日々報じられるニュースの中には、時に多くの人を驚愕させるものがあります。
その内容があまりに残酷という場合もありますが、残酷さとは無関係に、事件に関する「数字」に驚かされることも。
そんな数字の例としては、例えば年齢があります。
史上最年少で何らかの偉業を達成すれば、大きな話題になるのは間違いありません。
もちろん、史上最年少でとんでもない犯罪を実行する者もいますが……。
〈originally posted on May 30,2019〉
1 飲酒運転で警察とカーチェイスしていた12歳の少女
2019年5月、米国ニューメキシコ州で、蛇行運転をしている車を発見した警察官が、その車に停止を命じました。
しかし、ドライバーはそれを無視してスピードをグングン上げて逃走。
犯人と警察とのカーチェイスの途中、問題の車は警察の車両に二度ぶつかりそうになりつつ、最終的に速度標識に激突し、停止しました。
赤い車体から出てきたドライバーがまだ子供であることを知って、警察官たちは驚きます。
彼女はわずか12歳。
同上していた仲間3人も同年代でした。
運転していた女の子に警察官が話を聞くと、彼女は祖父が寝るのを待ってから、祖父の車で家を出て、友人たちの家へ行ったのだとか。
その後は、仲間と皆で酒を呷り、夜の街をドライブしていたのです。
車内からは、スミノフのウォッカなどが見つかっていますが、彼らがどこから酒を手に入れたのかはよく分かっていません。
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2 二万人の教師が学力不足でクビの危機
2017年、ナイジェリアの大統領であるムハンマド・ブハリ氏は、国内で起きているある問題について、「悲劇的である」とコメントしました。
その問題とは、「教師の学力が低すぎる」というもの。
事の発端は、ナイジェリアのカドゥナ州で、小学校教師を対象に実施された学力テスト。
テストのレベルは10歳の子供向けで、成績が75%以下のスコアであれば、受験者はクビです(ただし、追試を受験することも可能)。
このテストの結果、悲惨な実態が明らかになりました。
実に2万人を超える受験者が、合格ラインに達せず、失職の危機にさらされたのです。
ちなみに、実際のテストで出された問題の一部をご紹介すると……。
・一日で2個の卵を産むニワトリを4羽飼っている場合、6日間で産まれる卵は合計いくつか。
・8人でやると4日で終わる仕事がある。この仕事を4人でやると何日で終わるか。
・価格が14000の商品に8%の割引が適用されるといくらになるか。
などといった、小学生の算数レベルの内容です。
それを考えると、教師の学力アップは喫緊の課題と言えるでしょう。
問題を抱えているのは教師だけではありません。
ナイジェリアの子供たちの教育環境は非常に厳しく、同国は非就学児童が最も多い国の一つとなっているのです。
3 新品PS4をたった千円でゲット
新品のPS4を千円で手に入れる方法は無いものか。
結論から言えば、ありません。
現在、PS4は中古でも2~3万円します。
では、お金の無いティーネージャーが法律をガン無視してでもPS4をゲットするにはどうするか。
窃盗しかありません。
しかしPS4の箱はそこそこデカい。
店で万引きしようとする猛者はまずいません。
ところが、その猛者がフランスで発見されました。
2018年9月、フランスのモンベリアールにあるスーパーマーケットで、19歳の男が新品のPS4をたったの9ユーロ(約千円)でゲットすることに成功。
彼はまず、大きな袋にPS4本体を入れると、そのままフルーツ売り場に行き、あくまでフルーツとして重さを量ってから、その重さに見合った金額をセルフレジで支払ったのです。
セルフレジは日本でも一部のコンビニ等で導入されていますが、そのシステムに欠陥があるとこのような単純な犯罪を防ぐことすら出来ません。
その男は、犯行を一回だけにしていれば、恐らく逮捕されることはなかったでしょう。
しかし、翌日も同じ店に行き、同じ手口でPS4を盗もうとしたことから逮捕されました。
犯行の動機は、PS4を売って得たお金を、ニースまでの旅費にしようと考えたのだとか。
2019年1月、彼は裁判で懲役4ヶ月が言い渡されました。
4 「バカ」の一言で罰金55万円
2018年、アラブ首長国連邦に住む男性が、「バカ」の一言がもとで罰金刑を受けるはめになりました。
その男性は、自分が好意を抱いている女性と、スマホのメッセージアプリで会話を楽しんでいるとき、軽い冗談のつもりで、「バカ」という言葉を使ったのです。
本人の話によると、相手の女性を侮辱する気は毛頭無かったとか。
ところが、彼は後の裁判で、懲役2ヶ月(執行猶予3年)と罰金2万ディルハム(約55万円)を宣告されました。
アラブ首長国連邦は、スマホなどを使った犯罪に非常に厳しいことで知られています。
例えば、彼女が彼氏のスマホを勝手に操作してメールの履歴やら何やらを見まくる行為は、日本ではさほど珍しくありません。
むしろそれに対して彼氏が激怒すれば、「己にやましいところがあるからでは?」などという要らぬ誤解を生みかねないでしょう。
しかし、アラブ首長国連邦ではこれはれっきとした犯罪。
夫婦間であっても犯罪です。
過去には、夫のスマホからメール等のデータを自分のスマホにコピーした妻が、懲役3ヶ月に処せられています。
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5 約6万5千人が悲鳴を上げた激ムズ試験
ドイツでは、大学入試制度が日本とは大きく異なり、進学を希望する学生たちは、大学入学資格を得るための「アビトゥア」という試験を毎年5月から受験します。
試験に合格し、一度この資格を取ってしまえば、一部の例外を除いて自分の好きな大学に入ることが出来ます。
日本の場合、センター試験を受験した上で、各大学の入試を受けねばなりませんが、ドイツの場合はこのアビトゥア試験一発で大学に行けるかどうかが決まります。
それだけに、試験の難易度はかなり高め。
筆記試験の所要時間は5時間で、数学に重点が置かれています。
今年のアビトゥア試験では、例年には無い「事件」が起きました。
試験問題があまりにも難しすぎるので、バイエルン州で受験した学生たちが、採点基準をゆるくしてもらうべく、署名活動をおこなったのです。
集まった署名の数はなんと6万5千人以上。
もともと難しい試験なのですが、2019年度の試験は特に難しかったようで、過去問を徹底的に研究していても歯が立たない内容だったとか。
受験者の一人であるソフィー・バスマンという女子学生は、
「とにかく難しすぎる。去年までの問題と比較にならない」
とコメント。
教師の中にも受験生に同情する人はいます。
ある数学教師は、今年の試験問題を全て解くのに15時間かかったとか。
それを学生たちは5時間以内で解かねばならないのですから、相当に難しいことがうかがい知れます。
しかし、以前、教職員組合のトップだった人物は、激ムズ試験に悲鳴を上げる彼らについて、
「忍耐力が無く、自分の思い通りにならないとすぐ不満を漏らす今どきの若者のタワゴトである」
と言ってバッサリ切り捨てました。