男性にとって、毎朝欠かせないのが、ヒゲ剃りである。
1回あたり5~10分程度の作業とはいえ、何とも不毛な時間だ。
この無駄な時間を避ける唯一の方法は、ヒゲを永久脱毛すること。
しかし、脱毛をプロに頼むとけっこう高くつく。
そこで、格安でのヒゲ脱毛を試みたのだが、その結果、悲惨な運命が待っていたのである……。
〈originally posted on November 15,2014〉
1 泥棒ヒゲの辛さ
ヒゲの濃い男はモテない。
これは世界の常識だ。
僕は、顔がブサイクな上にヒゲが濃いという深刻な問題を抱えているので、せめてヒゲだけでも何とかしないと、「彼女イナイ歴」=「享年」になりかねない。
しかし、普通にヒゲ剃りをしただけでは、どうにも具合が悪い。
毎朝、かなり入念にヒゲを剃ってはいるが、それでも青白い部分が残る、いわゆる「泥棒ヒゲ」状態なのだ。
これはもう脱毛するしかない、と思い始めたものの、ヒゲ脱毛治療はかなり高い。
そこで、安上がりな方法を探って2つほど試してみたのだが……。
2 低周波脱毛器でヒゲ脱毛
最初に試したのが、女性用の某低周波脱毛器。
価格は13000円弱だった。
なぜこれを買ったのかといえば、公告に「男性のヒゲにも使えます」とハッキリ書かれてあったから。
今から思えばそんな詐欺に引っかかる方がどうかしているが、1日も早くヒゲ脱毛したかった僕はその公告にすぐ飛びついてしまった。
商品が送られてきて、まずは腕の毛で試してみた。
1本ずつ処理していくのがかなり面倒だが、痛みもほとんど無くすんなり毛が抜ける。
本当に効果があるかどうか半信半疑で買ったものなので、内心ホッとした。
これならイケる、と。
腕の毛を十数本処理して、次はいよいよヒゲの出番である。
数ミリ程度伸ばした状態のヒゲに、低周波脱毛器を押し当て、いざ抜こうとすると……。
抜けない。
まったくビクともしない。
ご存じの方も多いだろうが、ヒゲというのは肌の深いところから生え出ているので、そう簡単には抜けないのだ。
髪の毛や腕・脚の毛よりもはるかに頑丈なのである。
低周波脱毛器ごときで抜けるようなやわな存在ではない。
結局、その低周波脱毛器は、届いたその日にお蔵入りとなった。
3 ソイエでヒゲ脱毛
次に手を出したのが、女性用脱毛器の「ソイエ」である。
前回の失敗に懲りもせず、またこんなものを買ってしまったのにはワケがある。
価格.com の「ソイエ」のレビューの中に、「ヒゲの脱毛に使ってます」という書き込みがあったのだ。
そのレビュアーによれば、お湯で十分にヒゲを柔らかくしてからボディソープを塗りつけ、少しずつソイエを押し当てるように使えば痛みもそれほどなく脱毛できるとのこと。
それを読んだ瞬間、「今度こそイケる!」と確信して早速ソイエを購入。
価格は1万円もしない安いタイプ。
そして、レビューに書かれていたようにお湯とボディソープでヒゲを柔らかくしてから意を決してソイエを押し当てた。
すると……。
この世の地獄といってもいいくらいの激痛が顔面に走った。
それは正に、高速回転する芝刈り機の刃に自分の顔を押しつけているような感覚だった。
確かにヒゲは抜ける。
面白いように抜けていくのだが、それに伴う痛みが尋常ではない。
5分ほど激痛に耐えながら「芝刈り」をやって鏡を見てみると、顔の下半分が焼け野原のようになっていて、人肉でも食ったのかといいたくなるほど血だらけだった。
右手に持ったソイエに目をやると、こちらも血だらけである。
しばらく鏡をみながら、「オレは一体何をやっているんだ…」という思考が止まらなかった。
結局、ソイエによるヒゲ脱毛はそれ1回こっきりで終了。
合計約2万円を出して残ったのは、要らない脱毛器具2つと泥棒ヒゲだけであった。
【スポンサーリンク】