当サイトでは、過去に「世にも奇妙な町」をご紹介しましたが、今回は、町ではなく村です。
もちろん、普通の村ではありません。
何故か女の子しか生まれないという、不思議な村の話です。
そんなことが、果たして本当に起こるのか……。
〈originally posted on January 27,2020〉
1 女の子ばかりが生まれる意外な理由
ポーランドの南西部に位置する、人口約300人の小さな村は、観光スポットというわけでもないのですが、あることが原因で大変有名になりました。
この村には、2010年から2019年10月の時点まで、男の子が一人も生まれていないのです。
10年近くもの間、生まれてきた子は、全て女の子。
この村の村長は、毎年男の子が生まれるのを期待しており、もし生まれたときには、村のメインロードにその子の名前を付けると宣言していて、さらに、子供とその両親に、スペシャルなプレゼントを考えているとか。
この村には、約90世帯が暮らしていますが、住民の中には、「この先、村で男の子が生まれることは無いだろう」と、完全に諦めてしまっている人も。
科学者の中には、この村に女性ばかりが生まれる秘密を探るため、研究対象にしたいと考えている人もいるとか。
2017年の統計によると、ポーランド全体の人口では、男性が女性を若干上回っているので、それを考えると、なおさらこの村が奇妙な場所のように思えてきます。
ところが……。
スコットランドにあるグラスゴー大学のクレイグ・アンダーソン教授によれば、この村に女の子ばかりが生まれたのは、不思議でも何でもないとのこと。
この小さな村では、2010年から2019年までに、12人の子供が誕生し、その全てが女の子でした。
生まれてくる子供が女の子である確率を2分の1とすると、12人連続で女の子になる確率は、2分の1の12乗ですから、4096分の1。
これだけ低い確率だと、やはり何か特殊な秘密が村に隠されているのかと思いたくなります。
ところで、あるデータベースによれば、人口が500人を超える町は、地球上に約20万弱あるとされています。
この数字に、先程の4096分の1という確率を掛けると、およそ50。
ということは、12人連続で女の子ばかりが生まれた町が、世界中には、50ヶ所あるという計算になります。
その50ヶ所のうちの一つが、たまたまポーランドにあったのだと考えれば、それほど不思議な話ではありません。
要するに、「女の子ばかりが生まれる村」が出来たのは、単なる偶然ということになります。
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2 双子が多すぎる村
女の子しか生まれない村も珍しいですが、世界には、双子が多すぎる村も存在します。
ウクライナのザカルパート州にある、人口約4000人の村には、2016年の統計で、122組の双子が住んでいます。
2004年から、毎年2~3組の双子が生まれ続けているのだとか。
村の規模を考えると、大変珍しい村と言えるでしょう。
ただ、この村についても、確率論を云々すれば、驚くほどではないのかもしれません。
しかし、少なくともこの村の人たちは、この現象を単なる偶然だとは捉えていないようです。
村人の多くは、この地で飲まれている水が、双子が多く生まれる原因だと信じています。
村の中で飼育されている牛もこの水を飲んでおり、双子を生む割合が、平均よりも高いのだとか。
ひょっとすると、この村の水には、本当に不思議な力があるのかも知れません。