一日の疲れを癒やしてくれる空間といえば、やはり我が家以外にはありえません。
家で待っている家族がいようと、一人暮らしであろうと、この点は変わらないでしょう。
狭いアパートの一室でも、住み慣れてしまえば、体力を回復する場としては十分。
そう考えると、よほど変な所に住まない限りはどんな家でもその機能をしっかり果たしてくれます。
ただ、世界にはちょっと普通でない家に住む人もいるわけですが……。
〈originally posted on May 10,2019〉
1 巨大な女性像
メキシコのプエルト・ヌエヴォ在住の彫刻家であるアーマンド・ムニョス・ガルシアという男性は、巨大な女性の上半身をかたどった家を建設しました。
女性の背中の部分がバスルームになっており、お腹のあたりがリビングルーム、そして、大きな胸のところに寝室があります。
ちなみに、「地上に上がってきたマーメイド」というのがテーマになっているのだとか。
彼がこんな奇抜な家を作った理由の一つは、女性の体の素晴らしさを表現したかったから。
ガルシアはこれ以前にも巨大な女性像を制作したことがあり、そのとき、内部を空洞のままにしていたので、「ひょっとして……ここに住めるのでは?」と思ったことも、「女性像の家」を建設するきっかけになりました。
現在は住居ではなくレストランになっているようですが、女性の上半身をリアルに再現した建造物なので、親子で気軽に行けるような場所ではないでしょう。
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2 ゴミ箱
人間、どれだけ落ちぶれようとも、ゴミ箱の中を住み処にしてはマズイと思うのですが、世の中にはゴミ箱こそがマイホームと考える変わった人もいます。
ブルックリン生まれのグレゴリー・クロエンという男性がその人。
ニューヨークは家賃がバカ高いことで有名ですが、彼はその高額家賃の支払いを避けるため、大型のゴミ箱を家に作り変えたのです。
内部には台所があり、水道も使用可能。
腰掛けのフタを開ければ、中にはトイレの便器が。
さすがに風呂は無いですが、とりあえず生活はできます。
3 かつて死体安置所だった建物
イギリス南部サウサンプトンに住むジェイン・ステッドとマイク・ブラッチフォードの二人は、19世紀に立てられたある風変わりな建物を見つけたとき、自分たちの子供を育てる家はここしかないと確信しました。
その建物がある場所は、墓地のど真ん中。
元々は、死体安置所かつ墓地管理者の詰め所として利用されていたのです。
何が出てもおかしくはない、というか絶対に何か出そうな予感しかしない建物です。
建築業者でもあるブラッチフォードは、約一年という期間と10万ポンドという費用をかけてその建物を改装。
しかし、いくら改装したとは言っても、かつてそこに何体もの遺体が安置されていたという事実は変わりません。
何故そんな所に住みたかったのかはよく分かりませんが、一つメリットを挙げるとすれば、怖すぎて人を寄せ付けないので、プライバシーが守られやすいということでしょうか。
4 下水道
コロンビア在住のミゲル・レストレポという男性が普段生活している場所は、下水道です。
しかも、一人暮らしではありません。
奥さんのマデリンとペットの犬と一緒です。
のっぴきならない事情があって一時的にそんな場所にいるのかと思いきや、この下水道ライフを彼はもう20年以上も続けています。
「家」の中にはストーブやベッド、テレビも完備。
地下で生活するわけですから、地震で家が倒壊するような危険とは無縁。
臭いにさえ我慢すれば、それなりに安全な住まいと言えるかも知れません。
5 (他人の家の)クローゼット
最後にご紹介するのは、他人の家に勝手に住んでいた変態の話です。
アメリカのノースカロライナ大学に通うある女子学生は、今年に入ってから、時々自分のワードローブから服が消えているのに気づきました。
同じアパートのルームメイトとその件について話していると、幽霊の仕業ではないかという疑念も湧いたのですが、真相は不明のまま。
しかしある時、バスルームの壁に、自分のものではない少し大きめの手形が残っているのを発見。
そして、2019年2月2日、クローゼットの中から妙な物音がするのを不審に思った彼女が、「誰かそこにいるの?」と声をかけると、なんと男の声で返事が。
思い切ってそのクローゼットを開けると、見知らぬ男が生息していました。
彼女の服やソックス、靴を身に着けた状態で。
すぐに彼女は助けを求めてボーイフレンドと警察に電話。
警察の調べにより、男はアンドリュー・スウォフォード(30)だと判明しました。
実はその女性、昨年の12月にも別の男に侵入されていた経験があり、そのときに部屋のカギを新しいものに変えていたのです。
ところが、今回の侵入に関してスウォフォードがカギを壊した形跡は無く、彼がどうやって彼女の部屋に侵入したのかはある意味ナゾです。
他人のクローゼットで生活していた変人は逮捕されたものの、半ばトラウマを抱えることになった彼女はそのアパートを出ていく決意をしました。