新たなアパートやマンションに引っ越したら、まず何をすべきか。
それはもちろん、ご近所さんへの挨拶。
そんなもんしたこと無いよ、という人もいるでしょうが、何かのときのために、やはりやっておいた方が無難でしょう。
ご近所さんとの人間関係は大事ですから。
そして、ご近所さんと同じくらい重要なのが、大家さんとの関係。
これがこじれると、時に悲惨な運命が待っています。
〈originally posted on November 4, 2021〉
1 隠しカメラに映った地獄絵図
当たり前ですが、大家といえど、賃借人の部屋に勝手に入ることは許されません。
そんなことをすれば違法です。
その意味で、2016年11月に米国コロラド州コロラドスプリングスで起きた事件は、すべての賃借人にとって悪夢と言えるでしょう。
結婚して8カ月の、ローガンとミカエラというカップルが、家賃1100ドル(約12万5千円) のアパートに引っ越したときのこと。
彼らは、念のため寝室に「動き検出」機能を備えた隠しカメラを設置しておいたのです。
これは、外出中に何者かが侵入したら、部屋の様子を録画し、侵入者があったという事実を携帯に知らせてくれるというもの。
あるとき、侵入者を示すアラートを受け取ったローガンが、録画された映像を確認してみると……。
そこに映っていたのは、寝室に忍び込むアパートの大家。
単に部屋を物色しているだけであれば、まだマシですが、そうではありません。
この男、自分の恋人を連れ込んで、二人で派手にイチャコラしていたのです。
しかも、その恋人が身に着けていたのは、ミカエラのウェディングドレス。
新婚カップルにとっては、吐き気を催すような光景。
2017年9月、このトンデモ大家は、住居侵入の罪により、有罪を宣告されました。
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2 トリガーハッピーな大家さん
大家にとって頭が痛いのは、賃借人の家賃未払いでしょう。
賃借人との関係が良好であれば、少しの間猶予することも考えられますが、それにも限度があります。
いつまで経っても支払われないようであれば、取るべき手段は、契約を解除して立ち退きを要求すること。
もちろん、そのためには然るべき手順を踏む必要があります。
しかし、米国ネバダ州ラスベガスには、そんな手間のかかる方法などまるで頭に無い大家がいました。
今年の8月、アーノルド・ロザノ・サンチェスという78歳の大家が、家賃を払わない3人の賃借人に対し、法律など無視して、自分のやり方で決着を付けるべく、ある「アイテム」を取り出しました。
そのアイテムとは、拳銃。
それを使って相手を脅すのか、と思いきや、そんな甘いものではありません。
78歳の老人は、ヤる気満々でした。
その結果、2人が凶弾の犠牲になり、1人が重傷。
被害者は全員50代で、重傷の一人は、何と9発も食らったにも関わらず、一命を取りとめました。
それにしても、ここまで気の短い男も珍しいでしょう。
アーノルドはすぐに逮捕されましたが、黙秘を決め込んでいたそうです。
3 気づいたら家賃が4倍に
賃借人にとって厳しいのは、やはり家賃の値上げです。
大家側にも色々な事情がありますから、多少の値上げには応じざるを得ないこともあるでしょう。
しかし、それが「多少」ではなかったら……。
2016年、米国サンフランシスコのノース・ビーチでアパートに住んでいたニール・ハッチントンという男性は、ある日突然、大家から新しい家賃を提示されて言葉を失いました。
長年そのアパートに住んでいるハッチントンが、従来支払っていた家賃は、1800ドル(約20万円)。
そして、値上げ後の家賃が、驚きの8000ドル(約91万円)。
何の理由もなく一気に4倍以上というのは、値上げというレベルを超えています。
当然ながら、この無茶苦茶な値上げに対し、ハッチントンは支払いを拒否。
しかし、そんな彼に対し、大家は退去勧告を通知してきました。
ハッチントンは、公的機関に救済を求める手続を取りましたが、その裁決がなされる前に、強制退去させられる可能性があるとのこと。
それにしても、突然の値上げの理由が気になります。
4 注文の多すぎる大家
どんなアパートに住む場合にも言えることですが、賃借人には守るべき一定のルールがあります。
典型的なのは、ペットの飼育禁止、など。
しかし、2019年、米国ノースカロライナ州出身のジェシカ・マートニーという女性がネットで公開した、あるアパートのルールは常軌を逸しています。
そのアパートの大家が提示した恐るべきルールの一部は以下の通り。
アパート内での飲酒禁止(時間帯を問わず)。
アパートに友人・知人を招くことは厳禁。
エアコンを付けている間、窓は締め切っておくこと。
平日の午後9時半から翌日の午前6時、土日の午後9時半から翌日の午前9時半まで、料理は禁止。
アパートは24時間監視カメラでモニタリングされている。
ルールを一つでも破った場合は即刻退去してもらう。
お酒もダメ、友人を呼ぶのもダメとなると、ささやかなパーティを開くのも不可能。
エアコン使用中に換気が出来ないのもツライ。
そして何より、午後9時半以降になると、翌朝まで料理が出来ないというのは一体なんなのか。
騒音対策?
よく分かりませんが、なんとも不便極まりない話です。
そもそも、ここまで注文の多い大家が管理するアパートに住もうとする人がいるのかどうか……。
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5 帰ってきたら部屋が空っぽ
2018年、スコットランドのエディンバラ在住のドナ・ニュービーは、自宅のアパートに帰ってきて、愕然としました。
雨が降りしきるアパートの前には、大量に積まれた「ゴミ」。
しかし、一見するとゴミであるかに思われたそれらは、彼女と二人の息子、二人の娘の所持品全部だったのです。
そのアパートの大家は、41歳のドナとその子供たちの物を、2階の部屋から全て投棄していました。
目的は、ドナ一家を退去させるため。
ドナは、妹が亡くなった後、精神的に参ってしまい、それが元で家賃の支払いが滞っていたのです。
そこで大家は、3人のアシスタントを使って実力行使に出たというわけ。
大家が捨てた物の中には、衣類などの生活用品以外にも、幼い子供たちの思い出が詰まったおもちゃなどが山盛りだったとか。
その中には、生後数週間で亡くなった娘の形見の品もありました。
仕方なく、ドナは雨の中、投棄された所持品をスーツケースに詰め、親戚の家に運ぶことに。
タクシーを拾うお金も無かったので、この作業は本当に悪夢のようだったそうです。
大家による非人道的な手段は他の住民の怒りを買い、投棄の作業中、大家は何度か暴行を受けたとか。
いきなり銃をぶっ放す大家も恐ろしいですが、こういう大家も勘弁してほしいものです。