テレビでたまにやっている「警察24時」で、「悪質!万引き常習犯の呆れた言い訳!」などといった言葉を目にすると、ついつい見てしまいます。
捕まった万引き犯がよく口にするのは、「仕事のストレスを発散したかった」とか「家庭のことで悩みを抱えていて」というイマイチよく分からない動機。
それを聞いている店主が、埒が明かないので警察に電話しようとすると、
「警察だけは勘弁してください!盗んだのは今回が初めてなんです!」
と必死に犯人が訴えかけます。
しかしこういう人ほど、盗んだ商品を出すように言われると、体中のあちこちから大量の品物が出てくるのはお約束。
どう考えても初犯ではありません。
〈originally posted on September 21,2019〉
1 自分が万引きした商品に殺された犯人
2017年2月9日、イギリスのウィルトシャー州トローブリッジにあるスーパーマーケットで万引きがあり、犯人が逃走。
それを発見した警備員がすぐさま追いかけ、駐車場で犯人にタックルを食らわせました。
犯人は30歳の男ですから、タックルされたくらいではせいぜい軽傷を負う程度のはず。
ところが、犯人の体からは何故か流血が。
実は、タックルの衝撃で、その男が盗んで隠し持っていたボトルが割れ、破片が体に刺さっていたのです。
万引き犯はその場で死亡しました。
その男は、事件のあった町で多数の窃盗事件を起こしていたことが明らかになっています。
一方、正義感を発揮したがゆえに犯人を殺してしまった20歳の警備員は、過失致死の容疑で取り調べを受けることとなりました。
2 「私は捕まらない」Tシャツで捕まった犯人
2015年8月、米国フロリダ州サンフォードにある百貨店「マーシャルズ」で、女性客がバッグを盗む瞬間が監視カメラに捉えられました。
それだけならさほど珍しくはありません。
しかし、その犯人が特徴的だったのは、着ていたTシャツ。
胸のところに大きく「私は捕まらない」というスローガンが書かれてあったのです。
自分の万引きテクニックによほど自信があったのでしょう。
確かに彼女は捕まりませんでした。
約2ヶ月間は。
事件から約2ヶ月後、警察は監視カメラに映っていたシャゾーニャ・ウィリアムスという女を逮捕。
結局、盗みのテクニックも服選びのセンスも並以下だったのです。
3 ブラを使った奇抜すぎる万引き法
2017年1月27日、イギリスのバーミンガムにあるB&Mバーゲンズという店で、サフロン・カーティス=マクギンティという女が窃盗容疑で逮捕されました。
盗んだ品物は、香り付きキャンドル、菓子類、電動歯ブラシなど。
その18歳の女は、ベビーカーを押しながら店内に入り、お目当ての商品をベビーカーの中に隠していったのです。
ちなみに彼女に子供はいません。
つまりこのベビーカーは、万引きした品物を隠すために持ち込んだもの。
しかし、子供のいないベビーカーを押していると不審に思われかねません。
そこで彼女は考えました。
赤ん坊の代わりとして、犬のぬいぐるみに白い服を着せ、ベージュのブラジャーのカップを切り取って目と鼻と口を描き、それをぬいぐるみの顔に貼り付けたのです。
問題は、ブラに描かれた顔のクオリティ。
「絵心ない芸人」並みに酷いものだったので、警察官でさえその下手くそな絵をネタにしてジョークを飛ばしていたとか。
そもそも、顔面がブラジャーで出来た「赤ん坊」がベビーカーに乗っていたら、周りの注目を集めるのは必至。
それで万引きをしようとした根性だけは凄いと言えるでしょう。
4 警備員から逃れるための「最臭」手段
警備員が万引き犯を捕まえたとき、その犯人が素直に犯行を認めればいいですが、そうはいかないこともあります。
何も盗んでいないと白を切るだけでなく、激しく抵抗することもあるでしょう。
しかし、これからご紹介する犯人に比べれば、そんなことは可愛いものです。
2015年、米国フロリダ州フォート・ローダーデールにある百貨店「メイシーズ」で、マリソル・トリビオという女が、万引きの現行犯で警備員に呼び止められました。
その場から何とか脱出しようと考えた女は、即座に自分のパンツに手を突っ込みます。
手を引き抜くと、掌にはウンコが。
彼女はそのウンコを、警備員の顔になすりつけました。
トリビオは、ウンコ攻撃によって警備員を行動不能にできると考えたのでしょう。
しかし、警備員は怯むことなく彼女の身柄を拘束し、その後、警察がトリビオを逮捕。
これで事件は一応解決しましたが、ウンコがいつからパンツの中にあったのかは謎です。
5 稼ぎ過ぎた万引き犯
万引きを極めると一体どれくらい稼げるものなのか。
正解は、2百万ポンド(約2億6千8百万円)。
これは、イギリス人のキム・ファリーという女性が、9歳のときから始めた万引きによって盗んだ品物の合計額。
彼女はこれまでに5回実刑を食らっています。
そんなキムの万引き人生は、2014年に終わりを告げました。
そのきっかけは、普通の家庭生活を望む娘のパリスから、盗みを止めるように言われたこと。
その後は、万引き防止のための活動や、それに関する本の執筆を開始。
そして今年の8月、テレビ番組に出演して著書の宣伝を行いました。
しかし、これに対して視聴者から批判が殺到。
万引きによって200万ポンドもの利益を得ておきながら、今度は万引き防止の本を出版して印税を稼ぐとは、ふざけるのもいい加減にしろ、と言いたくなるのは当然でしょう。