ゲームに関連した都市伝説として最も有名なのは、初代ポケモンの「シオンタウン」で流れる不気味なBGMでしょう。
この曲は、多くの子供たちを不可解な行動に追いやったとされています。
普通に考えれば、いくら不気味な音楽であっても、それを聴いただけで子供の行動がおかしくなることなどありえないのですが、この手の都市伝説は、何故か多くの人の興味を引きます。
そういった都市伝説は、たいてい単なるウワサやデマだったりするものですが、時には真実のこともあるから驚きです。
〈originally posted on September 11,2018〉
1 不正を行うとセーブデータが削除される恐怖(バンジョーとカズーイの大冒険)
最近のゲームではあまり見ないですが、90年代に発売されたゲームの中には、「チートコード」が設定されているものが少なくありませんでした。
タイトル画面などでそのコードを入力すると、残機が無限になったり、いきなりフル装備になったりと、大抵はゲームの難易度がグッと下がるようになっています。
『バンジョーとカズーイの大冒険』にもそういったチートコードが含まれていましたが、それはあくまで開発側が用意したもの。
しかし、ゲーマーの中には、不正な手段を使って本当のチートをやってしまう者もいました。
そして驚くべきことに、開発側はそういう不正への対策もゲームの中に巧妙に組み込んでいたのです。
プレイヤーによる不正なチートをゲーム側が探知すると、敵キャラの一人である魔女が現れ、チート行為を止めなければセーブデータを削除する、とプレイヤーを脅迫してきます。
このゲームの発売当時、チートをやっていた多くのプレイヤーは、このメッセージを真剣に受け止めず、そのままチートをして遊び続けていました。
すると、今度はモグラのキャラクターが現れ、セーブデータを削除する気満々のセリフを吐いた後に、次の二つの選択をプレイヤーに迫ります。
・チートプレイを続行する(Aボタンを押す)
・チートプレイを止める(Bボタンを押す)
ここでプレイヤーが、Aボタンを押すとどうなるのかというと……。
セーブデータは見事に消されてしまうのです。
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2 プレイヤーをYouTubeで謝罪させる鬼のメーカー(ジャスト・サヴァイヴ)
『ジャスト・サヴァイヴ(H1Z1)』というのは、2015年に発売されたオンラインゲーム。
その内容はというと、タイトルからして説明不要なくらい、とにかく生き残るのが目的のゲームです。
基本的に、周りは敵だらけ。
他のプレイヤーはもちろんのこと、オオカミやクマが襲ってきたり、ゾンビが飛びかかってきたりもします。
この手のオンラインゲームではありがちなことですが、リリース直後からこのゲームは色々と不具合が発見され、それを利用して、ありえないプレイをする者が続出しました。
撃った弾が壁を通過したり、弾数が無限になったりすることで、無双状態を実現できるだけでなく、ダメージを食らわなくなって文字通り無敵状態になっているプレイヤーも。
こういう状況を放置しておけば、ゲームバランスが崩壊して、まともにゲームを楽しめなくなる可能性が出てきます。
ゲームのバグを利用したチートであることを考えると、まずはメーカーがそのバグを修正すべきように思えますが、そのメーカーはもっと手っ取り早い手段を選びました。
チート行為をしていたプレイヤー約3万人を、問答無用でアカウント停止処分にしたのです。
これによってゲームが出来なくなったプレイヤーの中には、何とかして復帰したいと望む者も。
そのような要望をする人たちに対し、このゲームの開発チームを率いるジョン・スメドレーは、次のようにツイート。
「謝罪するから何とかしてくれと言うつもりなら、YouTube上での謝罪が必須。個人情報は出さないように。動画リンクはEメールで」
つまり、メーカーに謝罪のメールを送ったところで、メーカーはそんなものを謝罪とは認めないというわけです。
カメラの前で謝罪し、その動画を投稿して、世界中に自分がチーターであることをさらせば、ようやく謝罪と認められます。
さて、3万人のチーターのうち、実際に謝罪ビデオをYouTubeに投稿したのは何人かというと……。
3人です。
その3人の謝罪や、メーカーに届いた謝罪メールのほとんどは、かなり自分勝手な理由でチート行為を正当化しようとするものだったとか。
結局、どんな形の謝罪がなされようが、不正行為は不正行為であり、チーターに対する厳しい態度をメーカーが変えることはありませんでした。
3 ディズニーが鬼畜ゲームで子供を苦しめる(ライオン・キング)
世界中の子供に夢を与えるディズニーが、鬼畜なことをするわけがない。
それが世間一般の「真実」なのでしょうが、何事にもダークな側面はあるものです。
ディズニー作品を基にしたゲームで、90年代にリリースされたものの多くは、尋常でないほど難易度が高いという特徴があります。
例えば、1994年にメガドライブ用ソフトとして発売された『ライオン・キング』はその代表例で、その難しさは伝説級です。
ディズニー作品のゲームであれば、子供向けという性格が強いはず。
にも関わらず、何故そんなに鬼畜な難易度なのか。
実は、ゲームの難易度を極限まで上げることを要請していたのは、他ならぬディズニー。
その理由は、アメリカにかつて存在していた「ブロックバスター」という、ビデオやゲームのレンタルショップにあります。
ディズニーは、自社の作品のゲームがレンタルされることを嫌い、消費者にゲームを購入させるための策を練りました。
その答えが、常軌を逸した難易度。
何度かレンタルしたくらいでは到底クリアできないゲーム設計にすることで、ソフトの売上げアップを図ったのです。
4 「テストプレイしたのかよ!」→してません(ゴッド・オブ・ウォー)
ギリシャ神話の神々が登場するアクションゲームの『ゴッド・オブ・ウォー』は、今やプレイステーションの看板タイトルの一つ。
2018年の4月にPS4版が発売されましたが、オリジナル版が制作されたのは、2005年です。
非常に人気の高いゲームですが、意外なことに、一作目が発売された当時、メーカーは、このゲームが成功を収めるなどとは夢にも思っていなかったとか。
結果的には大ヒットとなったわけですが、開発者には一つ大きな後悔がありました。
その後悔の原因となっているのは、ラスボス戦まであと少しというところでプレイヤーの前に立ちはだかる、「タワー・オブ・ブレイド」です。
回転する柱の到るところから鋭い刃が突き出ており、プレイヤーはその柱をはるか上まで登っていかねばなりません。
途中、わずかにでも刃に触れると、一気に下まで落下し、また一からやり直し。
この柱でイライラを爆発させ、「開発者はテストプレイしたのかよ!」と叫んだプレイヤーも数多くいたことでしょう。
「テストプレイしたのか?」というのは、ゲームの鬼畜な難易度に激怒したゲーマーの決まり文句になっていますが、もちろん普通はどのメーカーもテストプレイはやっています。
ところが、このゲームの開発チームは、タワー・オブ・ブレイドの所だけはまともにテストプレイしていなかったのです。
それまではキッチリとテストプレイを重ねていたのですが、ゲームの終盤であるタワー・オブ・ブレイドに至って、「ここまで何の不具合も無かったから、もう大丈夫だろ」という慢心が生まれ、テストプレイ無しで完成させてしまったのです。
その結果、タワー・オブ・ブレイドが、ありえないほど厄介な難所になっていることに開発者すら気づいていませんでした。
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5 ゲームで鍛えたスキルが人命を救う(マリオカート)
2013年7月26日、米国コロラド州で、ダーリーン・ネスターという女性が、10歳と4歳のひ孫を後部座席に乗せて車を運転していたところ、突然軽い発作に襲われました。
それまで普通に会話をしていたのに、いきなりお婆ちゃんが無言になったことを不審に思った10歳のグリフィンが身を乗り出してみると、お婆ちゃんの体が動いていないことに気づきます。
彼は咄嗟にハンドルを握りました。
ネスターの足がアクセルを踏みっぱなしになっているので、彼ができるのはハンドル操作のみ。
にも関わらず、グリフィンは他の車に一切ぶつかることなく、運転を続行。
その後、車道脇に車を寄せたところでようやくお婆ちゃんの足がアクセルから外れ、車は停止しました。
ところで、運転経験の無いはずのグリフィンが、生まれて初めて実際に車を運転し、全く事故を起こさずに済んだのは何故か。
本人の話によると、その秘密は『マリオカート』なのだとか。
マリオカートで遊びまくっていたことと、ゴーカートに乗った経験から、初めてでも問題なく運転できたのだそうです。
無事に回復したネスターは、マスメディアからの取材に対し、自分の命を救ってくれたひ孫を大絶賛していました。