学校で、特に小学生が、宿題を忘れたことへのペナルティとして、水を入れたバケツを両手に持った状態で廊下に立たされる。
こういうのはフィクションの世界でしかお目にかかったことがありませんが、実際にこれを経験した人は果たしているのでしょうか。
それはさておき、日常生活において我々は何らかのペナルティを受けることが少なくありません。
自分がやってしまったことへの報いだと考えれば、ある程度の罰は素直に受入れざるをえないでしょう。
しかし、常軌を逸したペナルティは色々と問題があります。
〈originally posted on April 9,2019〉
1 犬小屋で寝る親父
2003年、米国テキサス州オレンジ郡で、カーティス・リー・ロビンという男が、義理の息子を虐待したとして逮捕、起訴されました。
普段は解体作業の現場監督をしているその男は、車のアンテナで11歳の男の子を殴打していたのです。
これに対して裁判所は、ロビンの処遇について実にユニークな提案をしました。
30日間を刑務所で過ごすか、犬小屋で過ごすかを彼に選ばせたのです。
職を失うことを避けるため、ロビンは犬小屋を選択。
犬小屋生活の初日、彼はTシャツにジーンズ姿で、枕と毛布を脇に抱え、家の玄関のそばに設置された幅60センチ、奥行き90センチの犬小屋に潜り込みます。
さすがに全身は入り切らないので、彼は、頭もしくは脚を犬小屋の外に出して寝ることだけは許可されていました。
そして、毎晩警察官が彼の家までやって来て、ロビンがちゃんと犬小屋生活を送っているかをチェック。
30日間とは言え、本当に犬小屋で寝るのはかなりキツそうですが、子供への虐待が如何に罪が重いかを考えれば、この男に見合った罰という気がします。
2 タバコを吸った生徒にもっとタバコを吸わせる校長
2018年、インドネシアのスカブミ市にある小学校で、8歳の生徒11人が、運動場でタバコを吸っているところを教師に発見されました。
校長室に呼び出された彼らは、恐らく説教されるのを予想していたことでしょう。
ところが、校長はいきなり生徒たちを一列に並べ、一人ひとりにタバコを数本手渡すと、それらを吸うように命じたのです。
子供たちは言われたとおり、火の付いたタバコを一本、また一本と吸い続けました。
校長の話によるとこの罰は、タバコの害悪を身をもって知ることで喫煙の抑止につながると考えた結果とのこと。
校長の狙いは理解できなくもないですが、「罰」としてタバコを吸わされている生徒の中には、反省するどころか上機嫌で紫煙をくゆらす者もいたとか。
校長室が喫煙ルームと化している光景は、異常と言わざるをえません。
このとんでもない事態に対し、親たちは大激怒。
子供に与える罰にしては酷すぎるとして、我が子をその学校に通わせないと言い始める親もいたそうです。
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3 犬になった男
父親が犬小屋に入れられても、当然ですが見た目は人間のままです。
しかし、自分の行いによって、犬そのものになってしまった男がいます。
米国テキサス州ペインズヴィル市在住のロバート・M・クラークがその人。
2006年、彼は、飼っている犬の鳴き声がうるさいのに激昂し、銃でその犬を射殺しました。
後の裁判の結果、彼は180日間服役することに。
ただし、先程のロビンと同様、ここでクラークには選択権が与えられました。
ある条件を満たせば、服役の日数がわずか10日に短縮されることになったのです。
その「条件」とは、犬のキグルミを着て、市内にある全ての小学校を訪れること。
各学校で彼は、子供たちを前にして、警察官と一緒に交通安全の重要性や薬物の危険性などについて解説するというわけ。
そしてクラークは、犬になることを決意しました。
脱力感全開のゆるキャラになって、チビッコたちに講義を行ったのです。
子供たちにしてみれば、目の前にいる犬が、飼い犬を射殺した男だとは思いもしなかったでしょう。
ちなみに、銃の危険性についての講義は無かったようです。