僕は以前から、自分はうつ病なのではないかと思うことが度々ありました。
そう思うようになった一番の原因は、何を見ても自然に笑えなくなったから。
他の人と会話しているときの愛想笑いを除けば、僕は普段ほとんど笑いません。
無理にそうしているのではなく、笑えないのです。
ちょっと不安になって、うつ病かどうかを自己診断できるサイトでいくつかの質問項目に答えてみたところ、表示された結果は、
「重度のうつ状態」
やはりというか、何というか……。
こうなると、医師に診てもらうのが賢明なのでしょうが、自分だけで出来ることはないかと調べたところ、結構ありました。
今回の記事が、僕と同じような症状で悩んでいる方の役に立てば幸いです。
〈originally posted on July 5, 2023〉
1 塗り絵をする
ニュージーランドにあるオタゴ大学で行われた研究によれば、日常的に塗り絵をすることは、うつ病予防になる可能性があるそうです。
その研究では、18歳から36歳の女性115人について、塗り絵やパズル(数独など)の精神面への影響が調べられました。
すると、塗り絵をすることが、不安などのネガティブな精神状態をかなり改善することが分かったのです。
ただし、そのメカニズムについては、残念ながらまだ明確には判明していません。
とは言え、塗り絵自体は誰でも手軽に出来ますし、大人向けの塗り絵本も数多くあります。
たまには気分転換に塗り絵をするのもいいかもしれません。
2 熱い風呂に入る
ドイツにあるアルベルト・ルートヴィヒ大学フライブルクで、うつ状態と入浴の関係が研究されたことがあります。
その研究では、うつ病に悩む45人の被験者に対し、毎日、30分の入浴をして、さらに20分ほどリラックスするという生活を8週間続けてもらいました。
その後、被験者による自己評価を調べたところ、うつ状態の改善がみられたのです。
一般的に、軽く運動をすることがうつ病の予防になると考えられていますが、この研究によれば、温かい風呂に入ることは、運動以上の効果をもたらすのだとか。
そういえば、僕は毎日シャワーだけで済ませるので、もう何年も湯船に浸かったことがありません。
早速バスクリンでも買いに行くか……。
3 タバコをやめる
タバコが健康に悪いのは今さら言うまでもないですが、タバコはうつ病の原因になりうるとする研究報告もあります。
この手の研究の嚆矢は、イギリスにあるロンドン大学によるもの。
あるデータによれば、タバコを吸わない人はうつ病になる割合が約11%なのに対し、タバコを吸う人はそれが約18%。
倍近くも上がります。
ただし、タバコを吸うこと自体がうつ病を引き起こすのか否かについては研究者の間でも意見が分かれているようです。
とはいえ、タバコをやめることが肉体面、精神面での健康につながることは研究者も一致しています。
うつ病のリスクを少しでも下げたいのであれば、喫煙は避けるべきでしょう。
4 女性は働きすぎに注意
ロンドン大学クイーン・メアリー校などの研究によれば、働きすぎはうつ病の原因になりえます。
興味深いのは、このことは、男性よりも女性の方が強く当てはまるということ。
具体的には、週の労働時間が55時間を超えている女性は、35~40時間の女性に比べ、うつ病の兆候がある人の割合が7.3%高かったのです。
女性の方が仕事の影響が深刻である理由についてははっきりと分かっていませんが、女性の方が家事や子育てなどに追われることが多く、男性よりも責任感やプレッシャーを抱えることが多いからではないかとも言われています。
5 フルーツを食べる
イングランドにあるアストン大学での研究によれば、普段からフルーツをよく食べる人は、そうでない人に比べ、うつ病にかかる割合が低く、精神面を健全に保てている人が多いのだとか。
フルーツが直接の原因となってうつ病予防になっているのかは不明ですが、普段の食生活にフルーツが不足している人は、積極的に摂取するようにしてみるといいかもしれません。
ただし、糖質の摂りすぎには注意しましょう。
6 座りっぱなし生活は危険がいっぱい
仕事中のほとんどをデスクに向かって過ごす人が、運動不足になるのは避けられません。
さらに、アメリカで約2300人を対象にして行われたリサーチによると、座っている時間が極端に長い生活を続けていると、うつ病の発症率が上がるそうです。
コロナが始まったせいでリモートワークが増えましたが、起床してから夜まで、ずっと家のデスクで仕事をしているという人は、運動不足による弊害だけでなく、精神面での悪影響にも注意する必要がありそうです。
その一方で、立ちっぱなしで仕事を続けることも、健康にあまりよくないという報告もあります。
つまりは、座り仕事と立ち仕事を適度に混ぜるのがいいということになりそうです。
【スポンサーリンク】
7 ビーチを歩く
スペインの研究者が行った実験によると、ビーチを歩くことは、それだけでうつ病の予防になります。
森林など、緑の多い場所を散策することは気分をリラックスさせてくれますが、同様の効果は青色の多い場所、すなわち海のそばでも得られるのです。
問題は、自宅の近くにビーチが無い人はどうすりゃいいのか、ということですが……。
8 幸せな人に囲まれる
うつ病の傾向が強い人は、自分のことを幸せだと思うことが出来ません。
しかし、周りにいる人が、いかにも幸せそうな人たちばかりだったら……。
イギリスにあるマンチェスター大学とウォーリック大学の研究によれば、うつ状態にある人が、幸せな人たちに囲まれる生活を送っていると、うつ状態が軽減されるそうです。
具体的には、6~12ヶ月の期間で、うつ状態が改善される確率が約2倍になったのだとか。
言うなれば、人の幸せは他人に「伝染」するということ。
この研究結果を信頼するなら、やるべきことは一つです。
うつ病の傾向がある人は、なるべくハッピーライフを送っている人と接するようにしましょう。
人生に不満を抱えている人たちばかりに囲まれていると、何も改善しません。
ちなみに、うつ状態が他人に伝染することはないそうです。