人間、生きていれば、何かしらの不幸な出来事に遭遇することは避けられません。
ただ、この時だけは嫌なことが起きてほしくないと願いたくなる、人生で最も重要と言ってもいいイベントがあります。
それは、結婚式。
夫婦生活を始めてからは良いことも悪いことも色々あるでしょうが、結婚式だけは、新郎新婦にとって最高の経験であるべきでしょう。
しかし、そんな大事な日でさえ、不幸が訪れることはあります。
それも、度肝を抜くほどのでっかい不幸が……。
〈originally posted on January 6,2019〉
1 殺人犯と間違われた花嫁
2018年の夏、イギリスのウィルトシャー北東部の町、スウィンドンに住むベス・ジャックという26歳の女性は、結婚式前日の夜、ウェディングドレスを畳んで大きめのカバーに包み、車のトランクに詰めていました。
すると、その様子をたまたま見ていた近所の人が、ベスが誰かを殺してその遺体を隠しているのだと誤解し、警察に通報。
武器を携えた警察官たちが、驚くほど早くベスの家に到着し、あわや逮捕という事態に。
その後、彼女の夫であるジョーダン・ジャックが事情を説明し、何とか誤解を解くことができました。
ジョーダンは、警察が自宅にやって来たと知ったとき、最初は友人が仕掛けたドッキリか何かだと思っていたとか。
ジャック夫妻の隣人に至っては、いきなり警察が来たので、何事が起きたのかと気が気ではなかったそうです。
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2 花嫁が目撃したもう一人の「花嫁」
2018年、コロンビアに渡って挙式を予定していたある花嫁が、自分の身に起きた、吐き気を催すような体験をネット上で公開しました。
事の発端は、花婿の母親、すなわち将来の姑と彼女との仲がギクシャクしていたことにあります。
その姑は、息子の結婚を明らかに望んでおらず、二人が結ばれることに対し、何かにつけて不満を漏らしていました。
中でも、コロンビアで結婚式を挙げることについては、次のような不満が噴出。
・コロンビアまでの旅費が高すぎる。
・あんな危険な国に行ったら全員殺されるかもしれない。
・息子がマラリアにかかる危険性もある。
・式に参加できない親戚も多いし、そもそもコロンビアじゃ英語が通じない。
その他にも、花嫁である彼女に対し、はめている指輪が高価すぎる、太り過ぎである、などといった小言も連発。
そして彼女にとって最大の悪夢は、挙式当日に襲ってきました。
宿泊先のホテルで、姑のいる部屋を何気なく覗いてみると、そこには何と、花嫁が着るはずのウェディングドレスを着た姑の姿が。
太めの体で強引にドレスを着ていたため、背中のファスナーは壊れていました。
これだけでもショックは十分に大きいですが、まだまだ悪夢は続きます。
実はその姑、下着を穿いていませんでした。
姑の話では、ウェディングドレスのサイズを急に確かめたくなったとのこと。
花嫁は、とりあえず姑にドレスを脱がせ、少し汚染されたドレスを身にまとって式場へ向かうことに。
これ以上の不幸はさすがに起きるわけは無いと思いきや、花嫁はその後、花婿の父親からセクハラ全開の抱擁とキスを受けるという試練も待っていました…。
3 食い意地の張ったゲストを呼ぶとこうなる
今年の始め、子育てに関するイギリスの情報共有サイト「マムズネット」にて、些細な勘違いから結婚式で悲劇が生まれたという体験談が投稿されました。
その投稿者は、問題の結婚式に出席していた女性ゲストの一人で、彼女の話によると、新郎新婦が登場してケーキ入刀を行おうとしたときに「悲劇」は起きたとか。
何と、空腹に耐えられなかったゲスト数名が、ウェディングケーキをすでに食べ始めていたのです。
そのケーキの最上部には、新郎新婦をかたどった人形が無かったので、少なくとも4人のゲストが、それをウェディングケーキだとは思っていなかったのが悲劇の原因。
ケーキ入刀という大切な瞬間を台無しにされたことで、新婦はその場で泣き崩れました。
これをきっかけにして、式場内のゲスト全員が、「人形が無ければウェディングケーキだと気づくわけない」派と、「どう考えてもウェディングケーキに決まってるだろ」派とに分かれ、口論が勃発。
そのカップルにとっては、二度と思い出したくない結婚式となったかもしれません……。
4 自分の体型に納得がいかない花嫁
ベルギー出身のヤーナ・モリールズという25歳の女性は、2018年の末に結婚式を挙げる予定でした。
そのための準備がほぼ全て整い、後はウェディングドレスを選ぶだけという段階になって、彼女は自分の体型が気になり始めます。
最高のウェディングドレス姿を目指し、彼女は体重を落とすために胃バイパス手術を受けました。
しかしながら、バイパス用の器具からの「漏れ」が原因で腹腔が炎症を起こし、彼女の体調が悪化。
治療のために手術を受けたものの、症状は改善せず、ヤーナは11月24日に息を引き取りました。
皮肉なことに、その日は彼女がウェディングドレスを選ぶ予定だった日。
彼女の父親は、次のようなコメントを残しています。
「娘が死んだ原因について、犯人探しのようなことをしても、娘は帰ってこない」
「こういった手術に興味がある人は、周りに流されずに自分の生き方を大事にして、本当にその手術が必要かどうかをよく考えるべきだ」
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5 花嫁を悪夢から救ったドーナツ屋
最後にご紹介するのは、あるドーナツ屋の店主の奇妙な体験談。
あるとき、閉店間際になって、一人の女性がそのドーナツ屋に駆け込んできました。
彼女が言うには、店内のドーナツを全部買わせてほしいとのこと。
何事かと思い、その店主が詳しく話を聞いてみると、あるカップルを襲った悲劇の全容が見えてきました。
その女性の職業はウェディングプランナーで、彼女がコーディネートした結婚式の真っ最中に、新郎の前妻が式場に乱入して、全てをぶち壊しにしたのです。
別れた夫が再婚することを知ったその前妻は、ストーカーさながらに前夫の結婚式に関する情報を収集し、挙式当日に疫病神のように式場に現れました。
彼女は新郎新婦に近づくと、怒りが漲った怪腕で3段のウェディングケーキを持ち上げ、目の前のカップルに向けて放り投げます。
続いて、ほとんど咆哮に近い罵声を発したかと思うと、ワインボトルをひっ掴んで地面に叩きつけました。
その後、彼女は警察に逮捕されましたが、肝心のウェディングケーキは、破壊された上にワインボトルの破片が混じっていたので、やむなく処分することに。
そこで、先のウェディングプランナーの女性が、新婦が大のドーナツ好きであることを思い出し、近くのドーナツ屋からありったけのドーナツを調達して、それをケーキの代わりにしようと考えたのです。
事情を知ったドーナツ屋の店主は、会ったこともないカップルのために全面的に協力し、機転を利かせて、エクレアに祝福のメッセージを粉砂糖で書きました。
そのおかげで結婚式は何とか成功し、その後、新婚旅行から戻ったそのカップルは、直接お礼を伝えるためにドーナツ屋を訪問。
そのとき彼らが店主に見せた結婚式の写真には、ドレスがケーキまみれになりながらも、笑顔でエクレアに入刀する花嫁の姿が写っていたそうです。