結婚したときの、希望に満ちた幸福感に比べると、離婚するときには、考えただけで疲労感が押し寄せる問題が噴出します。
子供の親権、養育費、財産分与などの問題に加え、多くの場合、女性は旧姓に戻りますから、婚姻時の姓に戻すか否かを決めねばなりません。
最後の点については、世界的にも極めて珍しい、強制的夫婦同姓を維持している日本という国を恨むしかないでしょう。
離婚は、避けられるのであれば、それに越したことはないですが、時には夫婦の間に亀裂が入ることもあります。
その理由は、たいていは、どちらかの不倫だったりするわけです。
しかし、世の中には、かなり奇妙な理由で離婚したカップルもいます。
〈originally posted on February 25,2020〉
1 妻がブサイク過ぎるので離婚
2012年、中国人のジャン・フェンという男性は、最愛の妻との間に生まれた第一子を見た瞬間、絶望感に包まれました。
彼を絶望させたのは、赤ん坊の顔。
ありえないほどにブサイクだったのです(※あくまでフェン氏の感想です)。
フェン自身は決してブサイクではなく、妻もかなりの美人。
その二人から、何故そのような残念な顔(※あくまでフェン氏の以下略)の赤ん坊が出来るのか。
咄嗟にフェンの頭に浮かんだのは、妻の浮気です。
どう考えても自分と妻との間に出来た子ではないと確信した彼は、妻を問いただしました。
それに対する妻の返答に、フェンの絶望感はさらにレベルアップ。
妻は、日本円にして約9百万をつぎ込んで、顔に整形手術を施していたのです。
妻がひた隠しにしていたこの事実を、夫は全く知りませんでした。
ちなみに、整形前の顔は、どことなく『ゲゲゲの鬼太郎』のねずみ男を彷彿とさせる感じで、整形後とは似ても似つかぬ別人です。
ショックを受けたフェンは、慰謝料を求めて妻を相手取り、提訴。
無茶苦茶な裁判のようにも思えますが、意外にも、裁判所はフェンの主張を認め、妻に慰謝料の支払いを命じました。
それに加え、夫の要求通りに、離婚も成立。
9百万円もかけて美人に生まれ変わった妻が、ブサイクが原因で離婚というのは、何とも皮肉な話です。
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2 グリーンピースの食べ方が気に入らないので離婚
夫婦であっても、お互い、生まれも育ちも違うわけですから、相手のちょっとした癖や習慣が気になって、イラッとして、ムカッときて、別れたくなることもあるでしょう。
2014年、クウェート在住の或る女性も、そんな感じで離婚届を出しました。
彼女は、食事中に夫が見せた「信じがたい行動」に耐えられなかったのです。
その行動とは、パンを使ってグリーンピースを食べること。
恐らく、パンでグリーンピースを雑に挟んでかぶりついていたのでしょう。
実にワイルドな食べ方ですが、テーブルマナーを重んじる妻にとっては、フォークを使わないなど言語道断。
それで離婚を決めたのですが、なんと結婚してからわずか数日後の出来事だったそうです。
3 夫が優しすぎるので離婚
2019年、アラブ首長国連邦のフジャイラで、ある女性が、結婚生活一年目にして、驚くべき理由で裁判所に離婚の申立てを行いました。
その理由とは、「夫が優しすぎる」というもの。
結婚したときからその夫は、妻に最高度の優しさで接しつづけ、彼女の言うことに反論したことなど一度もありません。
過去に一度、太ってきた彼を見て、彼女が痩せるように言ったときには、食事制限と筋トレによる過酷なダイエットに励み、やり過ぎで足を骨折してしまったとか。
そんな夫について、彼女はこう語っています。
「私への愛情が強すぎて、息が詰まりそうなの」
「頼んでもいないのに、家の掃除を手伝ったりもするのよ」
夫は妻にべた惚れなので、彼女の言うことは何でも聞きます。
もちろん、喧嘩をすることもありません。
さらに、毎日のように彼女にプレゼントを贈ります。
しかし、彼女としては、一般的な夫婦らしく、時には喧嘩をしてみたいのだとか。
そんな妻から離婚訴訟を起こされた夫は、裁判所に対して次のように反論。
まだ結婚一年目の夫婦に対して、裁判所が判断を下すのはフェアじゃない。
誰にでも過ちはあるし、皆そこから学ぶ。
私は、常に完璧で優しい夫であるべく努力している。
言っていることは正論だと思えるのですが、妻にとって、こんな優しすぎる夫との夫婦生活は、地獄そのものだったようです。
4 結婚して3分後に離婚
結婚して数日後に、夫のグリーンピースの食べ方が気に入らなくて離婚を決めるのも凄いですが、これからご紹介するカップルに比べたら、まだ序の口です。
2019年、クウェートに住むカップルが、婚姻届を済ませ、役所から出ようとしたとき、奥さんがコケました。
入籍した嬉しさのあまり、足元をよく見ていなかったのかも知れません。
とにかく、コケました。
こういう場合、夫ならすぐに妻を気遣うべきでしょう。
しかしながら、この夫、全力で奥さんを馬鹿にしました。
どういう言葉をかけたのかは分かりませんが、多分、
「入籍直後にコケるってマジ? ダサ!」
みたいな無神経な事を言ったのでしょう。
この侮辱に我慢がならなかった妻は、踵を返して役所に戻り、離婚届を提出。
婚姻届の提出から、離婚届の提出まで、約3分です。
たった3分間ですが、彼らは法的には結婚していました。
結婚生活がこれほど短い夫婦は、今後、現れないかも知れません。
それにしても、クウェートでは妙にスピード離婚が多いような気が……。
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5 約70年前の浮気が発覚して離婚
配偶者の浮気は、夫婦生活が破綻する最大の要因の一つ。
高身長でイケメンの某俳優も、現在、そのことを痛感していることでしょう。
では、その浮気が、半世紀以上も前のものだったとしたらどうか。
その答えの一つが、2011年に明らかとなりました。
99歳のイタリア人男性が、クリスマスの直前に、部屋の整理をしていて、古めかしい小箱を発見。
中から出てきたのは、96歳の妻が、かつて浮気していた相手に出した手紙でした。
「かつて」というのは、一体どれくらい前の話なのかと言いますと、1940年代です。
つまり、浮気があったのは、それに気づいた時から約70年も前。
しかし、この浮気発覚がきっかけとなり、夫は離婚を申請しました。
実は、二人の関係は、あまり良好ではない状態が10年ほど続いていたものの、お互いの年齢を考えて、ずっと離婚には至らなかったのだとか。
そこへ、妻が浮気相手に送ったラブレターが出てきたため、遂に離婚となったのです。