何がどうなっているのかよく分からない、YouTube上でかつて存在したチャンネルで起きた不可解な事件をご紹介します。
1 意味不明の暗号チャンネル
以前、YouTube上で「ウェブドライバー・トルソー」というチャンネルがちょっとした話題になりました。
そのチャンネルでは、赤色や青色の長方形が様々なサイズでランダムな位置に表示されるという奇妙な動画が投稿されていたのです。
アップロードの頻度も尋常ではなく、間違いなくYouTube史上最も多く投稿されています。
実はこのチャンネルの正体は、グーグルが2013年3月7日に開設したもので、YouTubeにおける動画の圧縮効率などを調べる目的があったのです。
答えが分かってしまえば実に呆気ないものですが、その後、またもや誰も理解ができない謎のチャンネルが現れました。
それが、2015年3月30日に開設された「アンフェイヴァラブル・セミサークル」というチャンネルです。
最初の動画のタイトルは「230511」。
投稿ペースは先のウェブドライバーに負けず劣らず、毎分1~2本がアップロードされていました。
それぞれの再生時間は、数秒のものから11時間を超えるものまでバラバラ。
動画の多くは、画面上に複数のドットや矢印が無秩序に表示されており、何かの暗号のようにも見えます。
中には、極めて聞き取りにくい男性の声でアルファベットを読み上げている動画や、不快な音とともに気味の悪い声が聞こえるものもあります。
暗号解読を試みるユーザーがいましたが、今のところ何らかの解答を引き出せた者はいないようです。
このチャンネルもグーグルが何かの実験のために始めたのでは…と思いたくなりますが、その可能性はありません。
何故なら、後にこのチャンネルはアカウントの停止処分を食らっているからです。
このチャンネルの真の目的が何だったのかは謎ですが、おそらくはこのチャンネルを開設した本人のものであろうと思われるツイッターのアカウントが発見されています。
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2 洞窟で消えた男
探検家として動画を投稿していたケニー・ヴィーチという男性は、あるときYouTubeのコメント欄に興味深い体験談を書き込みました。
米国ネバダ州のエリア51(UFOや宇宙人と関係があるという噂が絶えない空軍基地)の近くで、入口がちょうどアルファベットのMの形をした妙な洞窟を発見したというのです。
中へ入ろうとすると入口の手前で急に全身が震えはじめ、奥へ進むにつれて震えが激しくなっていったとか。
彼はそれまで何度となく洞窟に入った経験がありましたが、この時は未知なる超自然現象への恐怖心からすぐに引き返したそうです。
しかし、2014年10月17日、探検家のプライドをかけて、ヴィーチは問題の洞窟がある場所に戻って来ました。
今度は万が一の場合に備え、武器を携えて。
ところが、カメラをセッティングして動画を撮影し始めたものの、いくら探しても「M字型」の洞窟は発見できず。
結局、何の収穫も無かったのです。
この時の動画はアップロードされましたが、それを見た人たちがガッカリしたのは言うまでもありません。
全部作り話ではないか、という懐疑的なコメントも寄せられました。
それを受けて、彼は1ヶ月後に再び洞窟の場所を訪れます。
そして、それを最後に彼は完全に消息を絶ちました。
後に捜索が行われましたが、発見できたのは彼が持っていた携帯電話のみ。
謎の洞窟も、ヴィーチの死体も何も見つからなかったのです。
3 「00b4a56」
1986年5月10日、米国メイン州の小さな町ジェイで、キンバリー・モロー(17)という女性が行方不明になりました。
この日の午後11時ごろ、知人の男性二人とともに車に乗るところを見られたのを最後に、彼女の目撃情報は途絶えています。
二人の男の片方であるブライアン・エンマン(24)を事情聴取したところ、午前3時半ごろにキンバリーの自宅から約800mの場所で、本人の希望により彼女を車から降ろしたとのこと。
しかし、キンバリーの父親によれば、彼女は暗い夜道を歩くのが苦手なので、自分から車を降りたのはかなり不自然でした。
警察の捜査も虚しくキンバリーが発見されることはなく、結局この事件に関連して逮捕された者は一人も出なかったのです。
そして、この未解決事件から約30年後の2015年9月、YouTubeに「oob4a56」という奇妙なチャンネルが現れます。
投稿されている動画の多くは、暗号化したメッセージを流すものでしたが、一つだけ他とは明らかに異なる内容の動画がありました。
夜に録画されたと思われるVHSの映像で、画面隅に表示された日付は「1986年5月10日」。
キンバリーが失踪した日です。
何か重大なことを決行しようとする雰囲気に満ちたビデオでした。
この事実だけからキンバリー事件と結びつけるのは早計かもしれませんが、しかしこのチャンネルの説明欄には暗号が記述されており、それを解読すると次のようなメッセージが現れたのです。
果たしてこのチャンネルの開設者がキンバリーの身に起きたことを知る人物なのか、あるいは単なるイタズラなのか…。
それが明らかになる前に、このチャンネル自体が削除されてしまいました。
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4 パラノーマラーナ
パラノーマラーナというユーザー名で知られ、主にミステリーやホラー系の話題を取り上げたチャンネルを持っていた女性がいます。
着実にチャンネル登録者数を伸ばし、ある時5万人を突破しました。
5万という数字は一つの大きな到達点で、これをきっかけにしてさらに動画を充実させようとする人がほとんどでしょう。
しかし、彼女は違いました。
この直後の2015年9月3日、YouTubeを含むネット上のアカウントを全て自ら削除してしまったのです。
自分のチャンネルのファンたちとも積極的に交流を図ろうとしていた彼女が何故YouTubeから突然消えたのか…。
唯一手掛かりになりそうなのは、彼女が消える直前のツイート。
その中で、彼女は何者かにストーキングされていることをほのめかしていました。
しかし、それ以上の情報は何も無く、彼女がその後どうなったのかは未だに不明です。
YouTubeは、間違いなく我々の常識が通用しない側面を持っています。
5 「13」
2015年5月24日、「リサ・ホーム」という名前のチャンネルに、一本の不可解な動画がアップロードされました。
タイトルには「13」とあるだけ。
デジタル時計の数字がカウントダウンしていくだけの、わずか11秒の動画でした。
その13日後。
スウェーデン在住のリサ・ホーム(17)という女性が、カフェでのアルバイトを終えた後、そのまま行方が分からなくなります。
心配になった両親が警察に通報し、その後900人を超えるボランティアがリサの捜索に参加しました。
しかし、失踪から5日後、リサが最後に目撃された場所からそう遠くない納屋の中で、彼女の遺体が発見されます。
現場の状況は明らかに他殺であることを物語っていました。
先の動画と何らかの関係がありそうですが、警察はこの殺人と動画との関連性を否定。
その後、事件の容疑者が逮捕され、裁判の結果終身刑が確定しました。
犯人の男は、サイコパスを思わせるようなツイートを過去に繰り返していたことも判明。
しかしながら、「13」という謎めいた動画が一体何を意味していたのかは未だに説明不能なのです。
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