子供から大人まで広く愛される、ディズニーの傑作映画「トイ・ストーリー」。
この作品のシリーズを、一度も観たことが無いという人は、あまりいないのではないか。
映像の美しさも然ることながら、よく練られたストーリーは、何度観ても感動させられる。
今回は、そんな名作アニメ映画の裏に隠された、意外な事実をご紹介しよう。
〈originally posted on November 5,2014〉
1 「シャイニング」との意外な関係
「シャイニング」といえば、スティーブン・キング原作、スタンリー・キューブリック監督の名作ホラー映画。
子供に夢を与える「トイ・ストーリー」とはまるで逆の存在のように思えるが、実は意外な接点があるのだ。
「トイ・ストーリー」の編集を担当したスタッフが「シャイニング」の大ファンで、映画の中に「シャイニング」通の人にしか分からない遊び心を織り交ぜたのである。
おもちゃを嬉々として壊しまくる凶悪な子供、シドの家にある床の模様を、「シャイニング」に出てくるものとそっくりにデザインしたのだ。
2 ジム・ハンクスもウッディの声を担当している
ウッディ役の声優といえば、唐……ではなくて、トム・ハンクス。
しかし、映画以外のショート・ストーリーや、ゲーム、おもちゃなどの声については、トム・ハンクスのスケジュールが合わない場合は弟のジム・ハンクスが担当しているのだ。
ジム・ハンクスについてはあまり知らない人も多いだろうが、彼は4人兄弟の末っ子で、幼い頃に両親が離婚。
そのとき、ジムは母親に、兄のトムを含めた3人は父親に引き取られた。
よって、トムとジムは別々に育てられたのである。
もともとジムは役者を志望していたわけではなかったが、女優をやっていた妻の勧めで役者の道に入り、現在は俳優・声優として活動している。
3 隠れミッキーの存在
ディズニーの映画の多くにはミッキーマウスがこっそり登場しているのをご存じだろうか。
「トイ・ストーリー」も例外では無い。
アンディの部屋の壁に飾られた大きな時計の文字盤にしっかりとミッキーが登場しているのである。
ただし、相当に注意して見ないと分からないかも知れない。
4 アンディ役にかける情熱が凄まじい
おもちゃを愛する主人公の男の子、アンディ役のオーディションで見事に役を勝ち取ったのがジョン・モリスなのだが、彼のオーディションにかける意気込みが凄い。
何と彼は、オーディション会場に自分のおもちゃコレクションを丸ごと持参し、おもちゃに対する愛情を熱っぽく語ったそうである。
その結果、彼のあまりの情熱に圧倒されて、審査員たちはアンディ役をジョンに決めたのだとか。
5 削除されたシーン
「トイ・ストーリー」の1作目で、ウッディが、自分がゴミ箱に捨てられるという悪夢を見るシーンがあったのだが、これは最終的に削除されてしまった。
子供の観客に対して、描写が少しダーク過ぎると判断されたのだろう。
6 膨大な時間を費やした1作目
「トイ・ストーリー」の制作を担当したのは言わずと知れたPixarだが、当時はたった1秒の映像を作るのに約120時間もかかっていたそうだ。
では、映画の本編すべての映像を作るのに一体どれくらいの時間がかかっていたのかというと、驚くなかれ、制作に使われた117台のパソコンの使用時間を総計すると約80万時間にも上るのだ。
7 アンディのラストネーム
よほど熱心な「トイ・ストーリー」ファンであっても、アンディのラストネームは知らない人が多いのではないだろうか。
それもそのはず、実は、彼のラストネームは映画の中では一度も呼ばれることがないのである。
ではどうやって知ることができるのか。
これはちょっと卑怯な手かもしれないが、映画のクレジットでアンディのお母さんの名前が”Mrs.Davis“と表記されているのだ。
つまり、アンディのラストネームは”デイビス”というわけ。
というわけで、あまり知られていない「トイ・ストーリー」の事実をご紹介した。
これらの事実をもう全部知っていたという方は、相当な「トイ・ストーリー」通ということになろう。
それにしても、この映画はいわゆる「2作目のジンクス」など物ともせず、シリーズを追うごとに完成度やスケールが増していったのはすごいというほかない。
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