新型コロナウイルスの影響で、職を失った人は大勢います。
これについては、雇い主の側も、やむを得ず解雇したというケースが多いでしょう。
しかし、今回の話は、そういったクビの事例ではありません。
会社で不祥事を起こしてクビになる、というのは現実に十分あり得る話ですが、世界には実に不可解な理由で解雇された人もいるのです。
中には、本人に全く落ち度が無いようなケースもあります。
今のご時世、一体どんな理由で解雇されるか分かったものではありません。
〈originally posted on March 11,2016〉
1 ブログを書いてクビ
デルタ航空のフライト・アテンダントをしていたエレン・シモネッティさんは、2004年に会社をクビになりました。
その原因は彼女の書いていたブログ。
解雇されてしまうくらい危険なそのブログのタイトルは、
「フライト・アテンダント日記」
でした。
そうです。
至って普通です。
彼女は仕事を終えた直後の自分の姿を写真に撮って掲載もしていました。
これもブログではよく行われることで、別に不自然ではないのですが、彼女のブログに掲載された写真の中に、会社がやや問題のあるものを発見したのです。
それは、彼女が機内で制服を着た状態でカメラに向かってニッコリと笑っている写真。
その中で、胸元からわずかにブラが覗いていたのです。
その写真が会社のイメージを損なう不適切なものであると判断され、解雇となったのでした。
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2 試合で圧勝してクビ
2009年、テキサス州ダラスのコヴナント高校で女子バスケ部のコーチをしていたマイカ・グライムスさんは、ある試合で「100対0」という大差でチームを勝利に導いた結果、賞賛されるどころか逆に解雇されてしまいました。
その主な原因は2つ。
1つは、この時の対戦相手校だった「ダラス・アカデミー」が、学習困難児を支援する専門家を育てる学校だということ。
そんな学校で学ぶ生徒たちを完膚なきまでに叩きのめしたわけですから、非常に印象が悪かったのでしょう。
もう一つは、コヴナント高校はクリスチャン系の学校で、スコアを稼ぐことに血道をあげるのはキリスト教の精神に反するということ。
これらのことから高校側がグライムスさんに謝罪を求めたのですが、彼はそれを断固拒否。
その結果、クビが待っていたのでした。
3 セクシー過ぎてクビ
2012年、アイオワ州で歯科衛生士をしていたメリッサ・ネルソンさんは、上司であるジェームズ・ナイトから突然解雇を言い渡されました。
10年以上のキャリアがあり、勤務態度も真面目だった彼女がいきなりクビになった原因とは何なのか。
クビにした張本人であるジェームズの話によれば、ネルソンさんが女性としてあまりにもセクシー過ぎるので、業務に集中できないという理由でした。
恐らく、彼女がそばにいるだけでムラムラしてしまうのでしょう。
しかし、普通に考えればかなり馬鹿げた解雇理由なわけで、ネルソンさんは当然のごとく不当解雇であるとして訴訟を起こしました。
ところが、ネルソンさんが出廷してみると、これは不当な解雇とまでは言えないという驚きの結論が待っていたのです。
ここまでくると、彼女のセクシーさは筋金入りと考えた方が良さそうです。
4 女性を助けてクビ
2007年、フロリダ州のフォートローダーデールにあるタイ料理店でウェイターをしていたフアン・カナレスさんは、店の外で女性の乗った車がカージャックに遭っているのを目撃。
彼は、男が女性にナイフを突き付けている現場へダッシュで駆けつけました。
そして、男を地面にねじ伏せて警察に通報し、警察の到着まで犯人を押さえつけていたのです。
しかし、見事に女性を救ったにも関わらず、カナレスさんの行為は職務怠慢と見なされあっさりクビに。
どうやらこの店のオーナーは、従業員のヒーロー的な救出劇で、店が有名になることが気に入らなかったようです。
人を救って仕事をクビになるというのは何とも世知辛い話ですが、この話が地元で広まった結果、3人の子供を育てるカナレスさんには複数の店のオーナーから正規採用の話があったそうです。
5 オレンジ色の服を着てクビ
2012年、フロリダ州のディアフィールド・ビーチにある法律事務所に勤務していたスタッフ14名が、経営者に呼び出され、その場で解雇を告げられました。
その理由は、その14名がオレンジ色の服を着ていたから。
嘘のようですが、本当の話です。
ご存知の方も多いでしょうが、アメリカでは多くの刑務所で、囚人はオレンジ色のジャンプスーツを身に付けるので、オレンジ色の服は集団で着用すると囚人のようなイメージを喚起させる面があります。
この法律事務所の経営者は、毎日オレンジ色の服を着てくる一部のスタッフが、自分たちはまるで囚人のような環境で働かされている、という抗議の意思を示していると判断し、それに対抗する形で解雇したのです。
6 フェイスブックでクビ
キンバリー・スワンというイギリス出身の10代の女性は、仕事中に自分のフェイスブックにある書き込みをしたためにクビになりました。
その書き込みがこちら。
「仕事つまんない」
たまたまこれを見た彼女の上司が、今の仕事にスワンが不満を抱いていると判断し、解雇したというわけ。
SNSの使い方を誤ると私生活に大ダメージを与える好例といえるかもしれませんが、一つ気になるのは、この上司はなぜ彼女のフェイスブックを「仕事中」に見ていたのかということ。
彼自身も仕事がつまらないと思っていた一人である可能性が高そうです。
7 大文字の使いすぎでクビ
ニュージーランドのオークランドで会計士として働いていたヴィッキー・ウォーカーさんは、他のスタッフに向けたメールを全て大文字で書き、さらに、太字や赤文字を多用しすぎたために2年間勤めた会社をクビになりました。
その理由は、そういった文面が職場の協調性を乱すからというもの。
確かに、一人だけ明らかに見た目の印象が異なるメールを使うのは協調性に欠けると言えなくもないですが、それで解雇というのはやり過ぎでしょう。
案の定、彼女は不当解雇であるとして会社を訴え、勝訴しています。
8 50年前の犯罪でクビ
アイオワ州で銀行に勤務していた68歳のリチャード・エガースさんは、「被用者には犯罪歴があってはならない」とする銀行の規定に違反していたことが発覚し、解雇されました。
彼が一体どんな罪を犯したのかというと、ダンボールを切り抜いて作った偽造コインを使ってコインランドリーを不正に動かした、というもの。
子供が思いつきそうな犯行です。
それもそのはずで、この犯罪をやらかしたのは、今から50年以上も前の1963年のこと。
エガースさんはまだ10代でした。
確かに犯罪は犯罪ですし、規定に違反しているのも事実。
しかし、どうにも釈然としないものを感じるのは僕だけでしょうか……。
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