「お客さん、実はこの家、過去にあんなことやこんなことが頻発して、入居者が次々に退去しているんですけど、それでもココ借ります?」
不動産屋からこんな情報を聞かされたら、大抵の人は別の物件を探すでしょう。
もちろん、中にはそんな恐ろしい過去など全く気にせず、むしろ呪われているくらいが好みという変な人もいるかもしれません。
いずれにせよ、過去に誰かが住んでいた建物には、何らかの「秘密」が隠されている可能性があります。
ときには屋根裏部屋から凄いお宝が見つかることもありますが、逆に悪夢が待っていることもあるのです。
〈originally posted on May 2,2017〉
1 墓地の上に建てられた家
古典的なホラー映画によくあるオチとして、多数の霊に取り憑かれている「呪われた屋敷」が、実は墓地の上に建てられていた、というのがあります。
そして、これと全く同じケースが、米国ウィスコンシン州ジェファーソンで発生しました。
2003年、ヘレン・ワイセンセルという女性が、築100年以上になる自宅の土台部分を補強しようと考え、業者に工事を依頼します。
そして業者が地面を掘り始めると、かなり早い段階で人骨が出てきました。
歴史学会の専門家によって調査がなされたところ、その人骨は約170年前に土葬されたものであると判明。
その後も掘り進めると、子供のものも含め、複数の人骨が発見されました。
つまり、ヘレンの家は墓地の真上に建てられていたわけです。
この後、彼女には2つの大きな試練が待っていました。
一つは、近所の住人。
ヘレンの家の秘密を知った人たちが、「幽霊は出るのか」などといった(下らない)ことを頻繁に聞きに来るようになったのです。
もう一つは、補強工事の中断。
家が墓地の上に建っていることが明らかとなった以上、その場所で自由に工事を進めるわけにはいかず、役所の判断を仰ぐ必要が出てきました。
彼女の家は老朽化が深刻だったので早急な修築が必要でしたが、結局、工事のための公的な許可が下りたのは15ヶ月後だったのです。
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2 ヘビに支配された家
2009年9月、米国アイダホ州レクスバーグにある片田舎で、ベン・セッションズという男性が念願の一軒家を購入しました。
妻と子供とともに引っ越しを済ませ、自然に囲まれてのどかな毎日を送れると思っていたのですが……。
彼らを待っていたのは、ヘビの大群でした。
庭の芝生がモゾモゾと動いているのを見つけて近づいてみると、そこにはヘビが数匹。
家の中にいるときも、壁や床、天井など至る所からシュルシュルとヘビが這いずり回っている音が聞こえるのです。
床や天井に使われている板の中で、開閉できる部分を開けてみたところ、いきなり大量のヘビが溢れ出てきたとか。
要するに、この家は、庭だけでなく家のあらゆる所に数え切れないほどのヘビがギッシリと詰まっていたのです。
ベンは、多いときには一日に42匹ものヘビを駆除していました。
ちなみに、「あらゆる所」というのは水道管の中も含まれます。
入居してからというもの、家の水道水を使うとき、「ジャ香」の匂いがすることに家族は疑問を抱いていました。
実は、その原因はヘビの糞。
恐ろしいことに、家族全員が、ヘビの糞が混じった水を気づかないまま飲んだり、それで体を洗ったりしていたのです。
結局、わずか3ヶ月暮らしただけで、家を出て行かざるをえませんでした。
後から分かったことですが、付近の住人は皆この家の秘密を知っており、「スネーク・ハウス」という名前まで付けていたのです……。
3 壁の中からミサイル
2011年4月、米国ウィスコンシン州セント・フランシスに住むウィリアム・ウィットマンと妻のサリーが、自宅の浴室を改装しようとしたところ、壁の中からミサイルが現れました。
しかも完全に起爆できる状態で。
長さは約60cmで、韓国軍のものでした。
彼らは、ミサイルを家の外に運び、すぐに警察に通報。
爆弾処理班が駆けつけ、ミサイルは安全に処理されました。
それにしても、何故ミサイルが壁から出てきたのか。
近所の人の話によれば、その家の前所有者が第二次世界大戦と朝鮮戦争へ出兵した経験があり、しかも戦利品などを持ち帰るのが趣味だったため、ミサイルを持ち帰ったのではないか、とのこと。
戦場から何かを持って帰ること自体は理解できますが、どうして不発弾を浴室の壁に隠していたのかは誰にも分かりません。
4 眠り続ける前所有者
2007年、スペインで、ホルヘ・ヒローという男性が、購入したばかりの家に足を踏み入れたところ、何とも言えない妙な感覚に襲われました。
誰かがいるような気がする……
不審に思って各部屋を丹念に見て回っていると、あってはならないモノを発見します。
その家の前所有者です。
ただし、ミイラ化した状態で。
実はこの家、ローンの支払いが滞っていたために、抵当権が実行されて競売にかけられたのです。
それを落札したのがヒローさんだったのですが、驚くことに、この競売の過程で誰一人として家の中を確認していませんでした。
ローンの支払いが止まったのは6年前からでしたが、そのミイラがどれくらいの期間そこにあったのかは判明していません。
家が海岸に近い場所に建っていたため、窓から入った潮風が死体の保存状態を良くしていたと見られています。
5 壁の中から遺体
家の壁というのは実に不思議なもの。
ミサイルが出て来ることもあれば、遺体が出てくることもあります。
2013年7月、ニューヨーク州ポキプシーという街にあるジェイムズ・ニコルズ宅の地下室で、白骨化した女性が発見されました。
それはビニール袋とプラスチック・ケースで密封され、特別に作られた壁の中に収められていたのです。
鑑定の結果、その女性は1985年から28年間行方不明になっていたジョアン・ニコルズ、即ちジェイムズの妻であると判明しました。
元小学校教師であるジョアンの体は、両手を縛られた状態で、頭部には強い衝撃を受けた痕跡が。
犯人の可能性が最も高いのは夫のジェイムズですが、彼が逮捕されることはありませんでした。
この発見の数ヶ月前に、彼は自宅で自然死を遂げていたからです。
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6 恐怖のシークレット・ルーム
2005年、米国サウスカロライナ州グリーンビル在住のジェイソン・ブラウンと妻のケリーは、新たに購入した家の中にある古い書棚の裏に謎の通路を発見しました。
奥へ進むと扉があり、そこには「見つけたな!」と書かれたメモが。
部屋の中に入ると、先ほどのメモを残した人物が書いたと思われる手紙があり、その内容は次のようなものでした。
今これを読んでるってことは、君は「シークレット・ルーム」を見つけたんだな。
私は短期間だけここに住んでいたんだが、子供たちが重い病気にかかるほどの大問題が発覚したために退去したんだ。
以前ここに住んでいた彼らが家に住めなくなった原因。
それは、黒カビでした。
子供たちが呼吸困難に陥るほど凄まじい量の黒カビが、部屋中に発生していたのです。
経済的な余裕が無かったことから、売主へ訴訟を起こすことは断念し、彼らは買って間もない家を去る決意をしました。
その際、次にこの家を購入した住人のため、警告の手紙を残したのです。
その手紙を見つけたのが、新たな入居者であるブラウン夫妻だったというワケ。
つまり、前所有者の配慮は見事に功を奏したのです。
専門家が改めてこのシークレット・ルームの危険性を調査してみると、とても人間が住める状態ではなかったとか。
その後、ブラウン夫妻は、明らかに黒カビのことを知っていながらそれを隠していた不動産屋に対し、訴訟を起こしました。