先日の任天堂ダイレクトにて、『ゼルダの伝説』次回作の発売日が発表された。
世界中のファンが期待を寄せているゼルダ新作の正式タイトルが、
『ゼルダの伝説 Tears of the Kingdom』
であることも明らかに。
パッケージのボックスアートのカッコ良さに、テンションが上がりまくったファンも多いことだろう。
ところで、このタイトルについて、海外ではちょっとした議論が起きていた。
問題となったのは、「Tears」の部分。
英語圏の人たちにとって、これが果たして「ティアー(涙)」のことなのか、「テアー(引き裂くこと)」のことなのか、判然としなかったのである。
ご存知のように、英単語の中には、綴りが同じでも読み方が違えば意味が異なるものがある。
確かに、「ゼルダの伝説」の世界観やストーリーなどに鑑みれば、「王国の涙」と解しても、「王国が引き裂かれる」と解しても、何ら不自然さは無い。
そこで、一体どっちの意味なんだ?という疑問が出てきたというわけ。
言うまでもなく、この疑問は、英語圏の人々特有のものだ。
日本人でこの疑問を抱いた人は、おそらく一人もいない。
何故なら、日本語版のタイトルには、カタカナで「ティアーズ・オブ・ザ・キングダム」と明記されているからだ。
英語のタイトルなのに、日本人の方がすんなり理解できるというのは、考えてみれば奇妙な話。
しかし、同じようなことは、ゲームのタイトルではよく起きる。
もともと英語に無い言葉が使われている場合に特に多い。
例えば、今年発売されたポケモンの新作である『アルセウス』。
英語版では『ARCEUS』となっているのだが、これの読み方でネイティブスピーカーは意見が分かれた。
主に、「アーシアス」派と「アーキアス」派に分かれたのである。
どちらかと言えば「アーシアス」派が多かったようだが、少なくとも、「アルセウス」と読む人はまずいなかったと思われる。
外国人を悩ませた日本のゲームタイトルは他にもある。
海外でも人気の高いJRPGを作り続ける日本ファルコムの『Ys』シリーズだ。
日本人であればこれを「イース」と読むのは常識だが、ネイティブスピーカーはそうではない。
僕の知る限りでは、最も多いのは「イーズ」。
中には、「ワイ・エス」と読む外国人もいた。
こうして見ると、カタカナというのは実に便利なものだと思う。