国が違えば法律も異なる。
これは、ある意味当然かもしれません。
しかし、場合によっては、日本では常識的に考えてアウトと見られる行為が、海外では問題なし、とされる例があります。
文化が違うから、の一言で片付けるのは簡単ですが、それにしても奇妙な現象です。
今回は、日本ではダメなのに、海外(といってもほぼアメリカ限定ですが)で適法なものをご紹介します。
〈originally posted on May 25,2015〉
1 ビールを傍らに置いてドライブ
では、アメリカの州で唯一、飲みかけのビール等を車内に置いて運転していても、原則的に違法とはなりません。
他の州では、蓋の開いたアルコール飲料が車内に置いてあれば、それを飲んだか否かに関わらず、違法です。
一方、ミシシッピ州では、明らかにビールを飲みながら運転した形跡があっても、呼気検査の結果、アルコール量が基準値を超えていなければ、飲酒運転の罪を問われない可能性があります。
ただし、ミシシッピ州の中でも、いくつかの郡においては、上記の条件に当てはまるだけで違法。
要するに、ミシシッピ州で運転する場合であっても、アルコール類は車内に持ち込まず、酒も飲まないのが無難と言えますし、ドライバーとしてはそれが当然でしょう。
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2 ドライブ中のケータイ使用
ドライバーの行為の中で、最もキケンなものの一つとされているのが、運転中のケータイです。
これに異論のある人はいないでしょうが、驚くことにヴァージニア州では、運転中のケータイ使用自体は、法律で禁止されていません。
ただし、スクールバスの運転手は、いかなる理由でも運転中のケータイは禁止、といった例外もあります。
そういった例外を除けば、ケータイの使用は禁止されていないのです。
とはいえ、メールを打つ行為は危険性が高いので、やはり違法とされています。
3 戦車でドライブ
アメリカのいくつかの州では、戦車で雑貨屋に立ち寄って買い物を済ませ、そのまま戦車で家に帰るのも、やろうと思えばできます。
ただし、どんな戦車でもOKというわけではなく、砲台部分が機能しない状態であること、キャタピラ部分はゴム製であること、ミラーやライトが普通の乗用車と同様に設置されていること、などといった制約はあります。
砲台から実弾を発射できる戦車がその辺を走っていたら、さすがに怖いですから。
しかし、それらの条件さえクリアしてしまえば、一般人でも自由に戦車でドライブが楽しめるのです。
ちなみに、旧ソ連時代の戦車などは、安い物なら$40,000(約480万円)で購入できるので、戦車好きのアメリカ人なら現実的な話といえそうです。
4 火炎放射器の所持
ときおり銃撃事件を起こす日本の暴力団でも、さすがに火炎放射器は持っていないでしょう。
しかし、アメリカでは、10の州を除けば合法的に所持できるのです。
ちなみにイギリスでは、こんなものを持っているだけで5年の懲役が待っています。
個人的には、火炎放射器なんてエイリアンと戦う以外の使い道が想像できないのですが、一体何のためにこんなキケンな武器が必要なのかというと、アメリカ南部のいくつかの州では、アメリカナイズドミツバチ(別名:キラービー)という、攻撃性の強いミツバチを撃退するために使用されているそうです。
5 猛獣をペットに
隣人がいきなりヒグマを飼い始めたら、なるべく早めに引越したくなりますが、アメリカの9つの州において認められています。
また、トラのような猛獣も、カナダとアメリカの複数の州で合法的に飼うことが可能。
さすがに、飼うときに「許可」か何かが必要なのだろうと思いたくなりますが、実は全く何の許可も要求されない州が9つもあります。
実際、アメリカ国内でペットとして飼われているトラは12000頭を下らないと見られています。
ちなみに、イギリスではそういった危険性の高い動物を飼うことは禁止されています。
6 生徒への体罰
学校における体罰は、イギリスでは1987年、オーストラリアでは1985年に法律的に禁止され、日本でも「建前上は」やってはいけないことになっていますが、現在でもアメリカでは、テキサス州やアラバマ州、フロリダ州、ケンタッキー州などの19の州における公立学校において、法的に認められています。
また、私立学校においては、ニュージャージー州とアイオワ州を除く全ての州で合法。
子供への体罰は、対症療法としては、それなりの効果はあるでしょう。
しかし、複数の研究が、長期的に見れば、子供の成長に悪影響をもたらすことを指摘しています。
7 ストレーナーを被って免許更新
日本で運転免許を取得・更新する際は必ず顔写真を撮りますが、明らかに変な風貌では撮影してくれません。
ところが、ユタ州では、これまでに4人が、料理などで使う「ストレーナー(漉し器)」を頭に被ったまま、免許証の写真を撮りました。
一説によれば、彼らは、宗教上の理由からストレーナを外せないと主張していたそうです。
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