自分をいじめた連中に復讐するのは簡単ではありません。
イジメに遭う人は、およそ復讐などとは無縁のタイプである場合が多く、それがイジメに遭う一因にもなっているからです。
リベンジが駄目なら、とりあえずイジメから逃れる方法を探るべきですが、これもやはり簡単ではありません。
イジメに遭ったときに助けを求めるべき相手は、まずは学校や担任です。
しかし、これには大きな問題が二つあります。
一つは、学校がイジメ問題の解決に消極的な場合があること(これが実に多い)。
こういう学校は、何が起きても事なかれ主義を貫こうとしがちですし、イジメが発覚した後も、事実を隠蔽するのに躍起になります。
もう一つは、そもそも教師がイジメ問題を解決できない可能性があること(これも実に多い)。
授業中に生徒から尻を蹴られ続けても、何一つ注意をせずに平然と授業を進めてしまうような教師には、イジメの解決はまず不可能でしょう。
〈originally posted on January 17,2019〉
1 元イジメっ子と偶然再会したTVタレント
イギリスで有名なTVタレントに、約5年前から活動しているスカーレット・モファットという女性がいます。
彼女にとって、10代前半の学校生活は正に地獄のような日々でした。
イジメ集団から毎日のように暴力を振るわれていたため、安全のために彼女だけ特別に10分早く下校することを許可されていたほどです。
そんなスカーレットが、テレビ出演などによってセレブリティとしての地位を確立していたある日、スーパーマーケットで買い物をしていると、かつて自分を苦しめたイジメっ子がいるのを発見。
学生時代にスカーレットをイジメ倒していたその女性は、スカーレットに気づくと笑顔で彼女に近づいてきました。
するとその女性は、スカーレットにこう語りかけたのです。
「私の幼い娘二人が、私とあなたが学生時代に友達だったことを喜んでいるのよ」
これを聞いた瞬間、スカーレットの頭の中で、昔のイジメの記憶が鮮明に蘇りました。
例えば、彼女が自転車の事故で大怪我をしたとき、そのイジメっ子が扇動してクラス中が彼女を嘲笑し、彼女は帰宅してから泣き続けていたのです。
そういった体験を思い出した彼女は、そのイジメっ子に次のような台詞を言い捨てて、その場を立ち去りました。
「私はあなたと友達だったことは無いし、むしろあなたのイジメで私は自信を失い、学生時代を台無しにされたわ」
「あなたの娘たちが私と同じ経験をしたり、あなたみたいな人間に苦しめられたりしなければいいわね」
【スポンサーリンク】
2 巨額の金を手に入れたいじめられっ子
イギリスのウェスト・ヨークシャーにあるアルモンドベリー・スクールには、ジャマールという名の15歳の生徒がいました。
シリアからの難民である彼は、イジメのターゲットにされ、暴行を受けるのは日常茶飯事。
あるとき、同じ学校に通う16歳の少年がジャマールに絡み、彼の首を掴んで地面にねじ伏せ、顔面に水を浴びせて「水責め」状態にしました。
しかし、その様子を撮影した動画がネット上で公開されたのをきっかけに、ジャマールに同情する人たちが次々と現れ、彼を助けるためのキャンペーンが始まります。
その結果、ジャマールのために集まった募金の総額は、158000ポンド(約2200万円)。
実に50近くの国から募金があったとか。
経済的な面も含め、多くの点で過酷な生活を強いられていたジャマールにとって、この大金は、自分の人生を変えるには十分すぎる額でしょう。
3 過去に顔をバカにされまくって、現在はモデル
イングランドのブリストル出身のイザベラ・ワーロックという女性は、学生時代、顔がニキビだらけで、クラスメートから頻繁にからかわれていました。
しかも、彼女はメイクをするのが嫌だったので、毎日すっぴんで登校。
また、周りの女子とは異なり、短いスカートを穿くことが無かったので、かなり浮いていたとか。
そのことがイジメに拍車をかけ、時々、物を投げつけられることも。
唇の周囲にもニキビがあったので、彼女に付いたあだ名は「ベーコン・リップ」。
そんなイザベラは現在23歳。
職業は何とモデルです。
ニキビを克服し、スタイル抜群になった彼女は、モデルとして活躍しています。
イザベラは、複数の著名な企業の広告媒体にも出ているので、かつて彼女をいじめていた人たちも、おそらくその広告を見ていることでしょう。
4 マジックでイジメを克服
イギリスで活躍するマジシャンであるダイナモ(本名:スティーヴン・フレイン)は、母親がイギリス人、父親がパサン族(パキスタンとアフガニスタンの国境付近の部族)という、少し珍しい家系で育ちました。
生粋のイギリス人ではないことから、子供時代は学校でいわれのない暴力に悩まされる日々を送ることに。
車輪つきのゴミ箱に頭から放り込まれ、そのまま坂道の上から蹴り飛ばされることもあったとか。
昼食代のお金を盗まれるので、昼食抜きで数日間を過ごすことも珍しくなかったそうです。
そんなダイナモを救ったのは、彼の祖父。
ある日、祖父が学校までダイナモを車で迎えに来た際、彼は、自分の孫が同級生に殴られているのを目撃しました。
そのときから、祖父はダイナモにマジックを教えるようになったのです。
そのマジックは、基本的なマジックだけでなく、見た人を怖がらせるようなものも含まれていました。
人知を超えた力を使っているかのような、幻惑的なマジックをダイナモが学校で披露したところ、悪魔にでも憑かれたのかと周りから気味悪がられ、イジメられることも無くなったとか。
このとき以来、彼の生活はマジック抜きでは考えられないものとなり、遂には、マジックはダイナモのアイデンティティの一部となったのです。
【スポンサーリンク】
5 自分をいじめた男からデートに誘われた女性
最後にご紹介するのは、イジメに対するおそらく最も痛快なリベンジです。
ルイーザ・マニング(27)という女性は、かつて学校でその見た目を嘲笑され、酷いイジメに遭っていました。
肥満体型だったことと、脚が毛深かったことから、彼女に付いたニックネームは「ケモノ人間」。
そんなルイーザは、20歳のとき、名門オックスフォード大学に入学。
そのときの彼女は、すでに体重を落とし、見違えるような美人になっていました。
あるとき、パーティで彼女は、約8年前に自分をイジメていた男と偶然再会。
その男は、目の前にいるのがかつて自分がイジメた相手だとは気づかず、ルイーザをデートに誘いました。
彼女はその誘いを快諾したのですが、それと同時に、このデートをリベンジのための絶好の機会と考えたのです。
デート当日、約束していたレストランに早めに付いたルイーザは、自分が12歳だった頃の写真をテーブルに置き、店を後にしました。
その写真の裏にはびっしりと手書きの文章が。
その文章の内容がこちら。
本当にごめん、今夜は行けなくなったわ。
私が太ってた頃、アンタが私の体重をバカにしてたこと、覚えてる?
覚えてない?
私は覚えてるけど。
あのときから3年間、私は毎日リンゴしか食べないようにした。
今夜、約束をすっぽかしたのはそういうわけ。
それと、アンタが笑ってた私の眉毛は覚えてる?
アンタを不快にさせてた私の毛深い脚は?
3年間、アンタが仲間と一緒に私のことを「ケモノ人間」って呼んでたときのことは?
多分覚えてないよね。
ひょっとすると、8年経った私のことを認識出来ないまま、すぐに抱けそうな相手だから「人間」として扱ってくれたのかな。
この写真は一種の警告。
次に私のことを考えるときは、この写真の女の子のことを思い浮かべて。
だってそれが、今日アンタに待ちぼうけを食わせた張本人なんだから。
ルイーザより。