今年も残り一週間を切りました。わっほー!わっはー!
などと、無理矢理テンションを上げてみましたが、今年一年を振り返ってみると、スポーツ界での日本人選手の活躍を除けば、明るい話題の少ない年だったように思います。
特に、自然災害や外交問題などで、深刻な報道が続きました。
さて、年末のこの時期、当サイトでは、自分で自分の首を締める企画として、今年一年間に報道されたニュースから、奇妙なものを取り上げてご紹介しています。
「奇妙」と言っても、決して悪い意味ではありません。
むしろ、暗いニュースより、奇妙なニュースの多い方が、良い年であると言えるような気さえします。
来年は、もっと奇妙なことが起きる一年でありますように……。
〈originally posted on December 25,2019〉
1 トイレから出たら記憶喪失になっていた
便秘が続くのは辛いですが、便意は確実にあり、便も出そうなのに、その便があまりに巨大であるためになかなか出ないのは、もっと辛いものがあります。
アステロイドのようなその塊をひり出すべく、渾身の力を腹筋に集中させるときに感じる、何とも言えない緊張感。
今年の5月、香港在住のある女性も、長い便秘の末、溜まりに溜まった大便を一気に放出する日がやって来ました。
恐らく彼女は、軽トラックを両手で持ち上げるかのごとく力を込め、膨張した血管が頭部を吹っ飛ばすくらいに息んだことでしょう。
そしてウンコは、無事に、出ました。
幸い、彼女の頭部も吹っ飛んではいません。
しかし、過去10年分の記憶が吹っ飛びました。
ウンコを出すと同時に、彼女は記憶喪失になったのです。
すぐに病院で治療を受けた彼女は、約8時間後に、その10年の記憶を取り戻しました。
ただ、どういうわけか、脱糞後の8時間の記憶は戻らなかったとか。
イギリス在住の開業医であるサラ・ジャービス医師によれば、トイレで息みすぎた結果、記憶を失うことは、「理論的にはありうる」そうです。
これは、息み過ぎると脳への酸素供給が一時的に絶たれる可能性があるから。
例えば、ウェイトリフティングをする人は、場合によっては失神のリスクがあります。
しかし、この女性のような極端なケースは非常に珍しく、ジャービス氏自身も、30年以上の医師経験の中で一度も見たことが無いそうです。
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2 終身刑を食らった囚人が、一度「死んだ」場合、どうなるのか
ベンジャミン・シュレイバー(66)は、1996年に男性を殺害した罪で有罪となり、仮釈放無しの終身刑を言い渡されました。
アイオワ州立刑務所に収監されていたシュレイバーは、2015年3月、高熱と発作を引き起こし、病院に運ばれます。
そこで彼は、意識不明の状態に陥ったのですが、迅速な措置によって医師たちが蘇生に成功。
数年後、彼は裁判所に奇妙な申立てを行います。
2015年に倒れたとき、彼は一時的に死亡同然の状態になり、そのまま放置すればほぼ確実に死んでいました。
その直後に蘇生させられたわけですが、それは彼の意思に反していたというのです。
つまり、自分はそのとき、既に一度「死亡」したということ。
よって、終身刑に服する義務は、そのときに終わっているはずだというのが彼の主張です。
一休宗純のようなこの主張は、一審で棄却され、今年の11月、控訴審においてもやはり棄却されました。
その際、裁判官は、
「シュレイバーが生きているなら、現在も彼は収監されているはずであり、逆に死んでいるなら、そもそもこのような申立てを行うのは不可能である」
と結論づけています。
3 恐るべき「児童虐待」の真実
今年の1月、西オーストラリア州のパース市で、ある家から、男の声で「何で死なないんだ!!」という怒号が聞こえてきました。
さらに、幼い子どもが、火の付いたように泣く声も。
それは、通行人も、一体何事かと立ち止まるくらいに激しく、何度も発せられていたのです。
何で死なない……。
泣く子供……。
この組み合わせで嫌な予感がするのも無理はありません。
児童虐待によって子供が危険な状態にあると判断した通行人が、すぐに警察に通報。
しかし、警察がその男の家に駆けつけると、実に間抜けな真実が待っていました。
その男は、家の中に現れた、一匹の「クモ」と格闘していただけなのです。
彼は「クモ恐怖症」であり、目の前のクモを亡き者にするために死力を尽くしていました。
子供が泣いていた理由はよく分かりませんが、クモ一匹に大苦戦する父親を見て、あまりの情けなさに泣いていたのかも知れません。
4 タピり過ぎて「タピ腹」になった少女
タピる。タピれば。タピるとき。
今年はタピオカ・ドリンクが大流行しました。
それ自体は特に問題は無いのですが、タピオカまみれの食生活は危険です。
5月には、中国で14歳の女の子が、タピオカの摂りすぎで病院に運ばれるという事態も起きています。
便秘と激しい腹痛に襲われた彼女は、病院でCTスキャンにかけられた結果、胃が膨張しており、胃や腸のなかに大量のタピオカが消化されずに残っていることが判明。
その数は、100個以上。
結局、彼女は病院から便秘薬を処方されました。
タピオカの場合は、まだ薬で治せますが、髪の毛の場合はそうはいきません。
中国の広東省に住むフェイフェイという8歳の女の子は、2歳のときから自分の髪の毛を食べるのが止められなくなり、その習慣は今年の1月まで約6年間続きました。
しかし、髪を食べるのを止めた翌月、彼女は胃に強い痛みを感じるようになり、心配した母親が娘を病院に。
彼女のぽっこり膨らんだ腹部を医師がCTスキャンにかけたところ、そこには大きな黒い塊が。
手術によって取り出されたその黒い塊は、数年分の髪の毛が固まったものでした。
重さは約1.5kg。
フェイフェイは、いわゆる「異食症」を患っていたのですが、手術をしてからは、徐々に食生活も正常になっていったようです。
5 死んだときの墓石代を払ってくれる大食いチャレンジ
イングランドのダラム市にある「ザ・ジョージ・パブ&グリル」という店が、今年の夏、変わったメニューを開発しました。
その名も「ビッグベンNo.10」。
10枚のミートパティが、間にチーズとベーコンを挟んでうず高く積み上がったハンバーガーで、見た目の圧倒感は、正に、かの時計台のよう。
フライドポテトを敷き詰めたトレイに乗せて運ばれてくるこのデカブツは、重さ1.5kg、総カロリー12000kcal、お値段28.95ポンド(約4100円)です。
ちなみに店主によれば、この超高層ハンバーガーに挑戦するのは、健康上のリスクが大きいので、あくまで自己責任で、とのこと。
万が一、食べている途中で天に召されてしまった場合、店主が墓石代を500ポンド(約7万円)支払ってくれます。
6 他人の家を覗き見するゴリラ
他人の家を覗く輩は、住民に見つかって通報されないように、普通はなるべく目立たない格好をするはず。
しかし、今年の2月、米国ルイジアナ州サルファー市に、そんな常識を覆す男が現れました。
複数の住宅の庭に侵入し、家の窓から中の様子を伺うなどの覗き行為をしていたのは、ジェレミー・モランという男。
この男は、付近の住民に思いっきり怪しまれ、程なく警察に逮捕されました。
それもそのはず、ジェレミーは、白い歯がむき出しになったゴリラの着ぐるみに身を包んでいたのです。
ゴリラが住宅街をウロウロしていれば、たとえ覗きをしていなくても、通報されるのは時間の問題。
その後、この男は、住居侵入や公務執行妨害、覚醒剤所持などの罪で起訴されることとなったのですが、それらに加え、マスクを被っていたことも、罪状の一つに含まれています。
奇妙なことに、ルイジアナ州では、宗教的な理由やハロウィンなどの例外を除けば、公共の場でマスクを被っていると、それだけで罪に問われる可能性があるそうです。
7 ゴキブリに元カレの名前を付ける喜び
今年の2月、バレンタインデーが迫ってきたとき、イギリスの「ヘムズリー自然保護センター」という動物園が、一風変わったサービスを始めました。
この動物園では大量のゴキブリが飼育されているのですが、そのゴキブリに、別れた恋人の名前を付けることが出来るのです。
日本円にしてたった200円支払えば、ドブの中に顔面を沈めてやりたいと思うほど憎い元カレの名前を持つゴキブリが誕生し、証明書も発行してくれます。
そうして名前が付けられたゴキブリは、園内で展示されているので、いつでも元カレ……もとい、ゴキブリの様子を見ることが可能。
日本でも、こういうサービスは流行るかも知れません。
8 誰一人として気づかない、バーガーキングのライバル心
アメリカ発祥のファストフード・チェーンにおける、代表的なライバル関係と言えば、マクドナルドvsバーガーキング。
これは、それぞれの看板商品に置き換えるなら、ビッグマックvsワッパーです。
今月、イギリスのバーガーキングが、SNS上で衝撃(あるいは笑撃)の発表をしました。
2019年の1年間を通して、バーガーキングが広告に使用した、ワッパーの全ての写真には、ある秘密が隠されていたのです。
その秘密とは、宣伝用にワッパーの写真を撮影する際、そのワッパーに隠れるように、必ずビッグマックを奥に置いた状態で撮影していたこと。
その証拠として、実際の撮影時の様子を捉えた画像も公開しました。
バーガーキングにしてみれば、
「イギリス中にある、ワッパーの広告写真の全てに、ビッグマックが使われてるんだゼ」
「まあ、偉大なワッパーに隠れて全然見えてないんだけどナ」
「クククク!哀れなビッグマック!!」
という感じだったのでしょうか。
しかし、当然ながら、写真に写っていないビッグマックに気づく人など、一人もいませんでした。
強力なライバルへの対抗手段として、誰も気づかないことを1年間も続けるのは、何とも地味な話。
マクドナルド側も、この件については、今のところ特にコメントしていないようです。
9 フライドチキンを毎日タダで食べる方法
ハンバーガーも美味しいですが、フライドチキンも捨てがたい。
特に、日本では、(何故か)クリスマスや年末年始にフライドチキンは付き物。
そんなフライドチキンを、毎日、タダで食べられる妙案を思いついた男が、南アフリカ共和国にいました。
クワズール・ナタール大学の学生である彼は、スーツ姿でKFCの店舗に立ち寄ると、そこで働くスタッフに、KFC本部から商品の品質チェックに来たと伝えます。
それからキッチンに行き、何かの確認をするようにメモを取ると、自分が好きに選んだ商品を、サンプルとして持ち帰るのです。
これを、毎日異なる店舗で実行し、彼は、約一年間もフライドチキン天国を満喫していました。
もちろん、彼は本部の人間などではありません。
しかし、あまりにも自信たっぷりに振る舞うので、スタッフの誰一人として、彼がニセモノだとは気づかなかったのです。
ちなみに、バイトでリムジンの運転手をしている友人に協力してもらい、毎回リムジンに乗って各店舗に現れていたとか。
その後、彼は詐欺罪で逮捕されましたが、ネット上ではこの男を「ヒーロー」だと称賛する声が多かったそうです。
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10 約30年の時を経て復活した女性
アラブ首長国連邦の先住民であるムニラ・アブドゥラという女性は、1991年、義理の兄が運転する車の後部座席に、4歳の息子と一緒に乗っているとき、事故に遭いました。
彼女の車がスクールバスと衝突する直前、当時32歳だったアブドゥラは咄嗟に息子を抱きかかえますが、その瞬間、全身に強い衝撃が。
息子のオマールは軽傷で済みましたが、アブドゥラは意識不明に陥りました。
病院で治療を受けるも、彼女は脳に重度の傷害を負ってしまい、植物状態での入院生活が続きます。
彼女はイギリスやドイツでも治療を受けましたが、医師たちの見解で共通していたのは、アブドゥラが意識を取り戻すのは絶望的であるということ。
そんな中、決して希望を捨てなかったのが、息子のオマール。
彼だけは、いつか必ず母親の意識が戻ると信じて、毎日のように足繁く病院に通っていたのです。
実に30年近くも。
あるとき、病室で寝ていたオマールは、誰かが自分を呼ぶ声が聞こえ、目を覚まします。
その声の主は、アブドゥラでした。
彼が夢にまで見た日が、遂にやって来たのです。
その後、アブドゥラは少しずつ快復していき、息子と会話ができるまでになったとか。
彼女にとっては、30年近くを一気にタイムスリップしたような経験でしょう。
オマールはこの体験談を多くの人に語り、「大切な人が危機的状況にあっても、絶対に諦めてはいけない」と伝えています。