宝くじで一等が当選すれば、大抵の問題は解決します。
普通に考えれば、バラ色の人生が約束されることでしょう。
しかし、すべての人にとって高額当選が幸福をもたらすとは限りません。
世の中には、高額当選してはいけないタイプの人もいるのです。
1 客からチップとしてもらった宝くじが当選
宝くじが当たるということだけでも十分にラッキーですが、その宝くじを他人から貰い受けて当選したという、さらにラッキーな人もいます。
今から約25年前、米国アラバマ州にあるレストランに、エドワード・スワードという男が入店したときのこと。
接客したウェイトレスに対し、彼はチップとして一枚の宝くじを渡しました。
受け取ったのは、当時20代後半だったディカーソンという名の女性。
後日、彼女がその宝くじの当選番号を調べてみると、なんと1000万ドルが当選。
ディカーソンは、向こう30年にわたって、375000ドルを毎年受け取ることにしました。
言うまでもなく、彼女はもはやレストランで働く必要などありません。
一生遊んで暮らせます。
そのはずだったのですが……。
ここからの彼女の人生は災難続き。
まず、職場の同僚から訴訟を起こされました。
客からチップとしてもらった宝くじが当たった場合、それを従業員全員で山分けする合意があったという主張がなされたのです。
さらに、宝くじを渡した張本人であるスワードも、自分の取り分を求めて彼女を訴えました。
これだけでもウンザリさせられますが、トドメとして、元夫から誘拐されそうになるというとんでもない事態に。
ちなみにこのとき、ディカーソンはピストルで応戦し、難を逃れています。
宝くじに当選したばかりに散々な目に遭ってしまった彼女が、現在どうなっているかは定かではないですが、ウェイトレスの仕事を辞め、カジノでポーカーのディーラーを始めたとも言われています。
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2 高額当選したために引きこもりになった男
インドのケーララ州でタクシー運転手をしているアヌープという男性は、2022年9月、宝くじで一等が当たってしまいました。
「しまいました」と書いたのは、この当選が、彼にとっては不幸なことだったから。
32歳の彼がゲットした賞金は、2億5千万ルピー。
日本円にして約4億円です。
インドの平均的な年収は約75万円ですから、この金額は超高額当選。
この事実がテレビで報道されてから、彼の生活は一変しました。
見ず知らずの人たちが、当選金を目当てに彼の自宅に押しかけ始めたのです。
朝から晩まで、家の回りには金に飢えた人々がうじゃうじゃ。
マスクで顔を隠してもすぐにバレてしまうので、アヌープは自宅にいることが出来ず、親戚の家を転々とするはめに。
道を歩いているだけで金の無心に遭うので、家から出るのもままならない状態。
引きこもり生活を余儀なくされました。
しかも、この異常な生活を強いられているとき、彼はまだ1ルピーたりとも当選金を受け取っていなかったのです。
しかし、「当選金はまだ無い」と何度言っても、彼らは構わず金を要求しつづけたとか……。
アヌープにとって、この当選はほとんど悪夢だと言えるでしょう。
3 億万長者から「超」億万長者に
日々の生活にも困窮するほどお金に困っている人が、たまたま買った宝くじで一等が当選。
こういう話は稀にあります。
そんな人ほど、一等が当選して然るべき、と言えるかもしれません。
一方、全く当選する必要が無さそうな人が当選することもあります。
それが、2011年に1億ドル以上もの高額当選を果たしたブライアン・マッカーシーという男性。
あるとき彼は、バラで5枚だけ宝くじを購入したのです。
その後は宝くじのことを気にも留めなかったのですが、偶然フェイスブックで自分が当選したことを知りました。
その金額が驚愕の1億700万ドル。
しかしこのとき、ホテル経営が大成功を収めていたことで、彼はすでに億万長者だったのです。
もちろん、億万長者だから高額当選してはいけないなどというルールは無いですが、よりにもよって何故こんな大金持ちのところに大金が降ってくるのか。
納得がいかないのは私だけでしょうか……。
4 刑務所暮らしから億万長者に
高額当選したばかりに、まともな人生を歩むことが出来なかった人物として、デイヴィッド・リー・エドワーズという男性が挙げられます。
彼は、強盗事件で有罪判決を食らって約15年間を刑務所で過ごし、出所しました。
しかし、定職に就くことが出来ず、光熱費を友人から借りるような毎日。
そんな彼はあるとき、ピザを買うついでに、宝くじを数枚購入したのです。
そしてこれが見事に当選。
2700万ドルが舞い込んで来ました。
それまでの人生を悔い改めて、新たなスタートを切るには十分すぎる資金です。
ところが、彼はそのお金で高級マンションなどに散財。
ここまではいいのですが、エドワーズの人生を破滅させたのが、ドラッグです。
自分の妻や友人の分もあわせて、白い粉に大金が湯水の如く消えていきました。
妻と離婚し、孤独となったエドワーズは、全ての財産を無くし、58歳にしてホスピスでこの世を去りました。
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5 2回も高額当選したのにホームレスになった女性
一度の人生で高額当選を2回も決めるというのは、よほどの強運の持ち主でなければ達成できません。
その恐るべき強運を持っていたのが、米国ニュージャージー州でコンビニ店員をしていたエヴリン・アダムスという女性。
彼女は、1985年10月に390万ドルを当て、翌年の2月に140万ドルを当てたのです。
二年連続で大金をゲット。
これだけの運の良さでありながら、人生が悪い方向へ進むなど誰が想像できるでしょうか。
宝くじに当たってからのアダムスは、異常なほど気前が良くなりました。
先にご紹介したインド人男性とは異なり、金を求めて寄って来る人達に、彼女は惜しみなく資金を提供していたのです。
それに加え、ギャンブルにハマったことが、彼女の人生を狂わせ始めました。
高額当選から約20年後、アダムスは一文無しになり、ホームレス生活を送ることとなったのです。