Amazon Vineには、数々の「グレーゾーン」が存在します。
この場合のグレーゾーンとは、「これって規約違反にならないと思うけど、実際どうなんだろう」と疑問(あるいは不安)に感じる状況です。
Vineにグレーゾーンが多い理由は、Vineはルールが非常に厳しいにも関わらず、メンバーに公開されているガイドラインの記述が少なすぎることにあります。
極めて基本的なルールしか書かれていないので、「こういう場合はどうなる?」という疑問が次々に湧いてくるわけです。
今回は、そんな疑問の中でも代表的な、「家族のための注文はOKなのか」を採り上げます。
1 「注文」はルール違反か

Vineメンバーによるレビューを見ていると、例えばボクサーブリーフのレビューで、「夫のために注文しました」のような一文をときどき見かけます。
ここで問題になるのが、Vine最大の鉄則である「(6ヶ月間)第三者への譲渡・転売禁止」という例のルールです。
これに照らすと、「家族のために注文」というのは規約違反ではないか、という疑問が一応湧いてきます。
しかし、これについては、注文すること自体は限りなくセーフと考えてよいでしょう。
Vineが禁じているのはあくまで「譲渡」であって「注文」ではないので、誰のために注文したのか、というのは直接的には関係ありません。
具体的に見ていくと、まず子供に関しては間違いなくセーフです。
その理由は、Vineには子供用の商品が存在するから。
それらの商品を実際に注文するのは親なので、常識的に考えて「親が子供のために注文する」という要素は外せません。
これをルール違反としてしまうと、Vineは子供用商品を扱うことができなくなります。
よって、子供用商品に関しては、注文もレビューも通常のアイテムと同じ扱いで構わないでしょう。
この時点で、「第三者への譲渡禁止」という文言をAmazonが杓子定規に捉えていないことは明らかです。
問題は配偶者の場合です。
異性専用の衣類を注文するような、配偶者のための注文も同様に考えてよいのか。
この点、全く同じように考えることはできませんが、しかし規約上、異性用のアイテムを注文してはいけないというルールはありません。
また、男性メンバーに女性用アイテムがおすすめされる(逆も然り)ことが日常的であることを考慮すれば、配偶者のための注文をAmazonは一定範囲で想定していると捉えるのが合理的です。
2 「譲渡禁止」のルールに反するか

注文自体がOKだとしても、それを配偶者に使わせるのはルール違反とならないか。
ガイドラインの記載を素直に解釈すれば、たとえ家族間であっても「譲渡禁止」ルールは適用されます。
ただ、家族に使わせることの全てが「譲渡(=所有権の移転)」に該当するわけではないでしょう。
例えば、妻が自分のために注文したハンドタオルを夫に使わせているからといって、それが必ずしも「譲渡」を意味するとは限りません。
法律的に言えば「使用貸借」に過ぎないことも多く、それだと所有権までは移転しません。
家庭内においては、家族間の物のやり取りが「譲渡」なのか「貸与」なのかが曖昧なことはよくあります。
特に、夫婦間では両者を明確に区別しないことも多いでしょう。
よって、妻がVineでゲットした男性用アイテムを、夫に使ってもらうこと自体が譲渡禁止違反であるとは断定できません。
しかし、レビュー本文の中で明確に「夫にプレゼントしました」などと書いてあれば、厳密にはアウトでしょう。
少なくとも、譲渡禁止違反をAmazonから指摘されたときに反論しづらくなります。
規約では、譲渡禁止ルールについて「家族間を除く」とは書かれていませんから。
ちなみに、育児グッズやペット用品に関しては、そもそも譲渡は問題になりません。
譲渡を法律上の贈与契約であると捉えると、幼児やペットは契約の主体たりえないと考えるのが自然です。
つまり、これらのアイテムについては、どのように使おうと所有者は注文者のままです。
3 「必ず本人がレビュー」のルールに反するか

Vineの規約では、商品を受け取った本人が自分で使用した感想を書くことが必須となっています。
では、配偶者に使ってもらって、その感想をメンバー本人が書くのはこのルールに反しないか。
この点、配偶者の感想をそのまま書いただけの「丸投げ」タイプのレビューは規約違反になる可能性が高いと思います。
本人によるレビューという側面が極めて弱くなりますから。
一方、メンバー本人が評価できる部分は可能な限り本人がレビューして、配偶者が使わなければ分からない使用感や着用感についてだけ、その感想を添えるという形式であれば、おそらくは規約違反にならないでしょう。
なぜならこの場合、メインとなるレビュー本文を書いているのはあくまでメンバー本人だからです。
それに加え、Vineの規約では、レビュー内容に必ず「使用感(着用感)」を含めねばならないというルールはありません。
つまり、使用感(着用感)の記述が抜け落ちていても、それだけでは規約違反とはならないのです。
そうであれば、「抜け落ちていても問題ない」部分について、配偶者の感想を盛り込んでも、やはり問題は無いと考えるべきでしょう。
さらにいえば、配偶者の感想がプラスされることで確実にレビューの質は上がるので、これを違反とする理由がありません。
もし、レビュアー本人以外の意見・感想は一切書いてはならないというルールがあるのなら、子供用商品について、子供が使ってみた(あるいは着てみた)感想すら書いてはいけないということになります。
4 Amazonの見解は?

ここまで色々と書いてきておいてアレなのですが、この話題についてRedditの情報を探していたら、ある投稿で、家族間での譲渡問題についてカスタマーサポートに質問したところ、Amazonから回答が得られたというものがありました。
その回答を要約すると以下の通り。
- 配偶者や子供のために注文することは可能
- 直系の親族が使用するのもOK
- 孫、間接的な親族、友人の子はNG
注意点として、この回答がどの国にも適用されるVine公式ルールなのかは不明です(スタッフの個人的見解という可能性も否定しきれません)。
また、海外版の投稿が自動翻訳されたものなので、言葉のニュアンスが不正確な部分はあると思います。
例えば、日本の法律だと孫も直系親族ですから、2番目と3番目の項目は厳密には矛盾します。
ただ、この回答が言わんとしているのは、同居している配偶者や子、親であれば、その人のために注文するのは問題ないということだと考えられます。
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結論 基本的には問題なさそうだが、注意点も

以上のことから、(同居する)家族のために注文するのは、基本的に問題は無さそうです。
ただ、レビューを書く際にはちょっと注意が必要でしょう。
はっきりと、「夫にプレゼントしました」などと書くよりは、単に「使ってもらいました」と書く方が無難です。
また、メインとなるレビュー本文は必ずメンバー本人が書き、家族による使用感などは補足情報という体裁を取った方がいいと思われます。
このとき、なるべく具体的な記述を心がけるべきです。
「夫のために注文。気に入っているようです」
みたいな漠然とした表現だけでは閲覧者の参考にならないどころか、反感を買いかねません。
以上の2点さえ押さえておけば、家族のための注文は、まず大丈夫でしょう。
この方法なら、譲渡禁止にも違反せず、本人レビューの条件もクリアできます。
逆に、性別を偽って配偶者のフリをした不誠実なレビューは、場合によってはAmazonの「優秀」なAIに目をつけられる要因となりそうな気がします。
ちなみに、今回のテーマについてRedditの投稿を山ほど読みましたが、大半の意見は「家族間なら問題ないし、自分もよくやるよ」というものでした。
しかしながら、ごく一部の少数意見として、家族への注文に対してネガティブな見解もあったことを付記しておきます。
絶対に危ない橋を渡りたくないとうい人は、なるべくなら家族への注文は避けたほうがいいのかもしれません。
余談 筆者にとっては無意味な記事
色々と理屈をこねくり回して書いてきましたが、正直いって、日常的に配偶者のために注文している人は多いと思います。
いかにも自分の奥さんが喜びそうなファッションアイテム(しかも高額)がおすすめに出ているのに、
「駄目だ!俺は男だから注文できないぜ!くぅぅぅぅ、もどかしいぞVine!」
などと悶絶しながら注文を見送るメンバーなんて、まずいないでしょうから。
あるいは、夫がVineメンバーだが、仕事中はVineにアクセスできないので、妻が自宅で注文している、というケースも少なくないでしょう。
しかし、この点に関してルールがはっきりしていないので、今回、改めて掘り下げてみたというわけです。
ところで、4000字も書いてきてようやく気づいたのですが、よく考えてみると、上記の結論は僕にとっては何の意味もありません。
なぜなら、家族のために注文することが無いからです。
一人暮らしですし、奥さんも子供もいないので……。
自分には何の役にも立ちませんが、この記事が誰かのお役に立てれば幸いです。


















