実は健康的でない「健康的」習慣6選

ジョギング

世の中には健康に関する情報が氾濫しています。

血液サラサラ効果のある食べ物。

ダイエット効果のある食べ物。

認知症予防に効果のある食べ物。

食べ物だけに絞っても数多く存在します。

こういった情報をすべて生活に取り入れたら、果たして健康超人になれるのか。

おそらく、実際にそれをやったら、健康になる前に必要摂取カロリーをオーバーするでしょう。

やらない方がいいですし、普通の人には無理です。

それに、健康に役立つと思って実践していたことが、実は意味が無かったということもよくありますから……。

(サムネイル画像:composita/Pixabay)

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1 時間のムダかもしれないデンタルフロス

floss
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糸式ようじなどで歯間をキレイに保っておくことは、虫歯や歯周病の予防になると昔から言われてきました。

日本の厚生労働省が提供している情報(e-ヘルスネット)でも、歯間そうじ(デンタルフロス)が推奨されており、その点は数年前までアメリカ政府も同様でした。

しかしアメリカは、2016年に、健康に関する奨励項目からデンタルフロスを削除しています。

その理由は、デンタルフロスが虫歯や歯周病の予防になるという科学的根拠が薄弱だから。

アメリカにおいて、デンタルフロスの有効性を主張していた研究機関の多くは、デンタルフロス関連商品のメーカーから資金を得ていました。

さらに、イギリスのバーミンガム大学のダミアン・ウォームズリー教授によると、デンタルフロスが歯に関するトラブルの予防になりうるかについて、まだ十分な研究がなされていないとのこと。

歯並びや口内環境は人によってかなり異なるので、誰にでも当てはまるような理論を確立するためには、大規模な調査・研究が必要となり、コストもかかります。

歯
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ところが、そのような十分な研究がなされないまま、「健康な歯を保つにはデンタルフロスが効果的」という情報だけが独り歩きしてしまったのです。

歯間そうじは本当に意味があるのか、あるいは完全に時間の無駄なのか。

この点については、専門家の間でも意見が分かれるというのが現状のようです。

ただし、デンタルフロスに関して一つ確実にマズイ点があります。

それは、不適切な方法で歯間そうじを行うと、バクテリアや歯垢を歯茎に擦り付けることになり、かえって歯周病のリスクを高める可能性があるということです。

2 長時間エクササイズの落とし穴

運動
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エクササイズは身体を鍛えるだけでなく、精神面にも好い影響を与えることは誰しも経験的に知っています。

体を動かして汗をかけば、それだけでもストレス発散になるでしょう。

しかし、何事もやりすぎは禁物。

エール大学とオックスフォード大学が行った研究によれば、エクササイズのしすぎはかえって精神面に悪影響を与える危険性があるそうです。

具体的には、月に24日以上、1回あたり90分超のエクササイズは、精神的にはあまり良くないのだとか。

特に、1回で3時間以上も続けるのは、明らかにやり過ぎ。

理想的な量は、1回45分程度の運動を週に3~5日行うことだそうです。

また、チームスポーツに参加するのが、精神面に最も好い影響があるとされています。

3 綿棒で耳掃除することの危険性

綿棒
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耳掃除の方法は、「耳かき派」と「綿棒派」そしてそれらの「併用派」とに分けられます。

いずれにしても、普段耳掃除を全くしないという人は少数派でしょう。

では、どの方法が耳掃除にはベストなのか。

綿棒が耳に優しいイメージを持たれがちですが、実は綿棒は危険な要素をはらんでいます。

スコットランドのダンフリースで、耳の症状を30年以上診ているロジャー・ヘンダーソン医師は、多くの人は綿棒で耳の中の環境を悪化させていると語っています。

綿棒で耳垢を取ろうとすると、大抵の人は耳垢を耳の穴の奥に押し込んでしまうのです。

その結果、奥の方で耳垢の塊が蓄積し、難聴の原因になります。

また、綿棒を強めに扱うことで、耳の内部を傷つけ、炎症を起こす可能性もあります。

つまり、多少荒っぽく使っても大丈夫そうな綿棒は、その逆に、かなり慎重に使わないと耳にダメージを与えることになりかねないのです。

耳
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さらに、ヘンダーソン医師によると、健康な人であれば、そもそも耳掃除を日常的に行う必要は無いのだとか。

耳垢は、ホコリや水の侵入を防いだり、耳の中を弱酸性に保ってバクテリアから守ったりする働きがあるので、ある程度は耳垢があった方がむしろメリットになるのです。

耳の内部の表面は、ちょうどベルトコンベアーのような形で耳垢を自然に外へ移動させて排出するので、耳掃除をサボりまくったからといって、耳垢がどんどん溜まるということもありません。

人間の耳は、放っておいても自動的にキレイになるということです。

ただし、加齢とともに耳垢は固くなり、自然に排出されにくくなるので、耳垢の塊が溜まったままになることもあります。

その場合は自分で耳掃除をすることになりますが、そのために、自分の耳に合った適切なケアの方法を専門家に相談することが推奨されています。

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4 「立ちっぱなしで仕事」では健康になれない

パソコン
Free-Photos/Pixabay

会社に出勤した後は、朝から晩まで座りっぱなしでパソコンのキーボードをカチャカチャ。

当たり前のように残業を終えて終電に乗り、死人のような顔をして帰宅。

世話焼きの狐の神様でも待っていてくれたらいいですが、現実は、適当に夕飯を済ませ、風呂に入って寝て、翌朝会社に行き、また座りっぱでカチャカチャの永久ループ。

このままではいつか体を壊す……。

「働き方改革」などという絵空事はさて置き、まず改善できる所はないものかと考えたとき、一つ思いつくのは「座りっぱなし」の部分です。

長時間座りっぱなしでいるのが体に悪いというのはよく知られています。

座るのが駄目なのであれば、立って仕事をすればよろしい。

そこで登場するのがスタンディングデスク(立ち机)。

これさえあれば、立ったまま仕事ができます。

万事解決。

……ではありません、残念ながら。

デスク
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イギリスのエクセター大学とユニバーシティ・カレッジ・ロンドンが行った研究によれば、「座りっぱなしで仕事」を「立ちっぱなしで仕事」に変えたところで、健康上のリスクは大して変わらないのだとか。

要するに、ずっと同じ姿勢のままでいることが体に良くないわけです。

ではどうすればよいのかというと、仕事を終えたあとで、適度に体を動かすのです。

同じ姿勢を続けて凝り固まった体を、軽い運動でほぐすことで、健康を維持できます。

よって、いくら立ちっぱなしで仕事をしていても、運動をしなければほとんど意味は無いということです。

5 「炭入り歯磨き粉」の怪しさ

炭
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歯を白くする効果があると言われている「炭入り歯磨き粉」ですが、炭入りだからといって安易に購入するのは考えものかも知れません。

イギリスの学術誌『ブリティッシュ・デンタル・ジャーナル』に掲載された研究発表によると、炭入り歯磨き粉はメリットが何も無いどころか、歯を悪くする危険すらあります。

その理由は、炭の粒子が歯の表面を傷つけ、それが虫歯につながるから。

一般的に、歯磨き粉の成分の中で虫歯の予防になっているのは「フッ化物」ですが、50種類に及ぶ市販の炭入り歯磨き粉を調べたところ、フッ化物が含まれているのは全体のわずか8%でした。

さらに、フッ化物が含まれているものについても、その効果を炭の成分が打ち消してしまう可能性が高いとのこと。

また、歯を白くするという点についても、その効果は疑わしいとされています。

炭入り歯磨き粉は、炭の粒子が歯の表面をキレイに磨いてくれるようなイメージを抱かれがちですが、現実はそう甘くないようです。

この研究を主導したリンダ・グリーンウォール教授によれば、市販の炭入り歯磨き粉が謳っている様々な効能には科学的根拠の無いものが多く、商品によっては歯に重大なダメージを与えることもあるとか。

もちろん、この研究はイギリス国内で流通している炭入り歯磨き粉を対象に行われていますから、日本で販売されている同種の商品にそのまま当てはまるとは限りません。

ただ、炭入り歯磨き粉を買う際は、商品のパッケージに書かれている効能を過信せず、成分にも十分注意を払う必要がありそうです。

6 空腹時にスーパーに行かないようにしても無意味

スーパー
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スーパーで買い物をするとき、お腹が空いているとついつい食材を多めに買ってしまう。

だから、スーパーに行くときは、なるべく空腹時を避けている。

こういう人もいるでしょう。

余計な食材を買わずに済めば、ダイエットにつながり、お金の節約にもなって一石二鳥。

この「空腹時にスーパーに行くべからず」というアドバイスは、2013年に発表されたある研究結果が発端だとされています。

しかしながらこの研究、素人が考えても疑問を感じる方法で行われていました。

被験者はたったの68人。

彼らを二つのグループに分け、一方のグループは空腹の状態に、他方は満腹の状態にしておきます。

そして、買物シミュレーションゲームをパソコンでプレイしてもらい、それぞれのグループがどういう品物を好んで買うのかを調べました。

その結果、どちらのグループも、購入する品物の量は変わらなかったのですが、腹ペコグループの方がカロリーの高い物を選ぶ傾向が強かったのです。

これを基にして、かの有名なアドバイスが誕生したのですが、しかしこの研究発表は後に取り下げられています。

しかも、この研究を実施したメンバーの一人であるブライアン・ワンシンクという人は、自身の研究発表のうち17件について「信頼性を欠く」と見なされており、その中には上記の研究も含まれています。

結局のところ、「空腹時には食べ物を多めに買ってしまう」というのは、少なくとも現時点では科学的根拠がありません。

ちなみに、ミシガン大学で行われた実験によれば、人間は空腹時には「食べ物以外の品物」をより多く購入する傾向が強いそうです。

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