学校で教壇に立つ先生たちは、「難関」の教員採用試験を突破してきたプロフェッショナルである。
自分の専門教科については、誰よりも詳しい知識を有していて然るべきだ。
よって、間違ったことを先生が教えることなどあるはずは無いし、あってはならない。
専門教科以外の生活指導に関しても、先生たちは、常に正論を述べているように思える。
しかし……。
学校で教えられることの中には、もっともらしいようでいて、実は何の根拠も無いものがいくつかあるのだ。
今回はそんな「学校が教えるウソ」をご紹介しよう。
〈originally posted on November 3,2014〉
1 Eメールは良くない
学校の先生の中には、生徒がスマホでメールのやり取りをすることを奨励しない人が多い。
その理由としてよく言われるのが、メールのやり過ぎはコミュニケーション能力の低下につながるというものだ。
人と面と向かって話す機会が減ってしまうことで、相手の表情などを読み取りながら会話をするのが下手になるということだろう。
さらに、しょっちゅうメールのやり取りをしてしまうので、勉強時間が失われるというのも考えられる。
では、小学生や中学生のうちからEメールにハマるのは本当に悪いのだろうか。
実は、これに関しては、Eメールのやり取りは文章力を向上させる効果があるという研究結果が出ている。
しかも、メールを始める時期は早いほど良いらしい。
もし、Eメールが無かったら、おそらく自分で文章を書く機会は激減してしまうだろう。
それを考えれば、やはりEメールの存在は文章構成力のアップに一役買っているといえるのかもしれない。
ただし、この研究結果は、あくまで「Eメール」に関するものであって、ダラダラと短い会話のやり取りが続くメッセージアプリについても当てはまるのかは定かではない。
2 授業中のガムは良くない
マナーの問題は別として、勉強しているときにガムを噛むのは良いことづくめなのである。
ガムを噛むときの咀嚼(そしゃく)運動は、勉強によるストレスを軽減させて、集中力をも高める。
また、ガムを噛みながらの暗記作業は、噛んでいない場合よりも約35%も効率的であることがわかっている。
学校の先生からすれば、自分が授業をやっている最中に生徒全員がガムをクチャクチャとやっていたら高確率で心が折れてしまうかもしれない。
よって、さすがに学校の授業中はマズイだろうが、家で勉強するときにガムを噛むのは一向に問題無いということになる。
3 音楽を聴きながらの勉強は良くない
これも、あまり正しくはない。
音楽によっては、勉強中に意識が散漫になるのを防ぐ効果があるのだ。
具体的にどういう音楽が良いかというと、クラシックや、比較的テンポのゆっくりなインストゥルメンタルなどである。
間違っても、ハードロックやヒップホップを聴きながら勉強してはいけない。
また、自分のお気に入りの楽曲だと、曲を聴くことに集中してしまう可能性があるので注意。
4 授業中の落書きは良くない
授業中に落書きなどをしている所を先生に見つかったら間違い無く、
「ちゃんと授業に集中しろ!」
と一喝されそうであるが、実は最近の研究によれば、落書きは何かに集中するときの手助けになるらしいのだ。
人間は、自分にとって微塵も興味の無いもの(早い話、学校の授業)を聞いているとき、全く関係の無い別のことを考えてしまいがち。
学校が終わったらどうしようか……今日は面白いテレビあったかな……日曜はどこか行こうかな…などなど。
ところが、落書きという作業をしている間は、このように別の事を考える傾向が抑えられるらしいのである。
その結果、退屈な授業中でも、落書きしない場合よりも内容が記憶に残りやすいそうだ。
先述のガムや音楽と違って、落書きは先生にバレないようにすることができるし、先生の目には真面目にノートを取っているようにも見えて印象が良い。
これは実践しない手はないだろう。
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