普通の人であれば、ぶち殺してやりたいほど憎い相手が数人いてもおかしくありません。
一人もいないとう人は、かなりラッキーな人生を送っているように思います。
そして普通の人は、殺したい奴がいても殺すことはできません。
しかし普通でない人は、自分で手を下すか、或いは殺し屋を雇うことになります。
(サムネイル画像:Vitabello/Pixabay)
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1 技術も運も無い残念な殺し屋
殺し屋というと、確実にターゲットを仕留めるイメージがありますが、フレデリック・フォーサイスが生んだ「ジャッカル」のような腕の立つ男は、実際には滅多にないように思います。
2015年8月、ロシア南部の街クラスノダールで、一人の男が、彼女を殺すために殺し屋を雇いました。
殺害決行の日、その殺し屋は、ターゲットである25歳の女性の後をつけてビルの中へ。
彼の計画では、その女性と共にエレベーターに乗り、サイレンサー付きの銃で射殺し、後はエレベーターから出れば仕事完了。
ところが、無手勝流でこしらえたサイレンサーが災いして銃の調子が悪くなり、弾丸は彼女の体を掠めただけ。
焦った殺し屋は、咄嗟に彼女を絞殺するプランへと変更します。
しかしちょうどその時、突然エレベーター内の照明が消えて真っ暗になり、それも実行不可能に。
そうこうしている内に、女性の悲鳴を聞いた人たちが警察に通報。
その殺し屋は程なく逮捕され、女性は無事でした。
2 中学生の「殺し屋」
殺し屋を雇いたくなるのは、大人ばかりとは限りません。
時には中学生でも人を亡き者にしたくなるものです。
2015年、米国フロリダ州ポートセントルーシーに住む14歳の少年が、自分の家族を皆殺しにするべく、「殺し屋」に殺人を依頼しました。
その殺し屋とは、彼の友人です。
二人の間では一応契約書も作成されており、契約金は1200ドル(約13万円)となっていました。
彼の計画では、家族を友人が始末した後に隣家に駆け込み、強盗に襲われたので救急車を呼んでくれと頼む、という流れだったのです。
しかし、彼の父親がその契約書を発見。
さらに、息子のバックパックにナイフが入っていたことから警察に相談しました。
これにより、殺害計画のことが地元メディアによって大きく報道されることに。
殺人を請け負った友人は、最初から冗談のつもりだったと弁明しています。
友人をもう少しで殺し屋にするところだった少年は、過去にナイフを使ってクラスメートを脅して問題になったことがあるそうです。
3 ターゲットに惚れてしまった殺し屋
もし、殺したい相手が自分自身だったらどうするべきか。
自殺という選択もありますが、殺し屋に自分を殺してもらうという選択もあります。
2019年、トルコ中南部のアダナ市で教師をしていたイルカイ・シヴァスリ(41)という女性が、殺し屋に自分を殺すように依頼しました。
彼女は恋人と破局したことで悲観的になり、自殺を考えていたのです。
6000トルコ・リラ(約10万円)でその仕事を請け負ったのは、タンジュ・ドーガン(48)という男。
ターゲットとなる者自身が死を望んでいるのですから、殺し屋にとってこれ以上簡単な仕事はないでしょう。
普通に考えて成功率100%です。
しかし、ドーガンはシヴァスリと対面したとき、彼女に一目惚れ。
そして、自殺を諦めるように説得し始めました。
ところが、シヴァスリの決意が変わることはなく、あるとき彼女は電話で、
「もう待つのにはウンザリ。いつ殺してくれるの?」
と一言。
翻意させることは無理だと悟ったドーガンは、遂に彼女の首に手をかけます。
しかし、彼女が苦痛に顔を歪めるのに耐えられなくなり、殺すことなくその場から逃走。
後日、シヴァスリから再び連絡を受けて彼女のもとを訪れたドーガンは、彼女から銃を受け取りました。
そのとき彼女の口から、
「これで殺して。仕事を終わらせてちょうだい」
と告げられた彼は、銃の引き金を引き、殺し屋としての仕事を完了させたのです。
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