子供からお年寄りまで(?)中毒者が後を絶たない人気のゲーム、『マインクラフト』に関する知られざる真実をご紹介します。
執筆時点で、全世界で5400万本以上も売れているという「お化け」ソフト、それがマインクラフト。
砂場で遊ぶように、自由に創造性を発揮して楽しめることから、いわゆる「サンドボックス」型のゲームと呼ばれます。
家を建てて、動物を飼って、のんびり過ごすもよし。
仲間と協力しながら敵を倒すもよし。
とにかく、プレイヤーの好きなように世界を構築していける点が、このゲーム最大の魅力です。
〈originally posted on September 15,2015〉
1 仕事が早過ぎる
「ノッチ」の愛称で知られるマインクラフトの作者、マルクス・ペルソンが、マインクラフトの最初のバージョンを完成させるのに要した期間はたったの6日間でした。
ちなみに、最初に付けられたタイトルは、マインクラフトではなく、「Cave Game(洞窟ゲーム)」だったとか。
そして、ゲームが正式にリリースされてから、わずか1時間後には、最初のプレイ動画がYouTubeに投稿されたのです。
さらに、リリースから2時間後には、早々と「マリオの像」をゲーム内フィールドに作るユーザーが現れ、20時間後には、マインクラフトで最初の「ペ★ス」が作られました……。
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2 トルコではおすすめ出来ないゲーム
マインクラフトが発売されたとき、トルコ政府内では、このゲームを禁止しようとする動きがあったようです。
その理由として、自分の住居を守るために敵を殺さねばならないという「暴力性」や、ゲームにハマりすぎて家に引きこもる危険性、オンライン・マルチプレイ時の「イジメ」への懸念などが挙げられていました。
見た目はいたって平和的なゲームであることを考えると、ちょっと意外です。
3 マインクラフトが必修科目
マインクラフトは、現在いくつかの国において、学校の授業に取り入れられていますが、それを徹底している国があります。
それが、スウェーデン。
この国の「ヴィクター・ライドバーグ」という学校は、世界で初めてマインクラフトを「必修科目」として採用しました。
生徒たちが、授業を通して「都市計画」や「環境問題」などについての理解を深めることを目的としています。
実際の授業では、マインクラフト内で、電気や水道が使える街をどのように構築していくかを学ぶのだそうです。
4 マインクラフトでデンマークを構築
2014年、デンマーク政府は、マインクラフトのフィールドに、「デンマーク」という国自体を再現しました。
約4兆個ものブロックを使った一大プロジェクトだったのです。
その目的は、市民にバーチャルな世界で、デンマークの様々な場所を自由に旅してもらうためでした。
しかし、その仮想デンマークが完成してから2週間と経たずして、アメリカ人のハッカー集団が侵入。
ダイナマイトで建造物を片っ端から破壊し、その跡地にアメリカ国旗を貼り付けていったとか。
その後、コペンハーゲンのような有名な都市は修復されたのですが、その他の大部分の場所は、瓦礫と化したままだそうです。
5 ゼニマックスとのバトル
2011年、ゲーム開発会社である「ゼニマックス」は、マインクラフトの開発会社モヤンに訴訟を起こす構えを見せました。
その理由は、モヤンの新作ゲーム「スクロールズ(Scrolls)」が、ゼニマックスの大ヒット作である「エルダー・スクロールズ(Elder Scrolls)」の商標権を侵害しているというもの。
これに対し、マインクラフト開発者のノッチは、ゼニマックスの子会社「ベセスダ」の社員3人と「クエイク3(Quake3)」というFPSゲームで勝負をしようと持ちかけたのです。
勝負の条件は、
ノッチ側が勝てば、ゼニマックスが提訴を諦める。
ノッチ側が負ければ、モヤンがゲーム名を変更する。
というものでした。
しかし、「クエイク3」はベセスダが販売していたゲームであるにも関わらず、同社はこの申し出を拒否。
結局、ゼニマックスは裁判で負けてしまったのでした。
6 マインクラフトの中のマインクラフト
一部のユーザーが、マインクラフトの中に、4KBのハードドライブを備えたコンピュータを作り上げたことがあります。
にわかには信じがたいですが、ゲーム内オブジェクトである「ピストン」を使って、全てのデータを「0」と「1」のバイナリコードに変換することで実現したそうです。
さらに、あるユーザーは、そのコンピュータを使って、2Dバージョンのマインクラフトを作成。
8×8のグリッド内で、ブロックを置く、作る、壊すなどが出来るようです。
7 マインクラフトと国連
マインクラフトの開発会社、モヤンと国際連合は、かつて、貧困で苦しむ地域の再生のために協働していました。
マインクラフト内で都市開発のシミュレーションを行うことで、資金をどのように配分すべきか、などの問題点について研究をしていたそうです。
8 ファーランズ
マインクラフトのブロックを1辺が1メートルの立方体だと仮定すると、マインクラフトの世界全体は海王星よりも大きい計算になるそうです。
この広大な世界の終端は「ファーランズ」と呼ばれ、そこではキャラクターがおかしな動きをしたり、地面の中に落下したりといった奇妙な現象(早い話、バグ)が発生すると言われています。
PC版や家庭用ゲーム機版では既にこのバグは修正されているのですが、スマホ版ではまだ一部このような不具合が残っているそうです。
海外のあるYouTuberは、2011年からファーランズを目指して歩き続けており、本人の計算では目標地点への到達まであと20年はかかるのだとか。
おまけ
ここからは、ゲームをやったことのある人にしか分からない小ネタ集。
・不気味な都市伝説「スレンダーマン」をモチーフにした「エンダーマン」の奇妙な声は、英語の音声を逆再生したもの。
・空中を浮遊する妙な生き物、「ガスト」の声は、音楽を担当したスタッフの飼っている猫が寝ている時の声を録音したもの。
・開発者であるノッチのアバターだけ、死んだときにリンゴが出る。
・ゲームを1万回起動するごとに、タイトル画面の表示が「MINECRAFT」ではなく「MINCERAFT」になる。
というわけで、大人気ゲーム、『マインクラフト』のあまり知られてない事実をご紹介しました。
単に人気があるだけでなく、学校教育に取り入れられたり、国連との協働プロジェクトに使われたりと、もうゲームの範疇を超えているような気がしますね。
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