特に他人を不快にさせるようなものでは無いのに、実は嫌われる原因になりうる。
そんな意外な落とし穴の数々をご紹介します。
他人に嫌われたいと思っている人はまずいないでしょう。
誰でも嫌われるよりは好かれた方が幸せな人生を送れるはずです。
それゆえ、大抵の人は他人にマイナスの印象を与えないように、身だしなみや言動などに注意を払います。
しかし、時には本人に何の落ち度も無いようなことでも、そのために嫌われてしまう場合もあるのです。
〈originally posted on August 2,2016〉
1 顔の横幅が広い
アメリカ、スコットランド、カナダなど複数の国で近年行われた研究によれば、顔の横幅が広い男性は、攻撃的で不誠実、そして信頼出来ないといったネガティブな面を持っていることが多いそうです。
性格と顔の幅とが一体なぜ関係あるのかという点については、一説にはヒトの進化の過程と関わりがあると言われています。
女性に比べると男性の方が一般的に顔が大きいことから、顔の幅が広いことはそれだけ男性的であることを表し、男性に相応しい役割を果たす上で、上記のようなネガティブな側面が役にたったのではないかと考えられているのです。
また興味深いことに、顔の幅が広い男性は、自分の周りの人たちの行動を利己的にする影響力を持つこともあるそうです。
もちろん、顔幅はあくまでその人の性格や行動に影響している可能性があるというだけであり、顔幅が広いから取りも直さず攻撃的というわけではありません。
ちなみに、アメリカの歴代大統領の中で、特に顔の幅が広い人物として有名なのはリチャード・ニクソンで、彼は「ウォーターゲート事件」によりアメリカで初めて任期途中で辞任を余儀なくされました。
そして、日本の歴代総理大臣の中で、ダントツで顔幅が広い男と言えば、あの人しかいないでしょう。
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長の座にありながら、女性蔑視の発言をしたことで辞任に追い込まれた森喜朗さんです。
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2 ヒゲを伸ばしている
ニュージーランドやカナダで行われた研究では、ヒゲをたくわえた男性ほど、犯罪を犯しやすい人物であると周りから見られる傾向が強いそうです。
また、2004年にアメリカで371人を対象に行われた実験において、自分が思い描く犯罪者のイメージを自由に描いてもらったところ、8割以上の人がヒゲを生やした顔を描きました。
さらに、特定の犯罪に関しては、ヒゲを生やした被告人の方が、陪審員に有罪であるという印象を持たれやすいのだとか。
こう見てくると、ヒゲを生やすことに良い事はあまり無さそうに感じますが、しかしながら別の研究では、ヒゲを生やした男性は魅力的で頼りがいがあると見られる傾向も強いそうです。
結局、ヒゲを伸ばしている男性は、プラスとマイナスの両方の面があるということになりますね。
3 フェイスブックに自撮り写真を投稿
イギリスの複数の大学が共同して実施した研究によると、フェイスブックなどに自撮り写真を投稿する頻度が高い人ほど、人間関係をダメにしてしまう可能性が高いそうです。
その理由は単純で、フェイスブックのタイムライン上にやたらと顔写真が現れる人は、ウザいと思われやすいから。
また、タイムラインの表示をカスタマイズせず、初期設定のままで使っている人が多いのも理由の一つになっています。
4 ストレスからのワキ汗
人間のかく汗には大きく分けて二種類あり、一つは運動したときや、気温が高いときにエクリン腺から出る汗。
もう一つは、強いストレスを感じたときに、脇の下のアポクリン腺から出る汗。
そして、前者の汗の匂いは周りの人にほとんど影響を与えないのに対し、後者はかなり悲惨な影響を与えます。
アメリカのパメラ・ダルトン教授が行った実験では、被験者にアポクリン腺から出た汗の匂いを嗅がせながら、ストレスを感じる状況に置かれた女性の映像を見てもらいました。
すると、彼らの圧倒的多数が、その映像の中の女性のことを、自分に自身が持てず、能力に乏しい役立たずであるという印象をもったのです。
簡単に言えば、ストレスの多い仕事をしているときに、ワキから嫌な匂いを発してしまうと、周りからダメ人間と思われかねないということになります。
5 化学系女子
2002年、3人の学者によってある変わった実験が行われました。
114名の学生たちの前で、女性が一人ずつ自分の専門分野と、その分野の研究にどれくらい専念しているかを説明します。
その後、学生らはその女性たちの将来性や経済力などに関して、自分の抱いた印象に基いて評価を加えるのです。
その結果、自分の研究に打ち込んでいる女性ほど総じて高い評価が得られたのですが、ある一つの要素だけは彼女たちの評価を下げていました。
それは、化学です。
化学を専門にしている女性に対しては、男女を問わず学生の多くが「明るい未来は無さそう」と感じました。
特に、男子学生に至っては、化学者の女性を恋愛対象として見ることは出来ないと答えた人が多かったとか……。
6 どアップの顔写真
人間には「パーソナルスペース」と呼ばれる空間があり、他人が一定の範囲を超えて近づいてくると不快感を覚えるのが普通です。
そして、カリフォルニア工科大学で行われた研究によると、これと同様の事実は顔写真についても当てはまるのだそうです。
例えば、カメラから十分離れて撮られた顔写真と、カメラに接近して撮られた顔写真とを比較すると、後者の「どアップ写真」は見る人にネガティブな印象を与えます。
具体的には、魅力的でない、信頼できない、仕事ができない、といった印象です。
履歴書に写真を貼るときは、顔があまりに大きく写っているものを使うのは避けた方がよさそうです。
7 いい人過ぎる
ここまで、場合によっては人に嫌われるかもしれないものを色々と見てきましたが、常に「いい人」でいれば嫌われることなどあるまいと思われた方もいるかもしれません。
しかし、ワシントン州立大学で行われたある実験によれば、どんな時でもいい人でいるのは逆効果になる危険もありそうです。
その実験では、被験者は他の5人のプレイヤーとビデオゲームで対戦するように指示されました。
ただし、被験者に他のプレイヤーの姿は見えておらず、しかも彼らが実は特定の行動パターンを取るように設定された「プログラム」であることも知らされません。
5人の敵プレイヤーのうち、1人は極めて利己的な行動を取り、1人は逆に周りのプレイヤーに配慮した行動を取り、そして残りの3人はそれらを平均したような行動を取ります。
さて、ゲームが終わってから被験者に、今後二度と一緒に対戦したくないプレイヤーは誰かを尋ねたところ、やはり利己的なプレイヤーの評判が最悪でした。
ところが、意外なことに被験者のほとんどが、周りに気を使って行動していた「いい人」のプレイヤーも、一緒にはプレイしたくないと答えたのです。
他人を気遣うプレイヤーがなぜ嫌われたのか。
その理由については、集団の中で誰か一人が極端にいい人だと、いい人に見られるためのハードルが上がってしまい、周りの人たちが、その人に比べるとまるで自分が利己的であるかのように感じてしまうからだと説明されています。
また、不自然なほどいい人は、何か裏があるのではないかと思われることも原因であると見られています。
いい人でいることは決して悪いことでは無いですが、度が過ぎてしまうとかえって嫌われる可能性が出てくるということになりそうです。
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