今回は、無趣味の自分にとっては、驚きの趣味を持つ人たちの話です。
それほど頻繁に聞かれることではないですが、「趣味は何ですか」という質問は、個人的にはけっこう答えるのに苦労します。
映画や本、音楽、ゲームなどは、少々当たり前すぎて面白みに欠けます。
かといって、変わった趣味を持っているわけでもありません。
一方、これからご紹介するような趣味を持っていれば、趣味に関する質問に即答できるのは間違いないでしょう。
〈originally posted on May 6,2018〉
1 テレビに映りたがる男
イギリスのサウスロンドン在住のポール・ヤロウという男性の趣味は、ニュース番組のレポーターが中継している時を狙ってカメラに映り込むこと(通称フォトボム)です。
彼は、ロンドン中を駆け回り、わずか数ヶ月の間に20以上の番組に顔を出しました。
レポーターが誰かにインタビューを行っていたり、カメラに向かって喋っていたりすると、どこからともなく近づいてきて、ごく自然な形で画面に入ってきます。
携帯電話を耳に当て、さも誰かと電話中であるかのように装って、自然な感じでその場に溶け込むのです。
目立つように妙な体の動きをしたり、ピースサインをしたりすることはありません。
とにかく、ただ映っているだけです。
テレビ局側も、特にポールが放送を妨害しているわけではないので、彼を露骨に阻止することもできません。
彼のうわさはネット上で広まり、ニュースに彼が登場するのを期待する人はどんどん増えていきました。
ところで、彼はなぜテレビに映ることにこだわったのか。
ポール本人の話によると、彼のような「肥満体型で髪の毛の薄い」男が無理矢理にでもテレビに出ることで、見た目に恵まれた人しかテレビに出られない現状に一石を投じたかったのだそうです。
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2 野球ボールを塗り続ける男
1960年代、夏休みにペンキ屋でバイトをしていた高校生のマイケル・カーマイケルは、野球ボールを投げた際に誤ってペンキの缶を倒してしまい、ボールをペンキまみれにしてしまいます。
その瞬間、彼の頭の中で何かがひらめき、そのボールに毎日ペンキを塗り足していくようになったのです。
結局、千回ほど塗り重ねたところで止めてしまったのですが、1977年、彼の子供が3歳のときに、また一から野球ボールにペンキを塗り続けたいという衝動に駆られます。
それから40年以上、彼は毎日ボールにペンキを塗り重ね、遂にボールは自分の体よりも大きくなり、重さ約2.5トンに達しました。
ちなみに、ギネスの世界記録にも認定されています。
彼の巨大ボールは世界的に有名になり、そのボールを一目見ようと様々な国から訪問客があるのだとか。
また、彼らも実際にペンキを塗るそうです。
3 あらゆるものに訴訟を起こす男
米国カリフォルニア州に住むジョナサン・リー・リッチーズという男性は、何かに訴訟を起こすのが止められなくなった人です。
詐欺罪で有罪判決を食らった経験のある彼は、2006年8月から、人や場所、物などあらゆるモノに対して訴訟を起こし始めました。
その数は実に2600を超えています。
彼が訴えた「相手」には、全米フットボール連盟のコーチや、銅像、モニュメント、食べ物、ノストラダムス、冥王星、ホロコーストの生存者、ローマ帝国などがあります。
当然といえば当然ですが、彼の起こした訴訟は、その具体的内容について法的な判断をするまでもなく、全て却下されています。
4 架空の世界の地図を描く男
オーストラリアのシドニーで電車の運転士をしているイアン・シルヴァは、地図を描くことを趣味にしています。
単純に「地図」とは言っても、市販されている地図と比べても全く遜色ないほど細かく描き込まれた地図です。
それを一人で作ってしまうのも驚きですが、真に驚くべきはそこではありません。
実は、彼が作っている地図は、「コアナ・アイランド」という、全くの架空の国のものなのです。
島全体を俯瞰した地図だけではなく、幹線道路の地図や、地下鉄の路線図などもあります。
彼はこれらを全て自分の頭の中だけで考え出し、それを地図として実現しているのです。
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5 ドジっ娘に夢中な男たち
と言えば、日本のオタク文化が生み出した萌え属性の一つ。
女の子が彼氏のために弁当を作ってきたと思ったら、砂糖と塩を完全に間違えていて実にカオスな味だったというような、主に二次元のキャラに見られる特徴です。
こういった萌えの要素に注目するのは、いかにも日本的という印象を持たれるかもしれませんが、意外なことに、ドジっ娘萌えが生まれたのはアメリカの方が先です。
アメリカ国内における比較的保守的な地域では、車のアクセルペダルを繰り返し踏み続ける女性に対する「萌え」がかつて流行していました。
いくらトライしても一向にエンジンがかからず、何度もアクセルペダルを踏む女性。
そうやって途方に暮れる女性の姿を撮影しただけのビデオが、変わった趣味を持つ男性たちに受けたのです。
それらのビデオに出演している女性は、特にセクシーな衣装を着ているわけではなく、単純に、ただならぬドジっ娘感を漂わせながら必至にアクセルを踏むだけ。
何故このようなビデオに人気が出たのかに関して、一部の専門家は、困った状況にある女性を助けたいという願望が多くの男性にあるからではないかと見ています。
また、別の専門家によると、車なしでは生活できないアメリカという国だからこそ生まれた文化ではないかとも言われています。