大昔のゲーマーだけが味わっていた地獄5選

ゲーム

「ゆとり世代」などという言葉が使われていたのも今は昔。

これからは「令和世代」「令和チルドレン」なる言葉が定着していくことでしょう。

令和世代の子供たちは、生まれたときからネットが当たり前、スマホが当たり前の環境で育ちます。

グーグルのゲームストリーミング・サービス「Stadia」が普及すれば、ゲーム機でゲームを遊ぶ時代は終わり、「ゲーム機って何?」という人が増えるかも知れません。

そんな彼らにとって、マリオが誕生した頃のゲーマーの日常は信じがたいものでしょう。

今回は、その信じがたい世界を覗いてみます。

(サムネイル:WikimediaImages/Pixabay)

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1 パスワードセーブ地獄

パスワード
geralt/Pixabay

今の時代、ゲームはオートセーブが当たり前。

多くのゲームにおいて、プレイヤーがいちいちセーブする必要はありません。

しかし、昔はセーブするのでさえ一苦労でした。

その苦労を示す最も有名な例は、初代『ドラゴンクエスト』の「復活の呪文」です。

王様に話しかけると、平仮名の羅列20文字で構成された呪文(という名のパスワード)が表示されます。

それをメモっておき、次回ゲームを起動した際にその呪文を入力すると、中断したところからゲームを再開できるのです。

ただし、呪文を入力し間違えたり、メモが不正確だったりすると呪文は機能しません。

二作目の『ドラゴンクエスト2』では呪文の長さが52文字になり、恐らく当時のゲーマーたちは復活の呪文用のノートか何かを用意していたことでしょう。

セーブの度に52文字のパスワードを書き留めねばならないというのも、なかなかの苦行です。

続く三作目でようやく「バッテリーバックアップ」が採用され、プレイヤーは呪文をメモる手間から開放されます。

しかし、ゲームを終えるときは「リセットボタンを押しながら電源を切る」という特殊な手順が要求され、これを忘れてしまうとセーブデータが消失する危険がありました。

2 ゲームの起動待ち地獄

時計

ダウンロード版のゲームの便利なところは、いちいちディスクやカードをゲーム機に挿入する必要が無いことです。

インストールされているゲームをダッシュボードで選択すれば、ものの数秒でゲームが起動します。

現代のゲーマーの中には、起動までのこの数秒でさえイライラするという人もいるかも知れません。

しかし時代を遡れば、ゲームの起動に数分、長い場合で数十分かかることもありました。

ゲームが供給される記録媒体の歴史を大ざっぱに辿ってみると、現在のブルーレイの前はDVD、その前はCD、その前はカートリッジやフロッピーディスクです。

これで終わりではありません。

さらにその前は、「カセットテープ」でゲームが販売されている時代があったのです。

テープ
snd63/Pixabay

例えば、片面30分のテープにゲームのプログラムが記録されている場合、ゲームをパソコン本体にロードするのに30分近くを要します。

「今日はこのゲームで遊ぼう」と思ってから、実際に遊べるようになるまで30分かかるのです。

しかも、この作業はゲームを起動しようとする度に必要となります。

恐ろしい時代と言わざるをえません。

また、カセットテープの宿命として、保管の仕方が悪いと温度変化などの影響を受けてテープが伸びてしまうことがあります。

そうなると、最悪の場合、もはやゲームをロードすることは出来なくなり、そのカセットテープはただのゴミと化すのです。

ちなみに、1983年から長く続いている人気シリーズ『信長の野望』の第一作は、一部のパソコンではカセットテープで発売されていました。

3 トラックボールマウス地獄

マウス
moebiusdream/Pixabay

ファーストパーソン・シューターが好きなゲーマーであれば、ゲーミングマウスにこだわっている人も多いでしょう。

今のマウスは基本的に光学式ですが、かつてはトラックボールマウスが普通でした。

このタイプのマウスは、マウスの中で常にボールがゴロゴロと回転しているので、使えば使うほどマウス内部やボールにゴミが付着していきます。

普段からまめに掃除していれば特に問題は無いのですが、まめに掃除しないのがゲーマーというもの。

マウスの反応が鈍くなっているのに気づき、掃除をしようと底面を開けてみると、中が凄いことになっている場合も。

日常的にマウスを酷使してゲームをする人にとっては頭の痛い問題でした。

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4 絵が一切無い地獄

スクリーン
tookapic/Pixabay

「Xbox One X」と「PS4 Pro」とでは、どちらの画面がキレイなのか。

ゲーム情報サイトなどでは、新作ゲームが発売される度に、両方のグラフィックを比較しているところもあります。

少しでも美麗な映像でゲームを楽しみたいというのが、一般的なゲーマーの要望だと言えるでしょう。

しかしながら、大昔のPCゲームには絵がありませんでした。

例えば、1980年にアメリカで発売された『ゾーク』は、トレジャーハンティング系のRPGですが、画面にはテキストしか表示されません。

プレイヤーがいま立っているのがどんな場所で、周りに何があるのか、道はどの方角に伸びているか、などといった情報が全て文章で説明されるのです。

それに対してプレイヤーは、「>NORTH」「>WEST」などのコマンドを入力して移動し、「>LOOK」で周りを見渡し、「>GET 」でアイテム等を入手します。

この手のゲームで重要なのは、表示される説明を基にマップを自分で描くこと。

町の建物はおろか道すら表示されないので、自分で紙に描いて視覚化する必要があるのです。

5 ゲームがクリアできない地獄

ダンジョン
kalhh/Pixabay

難易度が高すぎることで最近話題のゲームと言えば『SEKIRO』です。

戦国時代の忍びを主人公にしたアクションゲームですが、立ち回り方をちゃんと理解しないで遊ぶと、敵の容赦ない猛攻の前に為す術も無く屠られます。

しかし有り難いことに、基本戦術から強敵の倒し方まで、詳しく解説しているサイトが複数存在し、ボスの攻略動画も見られるので、根気よく戦い続ければいずれはクリアできるはず。

このように攻略情報をいつでも確認できるのも、すべてネットがあるおかげです。

ネットの無い時代では、難しいゲームの攻略は一筋縄ではいきません。

先程ご紹介した『ゾーク』の続編である『ゾーク2』では、ゲーム史上最も難解な謎の一つと言われる「歪な形の部屋」が登場します。

ここにたどり着いたプレイヤーは、この部屋自体が一種の迷路になっているのに気づきます。

そうであれば、地道にマップを手書きすれば脱出できるはず。

迷路
Eluj/Pixabay

しかし厄介なことに、この部屋では歩く度にプレイヤーは部屋内の別の位置に飛ばされます。

画面に絵が全く表示されない時代から、ダンジョン探索によくある「強制ワープの罠」は既に存在していたということです。

手がかりを求めて部屋の中を改めて調べると、次のような「ヒント」が。

ダイアモンドの形をした窓のそばに、長い棍棒が落ちている。

棍棒の太い端には奇妙な焼け跡がある。

棍棒には「ベーブ・フラットヘッド」という人名が刻まれている。

この文章の謎を解かずしてこの部屋からは脱出できません。

ほとんどのプレイヤーはこれが何を意味しているのか皆目見当が付きませんでした。

皆さんはお分かりでしょうか。

実はこれ、野球場を暗示しているのです。

野球
ricelawmd/Pixabay

プレイヤーは、部屋全体を球場に見立てた上で、部屋のどこかに存在する「ホームベース」から出発し、一塁から三塁までのベースを通過せねばなりません。

それでようやくこの部屋の謎が解けるという仕組み。

ところが、そもそも「ホームベース」がどこにあるのかも分からないのです。

とりあえず適当に移動するしかありません。

唯一の救いは、正しい方向に進むと窓がかすかに明るくなること。

ただそれだけです。

野球好きの人なら解ける謎かも知れませんが、このゲームが発売された当時、アメリカでも野球は今ほどの人気はありませんでした。

さらに、このゲームはアメリカ以外の英語圏でも発売されていましたが、アメリカ人以外で、この部屋の謎を解くカギが野球場だと気づく人はまずいなかったでしょう。

そもそも、RPGを遊んでいて迷路の中に棍棒が落ちていたら、野球のバットではなく武器だと思うのが普通です。

ゲームを開発したインフォコム社は、この難解すぎる謎解きについて、プレイヤーへの配慮を欠いたとして後に謝罪しています。

現代であれば、攻略サイトを見れば一発解決ですが、今から約40年前のゲーマーたちは、全て自力で解決するしかなかったのです。

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