多くの人は、普段、自分の脳みその大きさを意識することはあまり無いでしょう。
しかし、MRIスキャンの画像を見た医師から、
「あなたの脳みそ、けっこう小さいですよ(プププ)」
などとズバリ言われてしまったら、誰でもショックを受けるはず。
人間は皆、年齢とともに脳細胞が死滅していくわけですが、そうは言っても、自分の脳が小さいなどと思いたくないものです。
〈originally posted on February 21,2020〉
1 ビール腹の人ほど脳が小さい
2019年に、イギリスにあるラフバラー大学のマーク・ヘイマー教授が、約9600人のデータに基づいて行った研究によると、お腹周りに大量の脂肪が巻き付いている人は、脳のサイズが小さい傾向にあるそうです。
この研究では、平均年齢55歳の人々について、その肥満度と、脳の大きさとの関連性が調べられたのですが、この結果は、男性にとっても女性にとっても、中年太りの人たちには嬉しくないものかも知れません。
ただし、現段階では、太っているというだけで、脳に悪影響があるかどうかまでは分からないのだとか。
あくまで、肥満体型(特に、ビール腹)と、脳の萎縮との間に何らかの関係があるかも知れない、ということのようです。
2 エッチな画像の見過ぎで脳が萎縮する(?)
2014年にドイツの研究者が明らかにしたところでは、エッチな画像の見過ぎによって、脳の特定の部位が萎縮する可能性があるそうです。
具体的には、「やる気」に関わる脳の部位に悪影響があるのだとか。
よって、普段からそういった画像ばかり見ている人は、勉強にも仕事にも身が入らない、ということになります。
ただし、この結論に対しては、異議を唱える専門家も。
その理由は、いやらしい画像を見まくるような人は、普段の生活の他の部分に問題があり、それが脳に悪影響を与えているとも考えられるからです。
3 スマホ中毒の親に育てられた子供の脳
イギリスのキングス・カレッジ・ロンドンでの研究によれば、赤ん坊のときに、親と密接に触れ合うことがほとんど無かった子は、大人になってからの脳のサイズが、通常よりも小さくなる可能性があるそうです。
研究者らの話では、赤ん坊が、親に抱きかかえられて、目と目を合わせたり、話しかけられたりすることは、脳の成長にとって重要な要素なのだとか。
よって、赤ん坊に構う時間よりも、スマホに費やす時間を優先する親に育てられた子は、将来的に、自分に落ち度の無いハンディキャップを背負うことになるかも知れません。
【スポンサーリンク】
4 犯罪行為が止められない人は、脳が小さい
世の中には、何度刑罰を受けても、繰り返し犯罪を犯す者がいます。
こういう人間は、普通の人とは脳の作りが異なっているのではないかと思ってしまいそうですが、最新の研究によると、ある程度はそれが真実のようです。
イギリスのユニバーシティ・カレッジ・ロンドンで、7000人分の脳のMRIスキャン画像(全て45歳時のもの)と、その人の犯罪歴との相関性を調べる研究が行われました。
この研究では、大脳皮質を350の領域に分け、各領域の大きさと、反社会的行動の多さとが、どう関連しているのかを調査したのです。
その結果、若いときから問題行動が目立ち、年齢を重ねてもその傾向が弱まらず、繰り返し犯罪行為に走る人に、ある特徴が見られました。
彼らの大脳皮質は、282の領域において、普通の人よりもサイズが小さかったのです。
端的に言えば、いつまで経っても犯罪の世界から足を洗えない人は、通常よりも脳が小さいということ。
ただし、この研究結果は、ある個人の脳の大きさを調べ、それに基づいて、将来的に犯罪を犯す危険度を予測可能にするものではないのだとか。
あくまで、一般的な傾向として、上記のようなことが言える、ということのようです。