先日、JALの副操縦士が、乗務前に飲酒していた疑いで現地警察に逮捕されました。
旅客機の操縦は基本的には自動ですから、パイロットが酔っ払っていても、それだけで機体が墜落するわけではありません。
ただ、自動操縦とはいえ、パイロットは常に計器類をチェックし、天候の変化にも注意するなど、やるべきことは山ほどあります。
それを考えれば、乗客の命を預かるパイロットが飲酒するのは言語道断でしょう。
では、飲酒してトンデモナイ行動を取っていた例は、他にどういうものがあるのか。
今回はそれをご紹介します。
〈originally posted on November 24,2018〉
1 カウンターの上で踊り出すマクドナルド店員
2018年7月22日早朝、エディンバラにあるマクドナルドで、店内の客たちは信じがたい光景を目にすることになりました。
同店舗の男性店員(29)が、泥酔状態で出勤し、カウンターの前でいきなりズボンを下ろして激しく踊り始めたのです。
途中、カウンターを飛び越えたり、あるいはカウンターの上に乗ったり。
とにかく凄まじいテンションの高さ。
客の目の前で突然狂ったように踊りまくるマクドナルド店員(しかも30歳手前)は、滅多に見られるものではありません。
ひとしきり踊って満足したのか、男性店員は仕事もせずに店を出て行きました。
通報を受けて警察官が店に到着し、監視カメラの映像を確認したところ、問題の店員はライアン・ドーランという男であると判明。
ドーランはすぐに逮捕されましたが、彼は警察に対し、自分が何をしでかしたのか殆ど覚えていないと語りました。
過去にも二度、同じような騒動を起こしたことがあるこの男には、裁判で500ポンドの罰金刑が科されています。
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2 依頼人の部屋を汚部屋にする清掃スタッフ
ニューヨークのブルックリンに住むジュヌヴィエーヴ・スノウ(29)という女性は、自宅のアパートを隅から隅まで掃除してもらうため、清掃サービスの会社に電話をかけました。
数日後、清掃スタッフとして二人の女性がやって来て、スノウは料金の240ドル(約27000円)を彼女たちに手渡し、職場へ向かいます。
その日の夕方、仕事から帰ってきたスノウは、見違えるようにキレイになった部屋ではなく、「惨状」を目の当たりにすることになりました。
玄関のドアを開けて中に入ると、清掃スタッフの女性の一人が裸足のまま床に倒れて微動だにしません。
おまけに部屋の中は、物取りに荒らされたかのような滅茶苦茶な状態。
調味料を置いていた棚は倒され、コーヒーテーブルはひっくり返され、ソファーの上には食べかけのアイスクリーム、さらに、部屋の鍵はどこかに消えていました。
スノウは、これが強盗事件などではないことにすぐ気付かされます。
部屋の中にあったウォッカのボトルがほぼ空になっていたのです。
つまり、清掃スタッフの二人は、掃除をすることなくウォッカを呷り、ベロベロに酔った状態で大暴れし、一人はアルコールが回りすぎて意識を失って倒れていたというわけ。
清掃員に荒らされた部屋を元通りにするため、スノウは400ドルの出費を強いられました。
彼女は清掃サービスの会社に苦情を言いましたが、会社側は損害賠償などには一切応じないとのこと。
今後、スノウは裁判で争うつもりでいます。
ちなみに、清掃スタッフの女性がアパートに来た時、彼女たちはピンク色のTシャツを身に着けていて、胸の所には、「食べて、飲んで、楽しもう」という意味の言葉が大きくプリントしてあったとか……。
3 ドアを3時間蹴り続けた男
2017年、モスクワの西方に位置するバラシハという街で、とあるアパートの建物内に、一人の酔客が閉じ込められました。
彼は、必死でドアを開けて外に出ようとするのですが、ドアノブを回そうとしてもビクともせず。
焦ったその男は、渾身の力でドアをガンガン蹴り始めます。
ドアはわずかな隙間を作りますが、人が通り抜けるのは不可能。
しかし彼は諦めずに蹴り続けました。
途中で力尽きて少し寝てしまったものの、起きてからさらに力強く蹴り続けます。
そして、ドアを蹴り続けてから約3時間が経ったとき、彼はドアの右横にボタンがあるのに(ようやく)気づいたのです。
何気なくそのボタンを押すと、ドアはいとも簡単に開きました。
こうしてその男は、人生で最も無駄な3時間と労力を費やしたのです。
4 深夜の車道で爆睡していたオバサン
2018年6月2日、米国テキサス州ヒューストンに近い幹線道路で、人が爆睡していました。
寝ていたのは、ジャネット・ムリーリョという女性。
彼女は酩酊状態で、路側帯から車道側に上半身がはみ出す形で横たわっていたのです。
深夜とはいえ、交通量は多く、彼女の真横スレスレを何台もの車が通過。
ドライバーは皆、道路に人が寝ているなどとは思いもよらないので、熟睡中のオバサンに至近距離まで接近してから咄嗟にハンドルを切っていました。
いつ轢かれてもおかしくはない状況でしたが、幸い、その道路をパトロール中だった巡査部長がムリーリョの存在に気づき、彼女を安全な場所へ。
命拾いをしたものの、ムリーリョはその後、公共の場で酔っ払っていたことから、逮捕されています。
5 本名を変えてしまった女子学生
イングランドのシェフィールドに、「レッドミル」という名のナイトクラブがあり、様々なアーティストがライブを行う人気スポットとなっています。
この店では、非常にユニークなキャンペーンを実施しており、なんと、自分のミドルネームを「レッドミル」に変更すると、ゴールド会員証が手に入るのです。
その会員証を使えば、同店で行われるどのイベントにも無料で参加できます。
とは言うものの、今まで実際に名前を変えた人はおらず、店側も一種のジョークとしてこのキャンペーンをやっていて、本当に名前を変える客が現れるとは考えていませんでした。
ところが、今年の10月、シェフィールド・ハラム大学で心理学を専攻する19歳の女子学生が、酒に酔った勢いで名前を変えてしまいました。
彼女は現在、「コートニー・レッドミル・パウエル」という名前であり、これが本名です。
運転免許証にもこの名前がしっかり印刷されています。
名前を変えた日の翌朝、寝起きの彼女は、しばらくの間、名前の件は全て夢だと思っていたとか。
しかし、現実のことだと分かった瞬間、「何てことしちゃったの!」と愕然としたそうです。
彼女の友人たちの反応は、「コートニーならやりかねないわ」と、やや呆れ気味。
酔っ払って本名を変えてしまったのには驚きですが、彼女自身は、後悔はしていないと語っています。
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番外編 アルコール無しで酔っ払う特異体質
お酒が原因で起きるトラブルを避けるには、お酒を飲まないのが最も確実。
普通の人ならそれで問題ないでしょう。
しかし、普通ではなかったのが、米国オハイオ州コロンバス出身のニック・ヘス(38)という男性。
彼の妻カレンは、時々、足元が覚束ない上にろれつが回らなくなっているニックを見て、彼が隠れてお酒を飲んでいるのではないかと疑うようになりました。
ところが、そのことを指摘されたニックは、全く身に覚えがないと言い張るだけ。
そこでカレンは、彼が明らかに酔っ払っている様子をビデオに撮り、その映像を後でニック本人に見せたのです。
初めてそれを見たニックは、映像の中の自分が別人にしか思えないほど驚いたとか。
それもそのはず、彼は本当にアルコールを一滴も飲んではいなかったのです。
では、なぜ彼は酒に酔った状態だったのか。
その原因は、ジャガイモです。
彼は極めて珍しい体質をしており、ジャガイモに含まれる炭水化物を体内でアルコールに変えてしまうのです。
よって彼は、奥さんに内緒でお酒を飲んでいたのではなく、ジャガイモを食べていただけ。
奇妙な能力を持ってしまったニックは、炭水化物の無い食事と適切な医薬品により、現在は不意に酔っ払うことはないそうです。