学校が教えてきたウソ(PART 3)

ウソはアカン

絶対に。

学校では色々なことを教わります。

社会に出てからそれらの知識が役に立つのか、と疑問に感じたことのある人は多いでしょう。

残念ながら、ほとんどの人にとって、学校で勉強したことは(直接には)社会で役に立ちません

私生活においても仕事においても、ヘロンの公式イオン化傾向冠位十二階の各色などの知識は必要無いからです。

しかし、役に立たないから無駄であるとまでは言えません。

役に立たない知識でも、教養にはなります。

ただし、その知識は正確なものでないとマズイでしょう…。

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1 日本語の文の基本構造は主語と述語である

黒板

日本語の文の骨格は主語述語

小学校や中学校の国語の時間に大半の人がこう教わるでしょう。

英語に関して言えば、主語と述語が必要なのはごく当たり前の話ですが、しかしそれが日本語にもそのまま当てはまるわけではありません。

この点を最初に指摘し、「主語廃止論」まで打ち立てた人に、三上章という文法学者がいます。

三上氏は、日本語にとって最も重要な要素は「述語」だけであり、「主語」と呼ばれているものは、むしろ「主格」とでも呼ぶべきものだと考えたのです。

この理論に基づかなければ上手く説明できない典型例が、「は」と「が」が両方含まれている文です。

標識

例えば、「彼は数学が得意だ」といった文では、「彼は」はこの文の主語なのか否かが判然としません。

仮に主語だとすると、今度は「数学が」が一体何なのかが説明できなくなります。

しかし、三上氏の理論によれば、「~は」の部分は、あくまで文全体の話題を提示する機能を果たしているだけであり、ことさら主語と捉える必要は無くなります。

「彼は」と「数学が」は、「得意だ」という述語に対して対等な関係でつながる補足語なのです。

この画期的な考え方は、現在ではかなり多くの学者が支持しています。

さらに、日本語の様々な表現を矛盾なく説明できるので、外国人が日本語を学習するときの文法でも採用されているのです。

2 アインシュタインは落ちこぼれだった

アインシュタイン

アインシュタインが学生時代は落ちこぼれだった、という話は、いかにも学校の先生が好きそうなエピソードです。

成績ダメダメ状態から、並々ならぬ努力で一つの学問を極め、世紀の発明をするに至るという話は、生徒を勉強する気にさせるにはピッタリ。

実際、天才物理学者のこの意外な一面を学校で知ったという人は少なくありません。

ところが、真実はむしろ真逆なのです。

アインシュタインは、子供時代からすでに超天才ぶりを発揮しており、12歳で微分積分を学習し、15歳のときには、後の相対性理論の基となる論文を書き上げていました。

数学

では、そんな天才が落ちこぼれだったというエピソードはどこから生まれたのか。

それは、アインシュタインがドイツの高校からスイスの高校へと転校したとき、成績の付け方が変わったのが原因です。

どちらも1から6までの6段階評定ですが、ドイツでは1が最高、6が最低なのに対し、スイスでは6が最高、1が最低でした。

つまり、アインシュタイン自身は高校時代にトップの成績を維持していたのに、成績の付け方が変わったという事実が見落とされたまま、単純に成績が最低ランクになったと誤解されてしまったのです。

3 舌は味によって感じ取る部分が違う

舌

人の舌は、甘さ、苦さ、辛さなどをそれぞれ特定の領域で感じる、と言われていた時代があります。

例えば、甘さは舌の先端付近、苦さは舌の奥、酸っぱさは舌の両脇、といった具合に。

しかし、現在ではこれは誤りとされています。

誤解の発端となったのは、1901年に、あるドイツ人の研究者が発表した論文です。

彼の研究により、人間の舌には、特定の味だけを感じ取りやすい部分が存在することが分かったのですが、それはあくまで他の部分よりも若干強く感じやすいというだけでした。

ところが、発表の際に使用したグラフの描き方がややお粗末だったため、人間の舌は特定の味を特定の部分でしか感じないものと誤解されてしまったのです。

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4 人間は脳の10%しか使っていない

脳

我々は普段、脳の10%しか使っていない。

これも学校の先生が好きそうなフレーズかも知れません。

10%しか使っていないということは、残りの90%は眠ったままということ。

その90%を使うことが出来れば、超人的な能力に目覚めるのは間違いありません。

実際に先生からこういうことを言われて、自分の脳を100%フル活用できたら一体どんな世界が待っているのか、と興奮した子供もいたことでしょう。

しかし残念ながら、これも正しくありません。

我々はすでに、脳の100%をフル活用しているのです。

その証拠に、人間の脳は、ごく僅かな部位でもダメージを受けると、脳全体の機能に重大な影響をもたらし得ることが分かっています。

この「10%神話」がどこから生まれたのかは、諸説あり、アインシュタインの発言を誤って引用したのが原因であるとする説が有力です。

ただ、仮にそうだとしても、この誤った説が非常に長い間信じられ、時には専門家でさえこれを当然の事実のように扱っていた理由は定かではありません。

5 英文をandやbutで書き始めてはならない

テスト

中学・高校時代に英語の先生からこのルールを教えられた人は多いはず。

定期試験の英語のテストで、and / butで書き始めた英文で解答しようものなら減点は必至。

しかし、よく考えてみれば、なぜこれらの接続詞で文を始めては駄目なのか。

これには意外な理由があります。

19世紀のアメリカにおいて、小学生に教師が英文法や作文を教える際、生徒たちの書き方に或る特徴が見られました。

andやbutで始まる文を頻繁に書く子供が極めて多かったのです。

子供

英語は日本語と異なり、同じ表現が繰り返されるのを避けることが求められる言語ですから、これは改善の必要があります。

そうであれば、接続詞で始まる文は多用しないように、と指導すれば済むはずですが、当時の教師たちは、抜本的な解決を狙って、「and / but / orで始まる文」を全面的に禁止したのです。

ちなみに、「becauseで英文を書き始めてはいけない」という奇妙なルールが出来た背景にも、これと似たような事情があります。

子供たちがbecauseで始まる文を書くと、文法的に不完全な文を書くことが多かったので、becauseで始まる文自体が禁止されたのです。

つまり、これらのルールは、アメリカの学校で教師たちが勝手に考えだしたルールであって、英文法として合理的な根拠はありません。

そして、アメリカの学校でも指導されていることだから間違いは無かろうということで、日本の学校でも教えられていたのです。

あまりに長い間教えられていたルールなので、日本人はもとより、ネイティブスピーカーでも、まだこの規則を守っている人は少なくないとか。

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