これまでに一度もウソをついたことが無いという人は存在するのでしょうか。
何事にも正直であるのは善いことですが、しかし、時にはウソをついた方が人生が楽になるのもまた事実。
過酷な社会を生き抜くためには、ウソも必要です。
もちろん、これはあくまで個人レベルでの話。
企業が消費者にウソをつくのは絶対に許されません。
キャンペーンで雲丹とカニを提供すると宣伝しておきながら、いざ店に行ってみるとどちらも食べられないというのは論外なのです。
〈originally posted on June 30, 2022〉
1 彼氏のウソを簡単に見抜く方法
浮気してるっぽい彼氏がウソをついているかどうかを簡単に知る方法とは何か。
身も蓋もないことを言えば、それは彼氏のスマホを見ること。
これが一番確実です。
しかし、なるべくならそれは避けたいという人もいるでしょう。
そんな場合でも大丈夫。
相手のウソを簡単に見抜く方法があるのです。
2021年に、オランダにあるエラスムス・ロッテルダム大学で発表された研究内容によると、人間は、ウソを言っているとき、目の前にいる相手の仕草を無意識のうちに真似てしまう性質があります。
よって、彼氏との会話の最中に、「この話、どーもウソっぽいな……」と感じたら、何気なく自分の髪や顔などを触ったり、脚を組み替えたりしてみましょう。
相手も同じような仕草をし始めたら、それはウソをついている証拠。
さっさと別れてしまいましょう。
ちなみに、ウソをついている時に相手の仕草を真似てしまう、という性質は、ウソの度合いが高いほど強くなります。
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2 子供をしつけるためのウソに要注意
「良い子にしてないとサンタさん来ないからね!」
子供の頃、クリスマスが近づいてくると、母親からこんなセリフを言われた記憶は恐らく多くの方が持っていることでしょう。
親が子供をしつけるときに使う、罪の無いウソです。
ところが、この手のウソには、一般的に思われているほど「罪の無い」とは言えない面があります。
中国のシンヤン・ノーマル・ユニバーシティで行われた研究によると、親が子供に対して言うこのようなウソは、子供が成長したとき、悪影響をもたらします。
具体的には、物事に不安を感じやすくなったり、親への愛着心が薄れてしまったりするそうです。
研究者の話では、このような傾向は男の子より女の子の方により強く現れるとのこと。
特に、親への愛着心に変化があるかどうかに関しては、男の子では特に影響は無いのだとか。
この違いの理由として考えられるのは、男の子の方が、しつけとして言われることに対して反発する面が強いからだとされています。
女の子の方が、親から言われたウソを感情面において真剣に捉えがちなので、大人になったときに不安に直面しやすくなるのです。
小さな女の子がいる家庭では、注意すべきかも知れません。
3 言葉づかいの汚い奴ほど信用できる
普段から汚い言葉を多用する人物というのは、どこか周りを遠ざける雰囲気があります。
性格が荒そう、気が短そう、などといった印象を与えるので、付き合うのが難しいと思われがちだからでしょう。
しかし、信頼のおける仲間としては、むしろそういう人間は外せません。
ケンブリッジ大学のデイヴィッド・スティルウェル博士が行った研究が、それを証明しました。
約75000人のフェイスブック利用者を対象にしたリサーチの結果、言葉づかいが汚い人ほど本音を言う傾向が強いことが判明したのです。
よって、口が悪いという理由だけで、その人との付き合いを避けるのは得策ではありません。
本音で語り合える仲間として捉えるべきでしょう。
4 人間はウソをつくと鼻が「縮む」
童話において、ウソをつくキャラクターといえば、ピノキオが有名です。
ご存知のとおり、ピノキオはウソをつくと鼻がニョキっと伸びます。
では、人間はどうか。
ウソをつくと鼻が伸びるのか。
もちろん、そんなことはありません。
では、縮むのか。
そんなわけ……あるのです。
スペインにあるグラナダ大学で行われた研究によると、我々はウソをつくとき、顔の表面温度が変化します。
額の温度は上がり、鼻の温度は下がるのです。
それぞれの温度変化はセ氏1度前後。
額と鼻の温度差が大きいほど、その人がウソを言っている確率も上がるのだとか。
研究を主導したエミリオ・ゴメス・ミラン博士の話では、顔の温度変化を調べることは、ウソ発見器としての役割も果たします。
しかも、その信頼度はかなり高く、かの有名な「ポリグラフ検査」よりも精度が10%高いそうです。
さらに驚くべきことに、鼻の温度が下がるとともに、実際に鼻は縮むのだとか。
ごく僅かな変化なので肉眼では確認できないのですが、本当に縮みます。
つまり、人間は、ピノキオとは逆の特性を持っているということなのです。
5 ウソの上手い子供ほど賢い
イソップ物語の「狼少年」の話を知らない人はいないでしょう。
この話は一般的に、普段からウソばかり付いていると、遂には誰にも信用してもらえなくなる、という教訓を示したものと受け取られています。
確かに、ウソばかり言う子供は、ロクな大人にならないような印象があります。
しかし、自分の子がしょっちゅうウソをつくからといって、親はそれほど落胆する必要はありません。
イギリスにあるシェフィールド大学のエレナ・ホイカ教授によると、ウソが上手い子供は知能が高いのだそうです。
ウソをつくためには、高い言語能力や記憶力が要求されるから、というのがその理由。
この結論は、子供を対象にして行われた研究によるものですが、では大人はどうなのか。
この点、カナダのトロント州立大学での研究によれば、ウソが上手い大人は認識能力が高いのだそうです。
つまり、ウソが上手いのは賢い証拠、というのは、年齢を問わず当てはまるということ。
ただし、知能の高い人は、低い人よりも、ウソをつく回数が少ないことも研究で明らかになっています。
まとめると、頭の良い人は、ウソは上手いが、ここぞというとき以外はウソをつかないということでしょうか。
6 人を騙す奴ほど騙されやすい
他人を騙す技術に長けている者というのは、ある意味、嘘をつくことのプロ。
こういった人間を騙すことは、相当に難しそうに思えます。
ところが、実際はむしろ逆。
カナダにあるウォータールー大学のシェイン・リトレル教授によると、他人を騙すのが得意な人間は、最も騙されやすいタイプの人間でもあるのだとか。
ちなみに、同教授の話では「嘘をつく」ことと「騙す」ことは微妙に異なります。
「嘘をつく」のは、他人に知られたくない真実を隠すためであり、「騙す」のは、こちらの都合のいいように相手を誘導するため。
そして、「騙す」のを得意とする人間は、意外なことに、偽の情報に騙されやすいのです。
よって彼らは、フェイク・ニュースをフェイクであると見抜くことも苦手。
詐欺を繰り返している人間は、いつか自分が詐欺の被害者になる確率も高いといえるでしょう。
7 リモートワークと嘘の意外な関係
先日、通信大手の某企業が、今後は勤務場所を「自宅」にするという方針を発表して話題になりました。
会社に出社することは、「出張」扱いになるのだとか。
こういった企業が増えてくれば、いずれは「勤務は自宅が当たり前」という日が来るのかも知れません。
通勤の負担が無くなるのは良いことですが、しかし意外な不安要素もあります。
ドイツのケルン大学で行われた研究によると、人間は、リモートワークにおいて相手に嘘をつく確率が高くなるそうです。
さらにこの傾向は、相手との距離が遠くなるほど、また、自分の匿名性が高くなるほど、強くなります。
よって、ビデオチャットよりもメールの方が嘘の危険が大きいということ。
特に、女性社員の方がこの傾向は強いのだとか。
リモートワークは便利である反面、こういったデメリットもあることに注意が必要です。
8 相手がマスクをしている方が嘘を見抜きやすい
新型コロナウイルスの影響で、欧米では、裁判において証人がフェイスマスクを着用する、あるいは裁判自体がリモートで行われる、といったことが多くなりました。
このことが、陪審員にある変化をもたらしたのです。
それは、証人の嘘を見抜きやすくなったこと。
相手の表情が読み取れない状況では、その人が嘘を言っているかどうかが分かりにくくなる、と考えるのが普通でしょう。
ところが、イングランドにあるポーツマス大学での研究によると、裁判における証人の発言に関しては、マスクで顔が隠れている方が、嘘を見抜きやすいそうです。
裁判という特殊な状況では、純粋に証人の言葉だけでその真否を判断する方がいいということでしょう。
9 嘘をつく動物
嘘をつくのは人間に特有のものと思われるかも知れません。
しかし、動物の中にも「嘘をつく」ものは存在するのです。
その一例が、ニワトリ。
雄のニワトリは、餌を見つけたというウソの合図を発することで、雌を引き寄せることがあるそうです。
その合図を聴いた雌が行ってみると、そこには餌も何も無い、というわけ。
アメリカ在住の動物学者であるローリー・マリノ氏によると、ニワトリは、一般的に信じられているよりもかなり知能が高いのだとか。
例えば、簡単な数の概念を持っていたり、物の位置を記憶できたりするのです。
また、ニワトリごとにはっきりとした個性があり、ポジティブな気分、ネガティブな気分になることもあります。
さらには、仲間どうしで騙し合うこともあるというから驚き。
見た目に反して、やけに人間臭い面を持っています。
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10 人は年を取るほど正直者になる
高齢になると、若い頃は難なくできたことが、次第に困難になってきます。
体力面、頭脳面での衰えを考えれば、これは仕方のないこと。
しかし、このような老化現象は、悪いことばかりではありません。
人間は、年を取れば取るほど、正直者になるのです。
アメリカにあるブランダイス大学で、20歳前後の若者のグループと、75歳前後の高齢者のグループとで、自分が見たことのない物について嘘を言う実験が行われました。
その結果、高齢者の方が、若者よりもはるかに嘘をつくのが苦手であることが分かったのです。
これは先述の、嘘が上手い人は賢い、という事実とも関連があります。
嘘をつくことは、脳内で高度なプロセスが要求されるので、脳の老化が進んだ高齢者にとってはハードルが高くなるのです。