女性のスーパーパワーを前にすると、男は消し飛ぶしかありません。
こんな書き方をすると、それは大げさだろうという声が聞こえてきそうです。
しかし、それが決して大げさではないことが、記事を読めばお分かり頂けるでしょう。
それくらい、男性よりも女性の方が優れていると言える能力は多いのです。
そしてそれらの多くは、女性でさえ自覚していないかもしれません。
では、なぜ女性だけにそのようなアドヴァンテージが与えられているのか。
それについても、仮説ではありますが、ちゃんと理由があるのです。
〈originally posted on October 30,2018〉
1 マルチタスク能力
人間の脳は、マルチタスクのように、同時に複数の仕事をこなすことにはそもそも向いていないそうです。
ただ、そうは言っても、仕事がハードになればなるほど、異なる作業を同時進行でやらねばならない機会は増えます。
その場合、マルチタスク能力に男女間の違いがあるのかを、2013年にイギリスの心理学者チームが実験によって調べました。
その実験内容は、男女の被験者に対し、パソコンのモニターに表示される様々な図形の数を数えたり、それらの形を認識したりする作業を同時に行わせるというもの。
結果は、女性の被験者の方が処理速度が速かったのです。
また、別の実験では、電話を通じて出題される簡単な計算問題に答えながら、指定されたレストランを地図上で探す、という作業をさせました。
するとこれに関しては、女性の方がはるかに手際が良いという結果に。
マルチタスクで男が残念なことになっているのは、我々の遠い祖先が狩猟生活を送っていたころ、男は狩りを担当するので、目の前の獲物だけに集中することが重要だったことと関連があるとも言われています。
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2 微妙な色合いを識別する能力
ニューヨーク市立大学のイズラエル・アブラーモフ教授が、約半世紀に渡って調べたところによると、微妙な色の違いを識別する能力は、男性よりも女性の方がかなり高いのだとか。
この能力は、人類の歴史において農耕生活が始まる前、採集した果物や野菜を選別する必要性から進化したのではないかと同教授は考えています。
さらに、女性の中には、何百万もの色を知覚する能力を備えた人もいて、彼女たちは「テトラクロマット」と呼ばれています。
通常、目の網膜には、赤・緑・青3つの錐体視細胞があり、それらが各色に反応することで、我々は色を認識しています。
ところが、テトラクロマットの女性は、この錐体視細胞が4種類存在しており、普通よりもはるかに多くの色を捉えることができるのです。
3 わずかな匂いを嗅ぎ取る能力
一昔前、除菌消臭スプレーの「ファブ何とか」のテレビCMは、男がいかに不潔な生き物であるかを印象づける急先鋒でした。
ダンナと息子たちが帰宅すると、奥さんが玄関で仁王立ち。
そして、男どもの体から漂う悪臭に顔を歪め、消臭スプレーの「何とかリーズ」を取り出す……。
あのCMを見て不愉快になった男性も少なからずいそうですが、しかし、女性が匂いに敏感という点は間違っていません。
基本的に嗅覚は、男性より女性の方が優れており、多くの研究結果がそれを証明しています。
しかし、鼻の構造自体は男女で特に違いは無く、女性の鼻の方がより発達しているということではありません。
男女間で嗅覚の鋭さの違いを生んでいるのは、大脳。
鼻で匂いを感じたとき、女性の方が、脳の広い領域を使ってその匂いの情報を処理するのです。
また、どんな匂いでも女性は鋭く感じ取ることが出来ますが、特に男性の匂いに敏感なのだそうです。
さらに女性は、ある男性が自分に気があるかどうかを、その人の匂いから無意識のうちに感じ取ることがあるのだとか。
それを裏付ける証拠として、女性のただでさえ優秀な嗅覚は、排卵時期に最も鋭くなるという調査結果があります。
4 バーベキューに最適の着火能力
男女が集まってバーベキューを行う際、着火担当になるのは、多くの場合、男でしょう。
あるリサーチによると、70%の割合で男が火を付けるのだそうです。
その背景には、男は女性の前では危険なことを買って出たいもの、ということがあるのかもしれません。
ところが、バーベキューや焚き火などでの着火担当に向いているのは、むしろ女性の方なのです。
米国ノースカロライナ州にあるUNC医科大学が行った研究によると、木を燃やしたときのウッドスモークを吸い込んだ場合、男性よりも女性の方が、肺に受けるダメージが小さいことが分かりました。
その原因はまだ完全には判明していませんが、おそらくは人間の進化の過程で、女性が料理を担当することが多かったので、女性の肺の方がウッドスモークに強くなったのではないかと見られています。
ただしこのことは、タバコを吸っても女性の方が肺ガンになりにくいということではありません。
タバコの煙とウッドスモークは、その成分がかなり異なるので、両者を同じようには捉えられないのです。
5 謝るべきときに謝る能力
これを「特殊能力」と呼ぶのはやや抵抗がありますが、謝罪すべき状況でしっかり謝罪するというのは、人として非常に重要な態度であるのは疑いないでしょう。
この点について、普段の経験から、女性に比べると男は滅多に謝らないという印象を持っている人が多いような気がします。
これは、事実その通りなのです。
男はなかなか謝りません。
それは何故か。
プライドが許さないから、或いは、責任を取りたくないから、といった理由がすぐに思いつきますが、意外なことにこれらは関係ありません。
実は、悪いことをしたと感じた場合に素直に謝る確率は、男女間で差は無いのです。
では、どこで差が出るのかというと、それは、自分が悪いことをしたと感じる基準。
カナダのウォータールー大学のカリーナ・シューマン教授によると、悪いことをしたと感じるための「しきい値」が、男は高いのに対し、女性は低いのです。
よって男の場合、相手にかなり酷いことをしたときは謝りますが、女性の場合は、そこまで酷いことをしていなくても謝る頻度が高いのです。
その原因について、シューマン教授の推測では、女性は他者との感情的なつながりを大事にする傾向が強く、協調性を重視するからではないか、とのこと。
この違いを知っておけば、恋人とケンカになったときに多少は役に立つかもしれません。
6 ピンチになると周りを助ける能力
普段ゲームをする人であれば、キャラクターの能力の一つとして、自分がピンチになると周りのパーティーメンバーを回復したりするスキルを見たことがあるかもしれません。
驚くことに、女性には(ある意味)このスキルが備わっています。
2014年に発行された、精神神経内分泌学の専門誌によると、過大なストレスを感じたとき、女性は周りの人たちに対する共感が増大し、他の人を助けようとする傾向がより強くなります。
一方、同じようにストレスを感じると、逆に男は周りの人の感情を理解しにくくなり、利己的な態度を取るようになります。
この違いは一体どこから生まれるのか。
専門家によれば、原因として考えられるのは二つ。
一つは社会的な要因。
困難な状況に置かれると、女性は周りと協力してそれを乗り越えることができますが、男は単独での問題解決を求められることが多いのです。
もう一つはホルモン。
ストレスを感じると女性の体内で分泌されるオキシトシンというホルモンが、より社交的な態度を取ることを促進するとされています。
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7 驚異のサバイバル能力
女性は男性よりも寿命が長いというのは常識ですが、これは単純に平均寿命を比較しただけなので、過酷な状況に置かれたときにどちらの生存率が高いのか、ということまでは分かりません。
南デンマーク大学のヴァージニア・ザルッリ准教授が、この点を明らかにすべく、1772年から1939年までに発生した大規模な災厄の時期における、男女の生存率を調べました。
それらの災厄の中には、アイルランドのジャガイモ飢饉やアイスランドのはしか流行、などが含まれています。
ちなみに、ジャガイモ飢饉では、アイルランド国民の4分の1が死亡しています。
そして調査の結果、すべてのケースにおいて、女性の方が男性よりも生存期間が6ヶ月から4年ほど長かったということが判明。
特に、幼児の生存率で、男女間に大きな差が見られました。
このような違いが生まれる原因について、ザルッリ准教授の考えによると、幼児の生存率に関しては、女性ホルモン(エストロゲン)が免疫能力を高めていることが影響した可能性があるとか。
また、大人の生存率に関しては、男性ホルモン(テストステロン)が闘争心を促進する結果、男性が無謀な行動を取り、死亡率が高くなったのではないか、とのことです。
個人的な意見ですが、「男性が無謀な行動を取り」というのは、「男がアホだった」と言ってるように思えるのですが、そこんとこ、どうなんでっしゃろか、ザルッリはん……。