子供がスマホや携帯ゲーム機を持つような現代であっても、昔ながらのおもちゃが廃れてしまったわけではありません。
最近は、「ベーゴマ」で遊ぶ子供も増えてきているとか。
ベイブレードではなく、昭和感が半端ない、鉄のベーゴマです。
ひょっとすると、「めんこ」の人気が再燃する日も来るかもしれません。
ベーゴマにせよ、めんこにせよ、昔の日本人が発明したおもちゃは、安全に遊べて奥が深い、大変優れた物だと思います。
ちなみに、けん玉は、認知症予防に効果的なのだとか。
その一方で、海外では非常に危険なおもちゃが子供向けに販売されていたことがあります。
今回はそんな、チビっ子たちに死の恐怖を味わわせた恐るべき玩具をご紹介します。
〈originally posted on October 27,2016〉
1 キャベッジ・パッチ・スナックタイム・ドール
「キャベッジ・パッチ・キッズ」といえば、1978年よりアメリカで販売が開始された子供向けのぬいぐるみです。
かつては日本でも製造・販売されていましたが、現在では個人輸入などで手に入れる必要があります。
「スナックタイム・ドール」はキャベッジ・パッチの希少種みたいなもので、その最大の特徴は、本体に付属するプラスチック製のフライドポテトを「食べる」という点。
口の中にそれらのポテトを押し込むと、中に埋め込まれたモーターが回転してどんどん飲み込んでいくという単純な仕掛けです。
子供というのはこういうおもちゃを手にすると、どういうわけか自分の指などを入れたがります。
それだけでも危険ですが、この人形を買っていたのは女の子が圧倒的に多かったので、髪の毛が人形の口に触れた瞬間、容赦なく髪が食べられていく事故が多発しました。
そして恐ろしいことにこの人形、電源スイッチが無いのです。
つまり、いったん指や髪の毛が巻き込まれたら、物理的に本体を破壊するしか手はありません。
実際、この人形によって後頭部の髪の毛がゴッソリ持って行かれた悲惨な事例もあるのです。
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2 カイト・チューブ
日本に比べてアメリカは何かにつけてスケールが大きいイメージがありますが、子供用の玩具でさえ例外ではありません。
海原の上をカモメのように優雅に飛べたら……というチビっ子の夢(?)を叶えてくれる商品がかつて存在しました。
それが「カイト・チューブ」。
幅3メートルの凧に子供が乗っかり、ヒモで繋がったボートを走らせることで揚力を得て、カモメになった気分を味わえます。
ちょっと命がけですが……。
この商品の怖い所は、凧が空中に浮き始めると、それに乗っている人はほとんど制御できなくなるという点。
よって、少しでもバランスを崩してしまうと、3階建てのビルの高さから、水面に叩きつけられるのです。
3 オークス・バトル・ハンマー
ファンタジーもののゲームなどによく登場する怪物、オークが振り回しているようなハンマー。
そのハンマーを実際にぶん回すことができるのが、このおもちゃです。
対象年齢は「3才以上」。
長さ約60センチで、それっぽい装飾を施してはいるものの、基本的には普通のハンマーです。
日曜大工に取り掛かるお父さんが持つ分には何ら問題は無いですが、これを3才児に与えてしまったら何が起こるか分かりません。
そのドキドキ感を味わうという意味では、家族で楽しめる商品と言えなくもないですね。
しかし、自分の子が無邪気に笑いながらこのハンマーを振り回し、家族の誰かが脳天を割られてしまったら……。
4 スカイレンジャー(公園用ラジコン飛行機)
日本の住宅街にある狭い公園で、ラジコン飛行機を飛ばしている人というのは滅多に見かけません。
子供に激突する可能性を考えれば当然でしょう。
しかし、いかに広い場所であっても安全に遊べそうに無いのがこの商品。
見た目はごく普通の小型のラジコン飛行機です。
ただし、この飛行機、空中で突然爆発することがあるというシャレにならない危険性をはらんでいます。
実際に45件もの爆発の報告があり、そのうちの5件については爆発の後に炎上したそうです。
5 CSI指紋鑑定キット
『CSI:科学捜査班』といえば、15年間も続いたアメリカのテレビドラマ。
日本でも放送され、今でも根強い人気を誇っています。
そんな科学捜査班の一員になった気分を味わえるのが、この指紋鑑定キット。
ここが怪しいと思う場所に特殊な粉をかけるとアラ不思議、べっとり付いた指紋が浮かび上がるというわけです。
自分の子供が部屋中の家具で指紋を採取している姿は、親としてあまり見たくないでしょうが、その行為自体は危険というわけではありません。
危険だったのは、その特殊な粉の方なのです。
その粉には7%ものアスベストが含まれており、空気中に飛散したものを吸い込むと将来的に肺がんになるリスクもあります。
これで遊んでいる子供のみならず、家族全員が危険に晒されるという恐ろしい商品です。
当然と言えば当然ですが、後にこの玩具を製造していたメーカーは倒産しています。
6 イージー・ベイク・オーブン
2006年にアメリカで大ヒットした、キッズ向けのプラスチック製小型オーブン。
早い話、オーブンです。
普通に色んな食材を焼けます。
それだけなら危険な感じはしませんが、この商品は、子供の小さな指が簡単に扉に挟まってしまうという構造上の欠陥がありました。
おまけに、オーブンの中は最高でセ氏200度にまで達するので、あまり「イージー」な感覚で使えるものではなかったのです。
販売が開始されてから合計で250件近くも事故の報告があり、そのうち16件は深刻な火傷をともなうもので、ある5才の女の子は手術で指の切断を余儀なくされました。
後にこの商品のメーカーは、約100万台ものリコールをするはめになっています。
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7 オースティン・マジック・ピストル
などの銃器に興味を持つのは、子供(特に男の子)ならそれほど珍しくはないでしょう。
僕も小学生のころ、コルト・パイソンのモデルガンを組み立てた記憶があります。
1950年代のアメリカのキッズたちもその点は同じ。
そんな彼らの欲求を満たすのにピッタリな商品が「オースティン・マジック・ピストル」です。
トイレットペーパーの芯にグリップを付けただけのような簡素な見た目とは裏腹に、その威力は笑えないレベル。
銃身の中に炭化カルシウムが入っており、そこに少量の水(自分の唾でも可)を加えて化学反応を起こすと、爆発音とともにピンポン玉が発射されます。
あくまで子供向けの玩具なのですが、火花を散らしながら凄まじい勢いでピン球を射出する有様は正に銃そのもの。
隣家の庭で子供がこれをやり始めたら、そのリアルな銃声のために一瞬ヒヤリとさせられることでしょう。