我々のほとんどは毎晩何らかの夢を見ているはずなのですが、朝に目覚めたときにはほとんど覚えていません。
その理由の一つには、脳内の海馬が関係しているとする説があります。
海馬は、脳にインプットされた情報を短期記憶から長期記憶へと移行させる役割を担っているのですが、起きた直後は海馬のスイッチが完全にはオンになっていません。
このため、夢の内容は思い出せないことが多く、仮に、目覚めたときにわずかに記憶が残っていても、あっという間に忘れてしまうのです。

逆に、夢の中身を覚えていることが多い人は、就寝中に目を覚ます回数が多いのだとか。
この事実を利用すれば、夢の内容を覚えている頻度を上げる事ができます。
寝る前に水分を摂ることで、就寝中に尿意を催して目が覚め、それにより夢を記憶しやすい状態になるのです。
問題は、そこまでして夢の内容を覚えていたいという人がどれくらいいるのか、ということですが。
特に、夢を見たときは決まって悪夢だという人であれば、夢の内容などむしろ覚えていたくないでしょう。
〈originally posted on October 27,2019〉
1 悪夢を見ないための方法

僕は、ほぼ毎週、嫌な夢を見ます。
さらに、およそ月イチの頻度で、悪夢にうなされて夜中に目が覚めます。
どちらかと言えば、気持ちよく起きられるような良い夢を見たいのですが、そんな夢を見ることは皆無です。
ひょっとしたら、同じような経験をしている人もいるかも知れません。
では、一部の人たちはなぜ頻繁に悪夢を見るのか。
これについて、イギリスにあるカーディフ大学のネッタ・ワインスタイン教授の行った研究があります。
その結論にあまり意外性はありません。
一言で言えば、ストレスやフラストレーションの多い生活を送っている人ほど、悪夢を見る確率も上がるのです。

日中のストレスと悪夢との関係は、それほど強いものではないそうですが、一定の関連性はあると考えられています。
ということは、悪夢を見ないようにするには、まず普段の生活から極力ストレスを排除せねばなりません。
しかし、そう簡単にはストレスから逃れられない場合、そのことにフラストレーションを感じ、それが原因で悪夢を見るはめになり、そしてそれがまたストレスに……。
この悪循環から脱するのに少しは役立ちそうな事実があります。
イギリス睡眠学会のニール・スタンレー博士によると、就寝時の寝室の温度が高いと、悪夢を見やすくなるのだとか。
快眠を得るためには、体温が少し下がった状態がちょうど良いのですが、逆に体温が高くなってしまうと、睡眠の質が下がります。
その結果、目覚めたときに夢を覚えていることが多くなり、なおかつ夢の内容が不快なものになるのです。
よって、なるべく嫌な夢を見たくない人は、寝室の温度を低めにしておくのが重要。
それに加え、睡眠の質を上げるために部屋の照明はすべて消しておくべきです。
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2 チーズで夢の内容をコントロール

科学的根拠はまだ十分ではないですが、英国チーズ委員会のナイジェル・ホワイト氏によると、寝る前に食べるチーズの種類によって、見る夢の内容が変わってくる可能性があるそうです。
例えば、ブルーチーズを食べると「奇妙な夢」。
チェダーチーズを食べると「有名人が登場する夢」。
レッド・レスターを食べると「懐かしい夢」。
そして、チェシャーチーズを食べると…。
全く夢を見なくなります。
果たして本当に効果があるのかどうかは何とも言えませんが、一つだけ確実なのは、毎晩寝る前にチーズを食べていると、おそらく太るということです。