ボーっと生きていると叱られますよ、5才児に。
普通の人ならまず知らないような細かい知識が無かっただけで、5才児からボーっと生きていると見なされ、その上怒られる。
世知辛い世の中です。
今のところ、そんな子供とエンカウントしたことは無いですが、この先いつ現れるか分かりません。
その時のために、知っていても特に何の役にも立たない知識をインプットして備えましょう。
〈originally posted on August 21,2018〉
1 何でアメリカではお酒が買える年齢は21歳なの?
〈謎の5才児の答え〉
一人前の騎士になる年齢だったから。
アメリカのほとんどの州において、法的に成人と認められる年齢は、日本と同じ18歳です。
しかし、お酒を買ったり、バーに入店したりできる年齢は、21歳。
諸外国の例を見ると、お酒が買えるのは18歳である国が多く、21歳というのは比較的高めの年齢設定です。
「お酒は20歳になってから」というのが常識となっている日本人からすれば、21歳という半端な数字に何らかの意味があるのか少々気になります。
21歳になれば自由にお酒を買うことができると定められた理由は、中世において、男性がこの年齢に達すれば、死ぬほど重い鎧を装備するのに十分なほど肉体が強く成長していると考えられたからです。
それだけタフな体をしていれば、酒を飲んでも問題無かろうということなのでしょう。
さらに、当時は7の倍数が神聖な数字であると信じられていたので、男子は7歳で騎士見習いになり、14歳で騎士の従者になり、そして21歳でようやく一人前の騎士として認められました。
21歳という半端な数字になった理由はここにあります。
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2 海外の人は相手を侮辱するのに中指を立てるジェスチャーをすることがあるけど、あれって何を表してるの?
〈謎の5才児の答え〉
男性のシンボル。
中指を立てるジェスチャーは、自分の怒りを表現したり、相手を強く侮辱したりするときに使われます。
下品なことこの上ないので、海外で芸能人がテレビなどでこのジェスチャーをしてしまうと、放送局は必ず謝罪に追い込まれます。
このジェスチャーの発祥を探ってみると、紀元前4世紀のアテネにまでたどり着きます。
デモステネスという政治家が、あくびが出るほど長くつまらない演説をしていたとき、それを聞いていたディオゲネスという哲学者が、自分の中に鬱積したイライラを表現すべく、デモステネスに向けて手を突き出し、中指をピンと立て、その両脇の指を軽く曲げて見せたのです。
その指の形は、まさに男性のシンボルを表していました。
この時のデモステネスによる侮辱の仕方は、『クレヨンしんちゃん』で、しんのすけが自分のぞうさんを出して披露する「ぞうさん踊り」と発想が同じと言って差し支えないでしょう。
彼の「中指ジェスチャー」は一気に広まり、多くの人々があまりによく使うので、アリストパネスという詩人は自分の作品の中にそれを盛り込んだほどです。
3 海外のレストラン等で払う「チップ」って、もともとどういう目的で払っていたの?
〈謎の5才児の答え〉
犯罪者に殺されないため。
アメリカの習慣の中で、多くの日本人にとって最も理解しがたいものの一つ。
それは、チップ。
飲食店などで勘定を済ませようとするとき、ウェイターやウェイトレスには必ずチップを支払わねばなりません。
ところで、チップを払う習慣は一体どこから生まれたのか。
その起源をたどるのは少々難しく、いまだに定説といえるものはありません。
ただ、チップという言葉が使われ始めたのは、今から400年前のイギリスだとされています
当時、「チップ」という言葉は、犯罪の世界で通用する一種のスラングであり、相手を恐喝して金を出させる場合などに使用されていました(但し、異説あり)。
つまり、チップを払わないと、命を奪われる危険があったということです。
やがて時代とともにその意味は変化していき、ヨーロッパにおいて、貴族階級の人々が邸宅に招かれたとき、そこの使用人に対し、その働きに応じて報酬を与える行為を指すようになります。
そして19世紀、南北戦争の直後に、ヨーロッパに渡ったアメリカ人が、この習慣を母国に持ち帰って広めたのです。
ちなみに、現在のイギリスでも店員にチップ的なお金を渡すことはありますが、アメリカと決定的に異なるのは、それが義務的ではないという点です。
4 男性を示す記号の矢印の部分って、何を表しているの?
〈謎の5才児の答え〉
槍の先端。
やや下ネタ的な解答を思いついてしまった方は、残念ながら思考回路が僕と同じです。
女性と男性を区別するあのお馴染みの記号が一般的に使用されたのは、1960年代の公衆トイレが最初であるとされています。
男性の記号は、槍の先端と盾を組み合わせた形になっていて、それが戦士のことを表し、さらには男性を連想させると考えられたのです。
ちなみに、女性を示す記号は、手鏡や糸車の形を模しており、昔はそういった物が女性のシンボルだと捉えられていました。
ただし、このような考えには異説もあり、それによると、女性と男性の記号は、金星と火星の惑星記号が基になっているのだとか。
惑星記号は主に占星術などで利用され、ローマ神話において金星(ヴィーナス)は肉体の美と性愛の神を、火星(マーズ)は軍神を表します。
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5 サンタクロースがプレゼントを入れるのは、何で靴下の中なの?
〈謎の5才児の答え〉
たまたま靴下が部屋干ししてあったから。
サンタクロースがちびっ子たちのためにプレゼントを配って回るのはいいとして、何故わざわざ靴下に入れるのか。
クリスマスツリーの下に置いておけば済む話ではないのか。
ひょっとすると、サイズのでかいプレゼントは最初から期待するなよ、という警告?
サンタクロース自体が架空の存在なので、これに関しては唯一の正解というのは無いのですが、かなり有力な説はあります。
ある貴族が妻に先立たれ、それ以来男手一つで3人の娘を育ててきたのですが、子供のことで彼は深刻な悩みを抱えていました。
その男が投資に失敗したのが原因で、一家は極貧生活を送っており、結婚適齢期の娘たちにはほとんど財産が無かったのです。
そういう女性は結婚ができないという時代背景があったので、彼女たちは美貌に恵まれているにも関わらず、ずっと独身のまま。
このままだと、生活の手段を得るために娼婦の道を歩まざるをえない。
風のうわさでそれを知った聖ニコラス(サンタクロースのモデルになった人物)が、彼女たちを娼婦にさせまいと、金貨をギッシリ詰め込んだ袋を持って夜中にその貴族の家に赴き、煙突から侵入。
袋を置いて帰ろうとしたら、娘たちの靴下が暖炉のそばに干してあるのを発見し、その中に金貨を入れました。
これにより、娘たちは娼婦にならずに済み、さらに、この話が街中に広まったことで、人々は靴下を用意してプレゼントを待つようになったのです。