一体全体なんでそんな妙な場所に隠れてしまったのか…。
犯罪史上もっともありえない場所に隠れていた犯人たちをご紹介します。
1 車の後部座席になった男
メキシコからアメリカへの不法入国を試みる人々の多くは、アフリカ系アメリカ人のドライバーを雇い、車で国境を越えることを目指します。
その際、国境での検査を逃れるために彼らは車の中に身を隠すのです。
と言っても、後部座席の陰に隠れたりするわけではなく、車のボンネットの中やグローブボックス(ダッシュボード)の中に体を押し込みます。
文字通り、車の「中」に隠れて車と同化してしまうわけです。
ボンネットの中というのはまだ予測できる範疇かもしれませんが、過去にはもっと意外な場所に隠れていたケースがありました。
その場所とは、シートの中です。
車のシートの中をくり抜いて、そこに隠れていました。
江戸川乱歩の『人間椅子』を地で行くような不法入国者がいたことにも驚きですが、それを見破る方も凄いですね…。
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2 森と(ほぼ)完全に同化していた男
米国オレゴン州にあるライス・ノースウェスト・ミネラル博物館には、様々な岩や鉱物に加えて「金塊」も展示されています。
この金塊に目を付けたのが、グレゴリー・リアスコスという男。
彼が金塊を盗むために取った行動は、バカみたいに直球勝負でした。
博物館の壁を外側から地道に掘り進めていったのです。
成功すれば犯罪史に名を残したかもしれませんが、しかし博物館の管理人が建物の周りに妙な屑が大量に落ちているのを発見。
実はこの男、マヌケなことに壁を掘った後の山盛りの屑をそのまま捨てていました。
不審に思った管理人が警備を強化した次の日、警報機が鳴り響き、警察が到着。
しかし館内にグレゴリーの姿は無く、すでに逃走した後でした。
そこで、警察犬を使って付近の森を捜索していたところ、その警察犬が大きな苔のような物体をガブリ。
…と同時に人間の悲鳴。
何とこの窃盗犯、苔のようなもので全身が覆われたキグルミでカムフラージュし、森の中で息を潜めていたのです。
そこまで準備していたのなら、もう少し犯行計画自体を見直すべきでしたね…。
3 冷蔵庫の上で爆睡していた男
米国ニュージャージー州サウス・ブランズウィックのとあるレストランでは、地下室で3人組の男たちが窃盗行為を繰り返していました。
そんな場所で一体何を盗んでいたのかというと、銅製のパイプです。
彼らはパイプを切り出し、それを売って荒稼ぎをしていました。
しかし、あるとき店に警察の捜査が入り、それを知った3人は地下室から逃走。
2人はすぐに捕まえられたものの、残る1人が一向に見つからず。
仕方なく警察官たちが犯行現場である地下室に戻ってみると…。
どこからかオッサンのいびきが聞こえる…。
不快なノイズが来る方向へ目をやると、そこには業務用冷蔵庫の上で爆睡する犯人の姿が。
この男、冷蔵庫の上に隠れている間に眠くなって、そのまま寝てしまっていたのです。
4 裁判官の車に隠れた少年
2009年、米国ミシガン州に住む16歳の少年は、10代にありがちなヤンチャをやらかし、裁判所の施設で拘置されていました。
そしてこれもまた10代に特有の無謀さが原因かもしれませんが、彼は警備の隙を突いて脱出。
そして、ドアがロックされていない車を駐車場で見つけ、自ら運転…するかと思いきや、彼はトランクを開けてその中に身を隠しました。
この行動の意味が個人的にはサッパリ理解できませんが、車の持ち主がトランクを一切気にすることなく彼をどこかへ運んでくれるのを期待していたのでしょうか。
いずれにせよ、彼にとって最大の不幸は、その車が裁判官のものだったこと。
当然すぐに捕まりましたが、この一件で反省することになったのは少年だけではなく、その裁判官もドアをロックし忘れたことを深く反省していたそうです。
謎が多すぎて普通の人には到底理解できないストーカーたちをご紹介します。
5 殺した相手の家で生活していた男
1941年10月17日、米国コロラド州デンバーで、フィリップ・ピーターズという73歳の男性が自宅で殺されているのを彼の友人が発見しました。
通報を受けて警察官が駆けつけましたが、彼らを困惑させたのが殺害現場の特異な状況。
家の全てのドアと窓がしっかりと施錠されていたのです。
犯人は一体どうやって侵入し、犯行後に逃走したのか。
手掛かりがつかめないまま、その家にはフィリップの妻と息子が住むことに。
ただ、一つ不気味だったのは、二人が外出中であっても時々家から変な物音が聞こえたこと。
それが元で、やがて近隣の住民からこの家は幽霊屋敷ではないかと噂されます。
しかし1942年7月30日、その不気味な噂を受けて張り込んでいた捜査官が、家の窓からカーテン越しに不審な人物の顔が覗いているのを目撃し、すぐさま中に突入。
その直後、屋根裏部屋に隠れていたセオドア・エドワード・コーニースを発見。
実はこの男、殺されたフィリップの旧友で、ホームレス同然の生活を送っていました。
経済的援助を求めてフィリップの家を訪ねたところ、たまたま家に誰もおらず、ドアに鍵もかかっていなかったので中に侵入し、屋根裏部屋に住み着いたのです。
フィリップが家にいない時を狙って冷蔵庫の物を食べたり、トイレを使用したりしていました。
次第に行動が大胆になっていき、ある時この男は台所で料理を始めます。
しかし、この時フィリップは外出していたのではなく、単に昼寝をしていただけでした。
何者かが料理をしているのに驚いて飛び起きたフィリップと、不法侵入ライフを満喫しているコーニースが、およそありえない形で再会。
当然ながら再会の感動に浸るわけもなく、そもそも目の前の人物が昔の知り合いであることすら分からずにいたフィリップは、その侵入者によって殺されたというわけです。
その後、警察がやって来たときも、フィリップの妻と息子が住み始めたときも、この男はずっと屋根裏部屋での生活を続けていたのでした。
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