人間でいることに飽きてきたら、人間以外の存在として生きてみるのもいいかも知れません。
自分はスライムだと思い込んだり、蜘蛛になりきったりして日々を過ごせば、ありふれた日常が、違った世界として捉えられることもあるでしょう。
流石にスライムや蜘蛛として生活するのはかなりハードルが高いですが、それでも、世界には、自分のことを動物や架空の人物だと信じている人がいるのです。
今回はそんな、珍しい生き方を自ら選んだ人々の話です。
〈originally posted on January 9,2020〉
1 自分がネコであることに気づいてしまった女性
ノルウェーのオスロに住むナノという24歳の女性は、16歳のとき、自分がネコであることに気づいたそうです。
それ以来、彼女は、可能な限り、ネコとして生活しています。
頭には猫耳のヘアバンドを付け、口の周りには申し訳程度のヒゲを描き、両手・両膝をついて這って移動するのです。
寝るときは、流し台や窓際などで、体を丸くして寝ます。
家の外で、犬と遭遇したときなどは、シャーッ!という声を出しながら、犬を威嚇するとか。
医師の話では、ナノは、遺伝子的な欠陥を抱えているらしいのですが、本人はそんなことは気にせず、ネコとしての毎日を楽しんでいます。
ネコと言えば、ネズミを捕まえることが大きな特徴ですが、彼女自身は、ネズミの捕獲はあまり得意ではないようです。
しかし、通常の人間に比べて、聴覚が優れ、夜目が効くので、周りの状況を把握する能力は、まさにネコ並み。
その能力をどう活かすのかは分かりませんが、今後も、彼女は、ネコとして生きていくことでしょう。
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2 人間とマーメイドの二重生活
ドイツのザクセン州に住むハイドラン・バース(41)という女性は、人間とマーメイドの両面を持つ女性です。
幼いとき、ディズニーの『リトル・マーメイド』に登場するアリエルに惚れこんでしまった彼女は、次第に、自分はマーメイドの生まれ変わりではないか、と思うようになったとか。
2016年には、日本円で約20万円もかけて、マーメイドの尾を作成。
それ以来、ハイドランは、暇さえあれば近くの湖に行って、尾を装着し、マーメイド気分を満喫しています。
彼女としては、本当は公共のプールに行きたいそうなのですが、マーメイドの巨大な尾が周りの人に危険だという理由から、尾を付けた状態でプールに入ることを禁止されているのです。
そんなハイドランにとって、水の中は、マーメイド以外の理由でも、特に適した環境なのだとか。
というのも、彼女は生まれつき耳が聞こえないので、普段は手話でコミュニケーションを取るのですが、水中では誰もが手話を使う必要があるからです。
夫と3人の子供たちも、ハイドランのマーメイド・ライフに協力的で、しかも、娘2人の方は、母親と同じく、マーメイドの魅力にどっぷりハマっています。
3 人類を救済するべく生まれたエルフ
米国イリノイ州出身の、キンブレル・イーヴンタイドという38歳の女性は、プレアデス星団に起源を持ち、人類をより良い方向へと導くために、地球上で、人間として生を受けた、エルフです。
本人がそう言っているのですから、彼女はエルフなのです。
突っ込む余地などありません。
キンブレルが、自分の正体に気づいたきっかけは、J・R・R・トールキンの『ロード・オブ・ザ・リング』に出会ったこと。
この作品に触れて、自分がエルフだと悟ってから、彼女は、可能な限り、エルフ特有のドレスを身にまとい、長い「エルフ耳」を付けて過ごしています。
念の為に言っておきますと、彼女は、エルフ好きをこじらせたコスプレイヤーではありません。
キンブレルは、人間をより高度な次元へ導くという、崇高な使命を帯びているのです。
彼女の話によると、人間が、エルフのような、進化した存在になれるかどうかは、あくまで心の問題であって、肌の色や国籍などは無関係とのこと。
つまりは、誰でもエルフになれる可能性があるということなのですが、自分がエルフになれたことに、どうやって気づくのかは謎です。
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4 ヴァンパイアとして月2リットルの血を飲む母親
米国ペンシルベニア州ウィルクス・バリに住むジュリア・ケイプルズ(53)は、ヴァンパイア同然の生活を、40年近くも続けています。
どの辺がヴァンパイアなのかと言いますと、他人の血液を飲むのです。
その量は、多いときで、月2リットル。
ただし、相手の首をガブリとやって血を飲むことは流石に無く、彼女のライフスタイルの特殊性を理解した上で、自ら血液を寄付してくれる支援者のおかげで、血液を賄っています。
本人の話によると、他人の血を飲むと、不老不死の吸血鬼のように、体中に力が漲り、いつまでも若々しく、健康でいられる気がするのだとか。
ヴァンパイア生活の効果かどうかは分かりませんが、ジュリアはこれまで、大病とは無縁です。
ちなみに、他人の血液に対する欲求に彼女が目覚めたのは、10代のときに、彼氏と初めてキスをした瞬間。
唇を重ねるだけでは我慢出来ず、彼女は本能的に、彼氏を噛んでいました。
初キスは悲惨な結果に終わり、それ以来、彼氏はキスをしてこなくなったとか。
本当にヴァンパイアが転生したかのようなジュリアですが、普通に結婚しており、息子と娘が一人ずついます。
家の中には、ドラキュラ伯爵の屋敷を彷彿とさせる装飾がそこかしこにあり、もちろん、棺桶もバッチリ。
夫は彼女の生き方に協力的ですが、娘の方は全く理解できないらしく、むしろ母親の健康面を心配しています。