティを開いても惜しくはないのでしょう。
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2 誰も来ない誕生日パーティ
170人以上のゲストが来る誕生日パーティがあるかと思えば、誰一人として来ない誕生日パーティーもあります。
今年、米国アリゾナ州に住む6歳のテディ・マッツィーニは、近所のピザ屋で誕生日パーティを開くため、32人のクラスメートに招待状を送りました。
ところが、パーティ当日にやって来たクラスメートはゼロ。
テーブルに置かれた数枚の特大ピザと人数分の皿を目の前にして、テディはそれまでの人生で最大の孤独感に浸っていました。
しかし、悲嘆に暮れるテディの写真を母親がフェイスブックに投稿したことで、状況が一変します。
可愛そうなテディに同情した人たちから、何百通ものお祝いコメントが届いたのです。
さらに、この話題が地元のテレビ局で取り上げられると、バスケットボールチームのフェニックス・サンズや、サッカーチームのフェニックス・ライジングなどが、誕生日プレゼントとして彼を試合に招待。
テディにとっては(良くも悪くも)忘れられない誕生日となりました。
ところが、話はこれで終わりません。
その後、ネット上では彼の母親に批判的な意見が集中。
フェイスブックで写真を公開したことで、テディの恥を世界中に晒すことになったのではないか。
招待状を送ったあとで、なぜ各クラスメートの出欠を確認しておかなかったのか。
最初から周りの同情を買うためにこんなパーティを企画したのではないか。
こういった批判に加え、テレビ局に対しても、テディの傷口に塩を塗るようなことをしたとの理由で矛先が向けられました。
テディの母親がフェイスブックに写真を投稿したのは間違いだったのか。
あるいは、クラスメート全員を招待しようとしたこと自体が間違いだったのか……。
3 警察官と2歳児のティーパーティ
2015年7月26日、米国テキサス州トーレット市に住むベクスリー・ノーヴェルという2歳の女の子が、誤ってコインを喉に詰まらせ、呼吸困難に陥りました。
母親のタミーが警察に電話して助けを求めたところ、あっという間に駆けつけたのが、パトリック・レイという警察官。
すでに唇が紫色と化していた女の子から、レイは自分の指だけでコインを取り除き、ベクスリーは再び呼吸をし始めました。
それから約一年後。
ベクスリーの希望で、命の恩人であるレイを自宅に招いて、たった二人だけのティーパーティが実現しました。
庭に用意されたのは、小さめのテーブルに、子供用の椅子が二つ。
レイは、自分の体格にはあまりに小さいその椅子に座り、ベクスリーと紅茶を楽しみました。
とは言っても、2歳児とのティーパーティは、さすがにレイ自身もやや抵抗があったようで、ノーヴェル宅を訪れるのは若干ちゅうちょしたと語っています。
4 厄介者が実刑判決を受けたことを祝うパーティ
イギリスでは、住民が何かを祝うときに、人々が通りに集まって「ストリート・パーティ」を開くことがあります。
イングランド北東部にあるニュートン・エイクリフという町でも、今年、ストリート・パーティが開かれました。
しかし、このパーティにはある住民だけ参加することが出来なかったのです。
その住民の名は、スティーブン・ローソン(59)。
何故彼だけがのけ者にされたのかというと、彼が懲役18ヶ月の実刑を言い渡されたことこそが、このパーティが催された理由だからです。
このローソンという男、何と20年にも渡って付近の住人に陰湿な迷惑行為を繰り返してきました。
その迷惑行為の内容は、犬の鳴き声を録音したものを大音量で再生し続けたり、何の根拠も無く隣人を犯罪者扱いして警察に通報したり。
さらには、他人の家の窓を黒く塗ったり、子供に意味もなく大声で怒鳴ったり。
ある時は、若い女性の頭を木材で殴ったことも。
彼はこれまでにも何度か有罪判決を食らっていますが、今回はこれまでで最も重い判決となりました。
二年前からローソンの隣に住んでいるティム・エドワーズは、この男についてこう語っています。
「彼は住民の生活やコミュニティを破壊した、まさに悪夢そのものだよ」
「 刑務所であの男と一緒に生活する囚人には同情するね 」
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5 子供にはショックが大きすぎるクリスマスパーティ
今月、シベリアのとある小学校で、サンタクロースを招いたクリスマスパーティが開かれました。
サンタに扮していたのは、シベリア出身の有名な役者であるヴァレリー・ティテンコ(67)。
彼は心臓の状態が悪く、その日も体調が優れなかったのですが、子供たちをがっかりさせたくないという理由から、パーティに参加したのです。
しかし、子供たちと一緒に遊びながら走っている最中、心臓発作に襲われ、クリスマスツリーの横で仰向けになって倒れました。
すぐに救急車に乗せられましたが、病院に搬送される途中で帰らぬ人に。
ティテンコが倒れたとき、周りにいた子供たちは、遊びの一部として倒れたのだと思っていたようです。